006|丸ノコ4 使えるガイドいろいろ| #DIYとか工作とか #展示技術講座
とりいそぎ授業の流れが作れる文章を沢山作成するため、記事内には多数の準備できてない画像があります。ご了承ください。
こんにちは、普段は美術館などで展覧会の技術的な仕事をしている宮路です。色々な大学でちょっとした講座なんかもやってます。講座用の教材として、なおかつDIYerにも使えるちょっとした記事を書いていきます。工具や材料、方法や基礎知識なんかについて書いていこうと思います。
本記事を何かのワークショップや授業でお使いになりたい方はご自由に(出典、URLの共有お願いいたします)。
今回は「丸ノコ4」です。前回の記事は以下のリンクからお読みください。
今回は丸ノコを使いこなすためのガイドを色々と紹介します。
あくまで、この記事はオススメの方法や著者の考え方を紹介するにとどまります。世の中には色々な方法論があるので参考までにとどめておいてください。
もし何か補足や間違いなどあれば教えていただけると嬉しいです。多くの人の参考になりやすい記事を目指して書いていきますのでよろしくお願いいたします。
まずは自作から、定番DIY丸ノコ定規
なんだかんだ言って使用頻度の高い自作の丸ノコ定規(上の画像のようなもの)。Youtubeなどをあされば自作の方法がざくざくでてきます。情報にあふれてるので作り方については割愛します。
切りたい線にあわせて定規をおき、段差になっている部分にベースプレートをそわせて使用します。使い方も情報にあふれているので割愛します。個人的に気をつけてるポイントが4つほどあります。
ガイド部分の直線性
ガイド部分の背の高さ具合
ベースプレートの滑りの良さ
材料の上での滑りにくさ
それでは順番に説明していきます。
直線性
綺麗に直線が切れるかどうかが非常に重要です。過去には買ってきた木材の直線などを信用してたりしましたが今は信用していません。僕はアルミのフラットバーをガイド部分に使っていますが、フラットバーも簡単に曲がってしまうためあまり信用していません。
現在では必ず糸をひくようにしています。厳密には糸にも太さがあるので、それが気になりますが……線の真ん中を基準にフラットバーを貼ればまずまずかなと思ってます。
ガイド部分の背の高さ
深くきる時にモーター部分に干渉するため気をつけています。逆に言うと、モター部分に干渉しない程度に高いと切る時に丸ノコが安定します。
僕はフラットバーを両面テープでくっつけてからドリルで穴をあけてM4のさらネジとナットで固定しています。M3~M5のネジは電工ペンチでネジ山をつぶさず切ることができるので長さをぎりぎりに調整しています。
ベースプレートの滑りの良さ
使い心地に大きく影響します。滑りがよいほど丸ノコで切っている材料の感覚のみが手に伝わってきます。滑りがわるいと切ってる感覚に摩擦というノイズがふんだんに伝わってきて使いにくいです。
色々な流派に分かれますが僕はMDF素材を使っています。滑りも良く薄くても平面性が高いです。アルポリを使ってる人もいましたが高価なのと、端部で手を切りそうでちょっと怖いです。この辺りは好みの問題です。
MDFは湿気に弱く柔らかい素材なのが弱点です。丸ノコ定規は途中から刃を入れたりして傷ついたりして消耗していくので定期的に作りかえます。なので、もっと良い素材ないかなと思いながら作業しています。
材料の上での滑りにくさ
材料を切っている時に丸ノコ定規と材料がしっかり食いついてることが重要です。材料と定規の関係が動くと精度がでません。裏面に100~120番くらいのサンディングペーパーをはって滑り止めにしています。垂木を縦引きできるくらいの保持力があります。
棒材を切るシリーズ
指矩
指矩を丸ノコガイドとして使うのは正直おすすめしません。今のように便利な道具が増える前は丸ノコのガイドとして良く使われたと思います。一応、方法として紹介までにとどめます。
ただ、指矩は便利なので買っておいた方が良いと思います。分厚いタイプと薄いタイプなど色々あるので、今後調べて記事にしてみたいと思っています。
三角定規みたいな丸ノコガイド
DIYerに1番おすすめなのはこちらです。安定感が凄くあります。ほとんどの場合は90度か45で切ると予想されるので使用頻度はメチャクチャ高いはずです。また、次に紹介する色々な角度で切れる道具よりも剛性が高く安定性もあり最初に買うガイドとしておすすめです。
