犬の躾について右往左往する。

生後2ヶ月に満たない保護犬を迎え日々奮闘中。というかそれしかやってない私です。
私はわんさんが大好きでやっと色々な状況が整って迎え入れた新しい家族です。自分の子供として、いや、一生面倒みることを考えたらある側面ではそれ以上の責任が伴うと思っています。将来この子がみんなからの愛を享受できる穏やかな子になるように育てる責任があります。

今日の文章には賛否両論あると思いますが、科学的に納得のできる理由があれば、反対意見をお待ちしています。

前のわんさん(飛ばして良い話)


私は以前にもわんさんを飼っていました。
小学生のころ両親が離婚し、貧しい母子家庭で暮らしていたなか母に新しい夫候補(今の父)が現れ家を留守にすることが多くなり、寂しがった私に母は(新しい夫候補にお金を出してもらい)ヨークシャテリアの子犬を買い与えてくれました。ま、今考えると解決策が違うと思わなくもないが、でも当時の私には最高に嬉しかった。それが中学1年生のときでした。多分。昔からリサーチ好きの性格は変わらず色々と犬の育て方について調べていた私は、家にきてすぐ触り倒すことはせず、ただケージの扉を開けて子犬がうちに慣れるのを待ちました。そしてあるとき、私がテレビを見ていると、子犬がそろりそろりとおっかなびっくりケージから出て一歩一歩ゆっくりと私に近づき、膝の上に乗ってきたのです。私はその時の感動を一生忘れません。
ま、そんなこんなで学校が終わったら急いで家に帰り、子犬とぴったりくっついて毎日を過ごしていきました。彼女は大変大人しい子犬で元々性格が穏やかなようでした。なので最初から吠えることもなくイタズラもたまに盗み食いをしてしまう程度のもので、躾らしい躾はしなくとも、上手く付き合っていけました。多少本を読んでその通りしてみたりしたことがどれほど意味があったのかは謎です。ただ、彼女にとって私が一番の親友であり、一番厳しい人でもあったので、他の、ただ甘やかす家族に比べて私が一番尊敬されていて、指示も通ったのも確かです。私たちは終生親友同士で、私は本当に彼女のことを心から愛していたし、彼女にとってもそうでした。とにかく、前回の子犬育てでは、躾の悩みはほとんど無かったということが言いたいのです。

新しい子犬

そして今大人になってまた子犬を迎えました。来てみて数日で判明したのは、前回と違う!物凄くエネルギッシュでやんちゃで怖いものなし。来て早々に私の髪の毛に噛みつき振り回す。そう、当たり前のことだけれど、人間同様犬の性格も千差万別。この子はこの子なのです。そしてこの子も最高に可愛い子なのです。この子が来てからまだ2週間ですが、その間にも甘噛みの力はどんどん強くなり、生後6ヶ月くらいまでの間甘噛みし続けてその間その威力が増し続けることを考えると、YouTubeのドッグトレーナーさんの言う「甘噛みはやりすごしましょう」はあくまでも小型犬に適応されることであり、私たちはそれを安易に鵜呑みにするわけにいかない、ということが現実味を持ってきました。
今回実感したのは、前回のわんさんライフがイージーモードだった理由は前回のわんさんの性格に加えてそのイタズラやヤンチャな部分も小型犬である故規模が小さく、こちらのパワーで対処できていたのだと理解しました。(吠えるタイプの子じゃなくて良かったー・・)

うちの子は保護犬で最終的には中型犬に成長すると言われています。しかし、うちに迎え入れてからの成長が著しく早いため、ちょっと大きめの中型犬もしくは小さめの大型犬サイズも視野に入れないといけないと思っています。子犬の見ためでは将来の姿が想像しにくく、いろんな犬種の子犬の写真を見比べたり、AIに判断させたりした結果、シェパードの子犬に似ているようです。

では、仮の話しはしてもしょうがないとは言えリスク管理は重要です。仮にこの子がシェパードのような犬に成長するとしたら・・。そして噛み癖飛びつきなどの習慣が治らないままシェパードに成長してしまったら。それはもう危険と言わざるを得ない状況。

躾に関するリサーチ

そこで、私は以前よりもさらに真剣に躾けに関するリサーチを始めました。よく見かけるのが”最新のやり方は”
・とにかく褒めて育てましょう
・悪いことをしたら無視しましょう
・叱ってはいけません

褒めて育てるのはわかる。というかわかっている。そうしている。でも噛むのを無視したところで噛むのが悪いことだとは分からないのではないか?だって彼女が寝ているときだって構っていないのだから無視しているのと状況は一緒。じゃぁ寝るのは良いけど噛むのはダメっていうのはどうやって学ぶの?そんな疑問が頭をもたげたので、その褒めて育てる論について色々と調べたものの、はっきりと「どうやって悪いことを教えるのか」または「無視するだけで何故悪いことを理解できるのか」について納得できる情報は見つかりませんでした。(科学的に納得できる情報があれば教えて欲しいです。切実に)
さらにその”最新のやり方”が何故正しいのかという文章を見ても、「旧来のアルファ論が間違っていて、力で制することで長になるのではなく・・・中略・・・犬は人に順位付けはしません、飼い主は犬の母親であり、母親に叱られることを犬は求めていませんよね?」みたいなことが書いてあり、全く理由になっていない!旧来のアルファ論が間違っていても悪いことをしたら叱ることは必要だと思うし。じゃなければ狼の群れのあの統率はなりたたないと思うし。そりゃ犬は求めていないだろうよ。私だって叱られるのは嫌だけど大人になってみて、方法が正しかったかどうかは置いておいて、もしも叱られずに育ったらそれこそ悲惨な状態になってたと思う。そして世の中には叱らなくても良い子に育つ子供もいるとは思うが全員ではない。そして、そもそも犬の母親だってしっかり子犬を叱ってるしね。

