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2023.8.22 ヒト・コト・トーク#11@広電宮島口駅 駅前広場

宮島線の沿線で活躍する方々をゲストにお招きするトークイベント「ヒト・コト・トーク」。
前回は、autas+代表の岩本聖子さんと、はつかいちこども食堂TOMO代表の小田恵子さんにお話いただきました。(第10回レポートはコチラ
11回目(2023年8月22日)となる今回は、宮島工業高校インテリア科の学生さんをゲストにお招きして開催しました。
 
今回は2部構成として、第1部は学生さんたちに教えていただきながら、組子細工のワークショップを開催。そのうち3名の学生さんをゲストとして、第2部のヒト・コト・トークを実施しました。

-ゲスト紹介-

今回のゲストは、宮島工業高校インテリア科の中丸さん、齋藤さん、北岡さんです。よろしくお願いいたします。

―第1部は学生さんたちに教えていただきながら、組子細工のワークショップをしました。開放的な空間での実施でしたが、いかがでしたか。作るコツも教えてください。

(中丸)皆様作られるのがお上手で、普段はもっと時間がかかるんですが、接着剤なしで安定させて作れることを知っていただけたことが嬉しかったです。作るコツは最初に入れる端を固定しながら入れることですかね。

―組子細工の模様にも種類があるんですよね。

(齋藤)今日ワークショップで作ったのが「麻の葉」、麻の葉に台形を加えた「桜」、もう一つが「胡麻」。胡麻を応用したものが「裏胡麻」、今日の麻の葉を応用したものが「つの麻の葉」になります。
学校の特殊な機械(ラジアルソー)の刃物の角度によって、できるパーツが限られるので、日本の幾何学的文様200種類の内、初めは麻の葉、桜、胡麻の3種類、この夏休みから裏胡麻、つの麻の葉の2種類を追加します。次のマルシェ(10/1(日)@宮島口)で体験できますので、皆様ご参加いただければと思います。
今までは麻の葉が一番難易度は低かったですが、今後はパーツを組み立ててからはめ込む、つの麻の葉が一番簡単になると考えています。

―授業で組子細工を取り組み始めたきっかけは何でしょうか?

(北岡)先生が大川木工まつりに行ったときに組子を知り、去年の先輩方に伝えたところ、実習の時間に取り組もうという話になりました。それを引き継いで今年で2年目になります。元々、組子細工は建具の飾りとしてつくられたもので、皆様に知っていただき身近に感じていただきたくて私たちがコースターにしています。

―宮島工業高校のインテリア科では、どういったことを勉強されていますか?

(中丸)椅子を作るなど、室内のインテリアを学ぶ木工が一般で、私たちのインテリア科ではパソコンでグラフィックやイラストレーターを使って絵を描く等の授業が行われています。
朝9時から授業があり、木工系の専門教科と普通科の授業が混ざった6時間で構成されていて、その後に部活動があります。実習の授業も6時間の中に含まれているので、実習も部活も両立できます。インテリア科の中でも実習班が別れていて、私たち組子班の他に地域貢献で昔から伝わる人形づくりを手伝っている班、廿日市で昔から伝わる民話を絵本にする班などがあります。

―授業以外にも、皆さんも部活動に所属しているんですよね。

(齋藤・中丸)吹奏楽部に所属しています。夏にコンクールがあり、それがやっと終わって一区切りして安心しているところです。今は別の発表が控えているので、それに向けて準備をしています。
(北岡)写真部に所属しています。個人で撮りたい人は撮って、という感じで、集まることもありますが、気軽に参加できるのが良いところです。

―皆さんは、どういった経緯で宮島工業高校への進学を決めましたか?

(中丸)中学校のときに絵を描くのが好きで、宮島工業高校は絵を描く設備が整っているので、木工に関わるなど、いろんな経験をして将来の自分のいろんな道を勉強してみたいと思って進学しました。
(斎藤)インテリア科は2つの科に2年生のときに分かれるんですけど、元々建築に興味があり、建築に行こうと思っていたんですが、室内空間のデザインや環境デザインに興味があって今の科に進学しました。
(北岡)中学校の時にウェディングプランナーにあこがれていて、就職するのであれば宮島工業高校のサポートが手厚いというところで、ウェディングプランナーという観点でも式場装飾が学べるので、インテリア科にしようと思い進学しました。

―先日学校を訪問した際にもMacが多くて圧倒されました。

(中丸)この場所以外にPCルームがあり、CAD室と言われているんですが、そちらの方がCADを使いやすいPCで、いろんな設備が整っています。

―皆さん3年生ということですが、今後の進路はどのように考えているんでしょうか?

(中丸)木工に関するインテリア科に入っているものの、将来は保育士になりたいと考えています。組子を通して、小さい子に教えるなど、人との関わりの中で将来につながっている部分もあると思います。

(齋藤)組子や学校の授業で、素材に興味を持って、進学をしようと考えています。多くの人と関わっていく中で、みなさんのためにできる未来の社会を築けていけるようにしたいと思っています。宮島工業は機械科等でも、施設を訪問して、一人一人と関わりを持って依頼されたものを制作するなど、他の学校と比べても地域の方々とつながれるという点で、将来の視野の幅が広がり、みなさんのために頑張りたいという思いが強くなりました。