角度調整できるもの|フリーアングル or フリーガイド
複雑な造作作業が多く、色々な角度で切る人におすすめ。ただ、90度がしっかりでるかは調整が必要ですし、三角形のタイプにくらべ剛性がないのでいつの間にか角度が変わってたりするので注意が必要です。下の画像のように絶妙な角度でも同じ角度で何回でも切れます。
原理的に剛性がないので長いものになればなるほど精度が出ないと思います。便利ではあるので、自分の作業の精度とスピードのバランスをみながら購入するサイズを決めるのが良いのかなと。長いのだと1mとかあるようですが、たぶん使い物にならない気が……
板を切るシリーズ
通称「でかい三角定規」
壁や床などリノベ系のDIYで活躍すると思います。最近は折りたためるものもあるのですが強度がちょっと心もとない感じでした。
便利な道具なのですが、DIYerとしていきなり買う必要があるかといったら謎です。こちらの商品でカットできる方法は自作の丸ノコ定規でも可能です。また、1820×910の板の短辺のほうにしか切れないため、サイズがわかっていたらホームセンターで切ってもらっても良いかなと。
T型のガイド
このガイドでしかできない切り方はたまにあるなと思います。縦引きの斜めカットなどがそれに入るかなと。斜めカットとなると自作の丸ノコ定規では厳しいです。
買っておくべきガイドではあるのですが、T型のガイドは種類が多く選ぶのが難しいです。また、新製品も良く出てる印象があります(2023年夏)。凄く長くなりそうなので道具についての解説は割愛します。
Iクランプ(アイクランプ)型ガイド
長手方向に切るときに固定できます。T型ガイドでもできなくないのですが、T型ガイドは幅が広くなるほど切るのが難しくなります。僕は持っていませんが、板を切りまくる人はあっても良いのかも。
正直、こちらの定規も剛性が気になります。挟み込むだけですので真ん中部分は板材に食いついていません。1820の丸ノコ定規を作った方が正確なのではないかと思います。
ちなみに、僕は910までの丸ノコ定規しかもっていません。1820を切る場合は、チョークで線をひいてから定規の位置を3回ほど置き換えて切っています。また2000の定規をクランプで板と固定して使っている人も良く見ます。
他にも沢山ありますが今回はここまで
ここまでで主要なガイドは紹介できたと思います。他にも丸ノコに使える商品は沢山ありますので色々調べてみてください。上のリンクはプランジマルノコという普通の丸ノコとはちょっと違った丸ノコに使うための商品なのでお気をつけて。ちなみに、プランジマルノコは日本では流行ってないですが凄くよいですよ!!
ガイドでは無いけどあるとよいもの
メジャー
長い定規よりメジャーの方が圧倒的に便利です。メジャーは少なくともホームセンターで規格の通った両面に数字が印刷されているものを買った方が良いと思います。メジャーについては後日記事にまとめます。
何を買ってよいか迷うという人のために参考までに僕が使っているものを紹介します。5.5mだった規格を5mにすることでテープを分厚く頑丈にしています。ボディ周りにゴムなどがないので衝撃に弱いですが、工具箱にスルリと入ります。先はマグネットでなく普通ものです。
チョーク糸
長い線を引きたい時はあるのですが、この作業を定規ですると結構時間がかかってしまいます。そういった時に便利なのがチョーク糸です。墨ツボという伝統的な大工さんの道具の現代版ですね。DIYであれば墨より扱いやすいのでおすすめです。
僕のつかってるものと一緒ではありませんが(自分のつかってるものが古すぎました)お手頃価格で最初の一個にどうかなというものを選びました。チョーク糸のみるポイントは糸の長さ(DIYなら15mで十分かと)と細糸か太糸か、自動巻きか手巻きかといったところでしょうか。全て好みによります。
おわりに
丸ノコは丸ノコだけでは本領をはっきしません。インパクトドライバーなどもそうですが、一緒に使う道具との組み合わせで可能性が広がります。道具を組み合わせて色々な方法を考えて新しいものを作れるのがDIYの楽しいところだと思います。
ひとまず、丸ノコシリーズは終了です。まだまだ記事に書けることが沢山あるため次の丸ノコシリーズを楽しみにお待ちください。
サポートされると、自分も他の人をサポートしてみようかな?という気になります。また、自分の文章の価値を感じれてとても嬉しい気持ちになります。