タイで接した犬の群れとの経験


私はタイに住んでいたことがある。
わんさんが好きで好きでしょうがないので、あらゆる街中のわんさんと知り合いだった。(狂犬病の危険があるので、犬の様子を見極めずにタイの犬に近づくのはおすすめしません)タイの街中にいるわんさんは、全員ではないが群れを形成していることも多い。会社の行き帰りに毎日毎日同じわんさんを観察し、その群れを観察していると学ぶことが多かった。
ある日、私に会うとやたら興奮してぴょんぴょんと飛び跳ねてしまうわんさんがいた(噛むことはなかった)。会うたびに興奮するわんさんを見かねたのか、いつも数メートル離れたところで静かなオーラで見守っていた他のわんさんが、ある時突然ダッシュで走ってきてわんさんの横っ腹に噛み付いた。私に会って興奮していたわんさんは噛みつかれて「キャウン」と言って逃げていった。そばで見ていた屋台のおっちゃんは「やきもち焼いたんだ」と言っていたが、私はその噛み付いたわんさんがいつも遠くで冷静に私たちを見守っていたのを知っているので、やきもちでは無いと分かる。
私の解釈では、要は「おめー興奮しすぎだ良い加減にしろ!」と鉄槌が下されたのだと思った。私は興奮させた側として罪悪感を感じ、すごすごと出社した。そして帰り道、また朝のわんさんがいつものように「おかえりー」と嬉しそうに私のところに来てくれたが、明らかに落ち着いている!!そしてその数メートル先では鉄槌を下したわんさんが目を光らせている!なるほど。きちんと行動を正したわけだ。偉い。その後私は、理解しうるわんさんの群れのルールに対し出来るだけ敬意をはらって行動するようになった。時には群れのメンバーが一斉に私を取り囲むこともあったが、きちんとリーダー(アルファと呼ぶのが正しいか?)から頭を撫でるようにした。

まぁそんなこんなで、犬同士もしっかり「叱る」をしているのは明らかなのだ。少なくとも叱ることは不自然なことではない。

叱る躾

私は一旦「叱らない躾」に見切りをつけ、昔好きだったアメリカの犬の躾番組を思い出した。「シーザーミラン」という犬の躾のカリスマが、犬の問題行動の裏側にある人間の問題点を洗い出し、犬に正しい道を示しつつ、人間には正しいリーダーとしての振る舞いを教える。そして彼ははたから見てどんなに手に負えないような問題行動をする犬でも、きちんと健やかな気持ちで生きられるように正してきたのだ。今もYouTubeのナショナルジオグラフィックの英語版で色々と見ることができた。彼は犬が問題行動を行ったとき、犬の脇腹をシュッと言いながらつつき、犬の意識を切り替える。「叱らない躾」を支持している人にとってその行動は受け入れ難いものなのだろうと思う。

もちろん、タイミングや強さやり方が正しくないといけないため叱って分からせるのが難しいのは分かる。「あれはシーザーミランの特別な能力なのであって、一般の人は叱るべきではない」という論説も見受けられらた。そこでやっぱり最初の疑問。ではどうやってやってはいけないことを理解させるのか。

シーザーミランの方法が難しいのは分かる。私も試しにうちの子が強めに噛んできたときに、横腹にシュッと触ってみたりしたのだけど、上手くいくことは少ない。(今こうやってタイでの経験を振り返ると、こう、見えないところから突然ガッと触られて初めて意識が切り替わるのかもしれない・・。)
そこで、他にもNetflixで見たことがあるアメリカの別の犬の躾番組Cali K9というのを見てみた。こちらの方がかなり一般的な人でも実践しやすい。当然ながら悪いことしたら正す、もしている。ただNetflixだけではまだ詳細は分からないのでこの人のやり方や、(日本ではあまりその方面の具体的な方法論についての話しが見つからないので)アメリカのドッグトレーナーのYouTubeを見ていると結構出てきたので1つ1つ学び直している。
実際に少しだけ噛まれる機会が減ったような気がするが、まだまだ興奮状態では抑えが効かない。
まぁ今はまだワクチン接種前で散歩も出来ない時期なので散歩でしっかりエネルギーを発散できれば色々と状況も変わるのかなー。

反対意見のある方がいらっしゃれば、科学的に納得できる、叱らずにやってはいけないことを伝えられる根拠があれば是非教えて下さい。訳もわからず大人になって周りの人に怖がられて嫌われる方が可哀想なので、可哀想だという感情論はおやめ下さい。うちの子はそんなことしなくても・・はわんさんは全員性格が違うのでアレですが、同じように噛み癖があったりヤンチャだったけどこんな方法で治ったよ、というのがあれば教えて下さい。

ダラダラした文章になってしまいましたが以上、今考えてることでした。


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