(北岡)看護師を目指しています。この組子のマルシェ等のボランティア活動を通して、医療のボランティア系に興味を持って看護師を目指したいなと思いました。

―今回ヒト・コト・トークに参加いただいていることもそうですが、学校そのものが地域とのつながりをすごく大事にされているんですね。

(中丸)けん玉ワールドカップに出展したり、今後はグランヴィリオホテル宮島・和蔵さんでワークショップをする話があったりなど、幅広く活動しています。小学生向けにも活動をしていて、大野体育館の跡にできた交流センターで小学校ものづくり体験に参加し、組子細工を教える機会がありました。

―ワークショップなどの活動を通して嬉しかったことはありますか。

(中丸)地域の子供たちと接する機会があるので、「宮島工業高校に来てね」とは言うんですが、反応はイマイチでした。でも、お客様に自分たちが作ったものを「良いね、これ」と褒めていただいたり、作るのが楽しかったと小学生から手紙を頂いたりして、嬉しかったです。

(齋藤)お客様に「自分で作ったけん、愛着がすごい湧く」と言って頂き嬉しかったです。他にも作ったものをさらにアレンジされる方もいらっしゃって、箱に入れたり、伝統工芸系の大学生さんが持って帰って漆塗ってみると言われたりして、自分たちの活動が外に広がっているのを感じて嬉しいです。

(北岡)宮島工業高校の一年生が組子を作ってインテリア科に決めたと言っていた時はうれしかったです。

―ところで、本日の会場である宮島口の広場の印象はいかがですか。

(中丸)木のベンチがあるんですが、色んな高さで組合されていて、木陰でリラックスもできるので、素敵な空間だなと思います。

(齋藤)昔のイメージからガラッと変わった気がしていて、緑があると心に安らぎをもたらす作用があると聞いたこともあるので、たくさん緑があってよいなと思います。高さの違う什器が年代に合わせて自由に座れるのが良いと思います。私も利用したいです。

(北岡)こんな大きい広場ができたんだなと思って、気楽にふら~っと来れそうだなと思います。

―宮島口の広場にあったらいいなと思うものはありますか?皆さんだったら、広場でどんなことをしたいですか?

(中丸)宮島は犬とお散歩されている人、子供連れが多いので、子どもや犬が遊んだり、シート引いて休んだりができると思います。欲を言えば、お祭りみたいなのができて全世代が楽しめたらなと思いました。

(齋藤)ここに駐車場ができたのが大きいと思っていて、宮島行くのもこのあたりの駐車場を使うので、どこも空いていなくて困っていました。あとは、修学旅行生が集まる場所が少なかったんですが、これからは修学旅行生や観光客の団体が楽しく集まりやすくなるのでいいなと思いました。

(北岡)芝生広場ができるということで、フォトスポットができるといいなと思いました。

(中丸)ゆっくりできる場所になっていくと思うので、Wi-Fiが欲しいですね。

―貴重なコメントありがとうございます。宮島口に限らず、宮島線沿線への思い出や印象はありますか?

(北岡)市内で遊ぶことが多いので広電を使って行きます。

(中丸)ゆっくり風景が流れる広電が好きで、止まった駅でちょっと気になるな~というところもあります。新しいパスピーのシステムも、幅広い世代が使いやすいものだといいなと思います。

(齋藤)廿日市駅が変わったのが印象的でした。廿日市の木の温かみがあって、休めるところや、廿日市のパンフレットが置かれていたり、ガラッと雰囲気が変わって印象に残っています。電車の特徴的な外装や木造のレトロな電車に乗るのが好きで、それに乗るために何本か待つことがあります。

(北岡)宮島口は大屋根があったり、西広島は広場があったり、駅ごとに印象が違うと思います。

(中丸)前空駅まで延伸してくれたら、嬉しいです(笑)

―高校生ならではの視点ですね。では、今回みやじませんヒト・コト・トークに参加した感想をどうぞ!

(中丸)トークイベントに高校生で参加する貴重な機会を頂いたと思っていますし、自分が住む街の発展に少しでも携われたと思います。組子を体験いただいた方にも、組子の良さを知っていただけたのかなと思いますので、参加してよかったです。

(齋藤)トークは慣れなくてうまく話せなかったですが、こういう体験をできたのがうれしくて、組子の良さを知ってもらったり、企業さんと関わることで自分の視野が広がって楽しかったです。

(北岡)トークということで緊張して言葉がまとまらなかったんですが、いろいろ話せてよかったです。ありがとうございます。

―今日は先生もいらっしゃってますね。皆さんにとって、どんな先生ですか?

(中丸)すごく技術がある先生なんですが、良い意味でフレンドリーで、生徒の目線で一緒に物事を考えてくださる先生で、支えられているなと感じます。

―先生、今回生徒の皆さんがトークしている姿はいかがでしたか?

(先生)この3人は弁が立つ方なので、特に3年生はこの取り組みに一生懸命取り組んでくれていますので、学校含めたPRができたのは良かったかなと思います。彼女たちのおかげだなと感謝しています。普段の授業は先生が進めるんですが、課題研究は生徒が主体性を持ってやるというものですので、それが体現できているんだろうなと思います。

最後に、皆さんから宮島線についてヒトコトください。

(齋藤)「縁」
広電とヒト・コト・トークで関われたのも、組子があったからというのも縁でありますし、今日の皆さんにお会いできたことも縁であると思います。これまで全てが縁であったと思いますので、こちらを選びました。

―中丸さん、齋藤さん、北岡さん、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
ヒト・コト・トークは、宮島線の沿線で場所を変えながら毎月開催していく予定です。
次回は2023年9月26日(火)、会場は楽々園観光案内所です!
詳しくは、コチラをご覧ください!


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