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地方移住(toC向)→地方展開(toB向)へ事業転換までの軌跡と資金調達のご報告

静岡県浜松市をメインで活動する株式会社FromTo(本社:東京都新宿区 代表取締役:宮城浩は2020年に浜松市に移住)は、この度サイバーエージェント・キャピタルW venturesライフタイムベンチャーズから6,000万円の資金調達を実施したことをご報告いたします。

今回、調達した資金は47passの開発費とマーケティング費に充ててサービス強化します。

47passとは?
自治体施策の一元管理プラットフォームです。
現在、各自治体から「施策」と言われる企業誘致などのプロジェクトが盛んで、自治体の企業誘致PRに繋げています。
しかし各自治体で情報がバラバラで見つけられない、見つけたとしても文章が多くわからない、そして申請が面倒といった課題を、自治体施策の情報収集〜申請をDXすることで、自治体施策を身近にして地方展開をしやすくするプラットフォームです。

今回、資金調達におけるリアルや実施した背景、また今後の展開について綴ろうと思います。

なぜ、「地方移住」から「地方展開」へのピボットしたのか?

弊社は元々、地方移住に関するサービス開発をしておりました。
ただ、サービスを通して移住者(toC)向けの地方移住サービスより、まず企業(toB)の地方展開サービスが弊社が作りたいビジョンに最優先という決断に至りました。

地方移住サービス運営時の裏側として、以下のようなインサイトがありました。

  • 「移住前から現地の人と繋がれる」というコンセプトだが、企業側から「◯◯さん紹介してほしい」「◯◯市って実際どうなの?」という問い合わせが多かった

  • 自治体側からも移住サービスの話より誘致促進の施策について相談や提案が多かった

  • 自治体で相談する担当課は、移住課よりも産業振興課など企業を対象とした担当課との折衝が多くどの地域も同様の課題を抱えていた

これらのインサイトと、私自身が浜松市外から移住&支社設置した起業家という背景もあり、また移住サービスを通して、移住に踏み出す決断理由に地場企業のアップデートが重要(※)と考えたため、企業の地方展開サービス「47pass(よんななパス)」開発へピボット(方向転換)しました。

※ 「なぜ、地場企業のアップデートが重要に至ったか?」を書いたら長文になったので、note末尾にコラムとしてまとめました。お時間ありましたらお読みくださいm(_ _)m

資金調達難航のリアル、「自治体」と聞くだけで難しそう、儲からなさそう

資金調達は、全てのスタートアップが難航していると思いますが弊社も当然のごとく難航しました笑

難航の理由は、社会的意義はわかるし重要だと思う。
しかし、自治体からマネタイズや予算策定の難しさ。そしてその難しさを乗り越えても市場規模がそこまで大きくなさそうのためボランティアに見えてしまう、というフィードバックをもらいました。

「何が難しいのか?」を具体的に説明すると、

  1. 課題があっても予算化まで結びつきにくい、時間かかる

  2. 予算化の期限が決められている、見逃すと来年度へ

  3. 発注に繋がってもキャッシュインが遅い

特に1.がスタートアップにとって辛いかもしれません。
担当者が課題とわかっていても、予算化が難しい。そして、当然のごとく実績が無いと導入できないというニワトリとタマゴ理論。
でも、同時にこれらのイメージが付いているが故に、誰も解決に走らない、とてつもなくポテンシャルが高い市場だとも感じていました。

ちなみに、弊社が提供する47passのサービスとして、この 1.をかなり短縮して攻略するプラットフォームです。この手法が弊社サービスで一般化されれば、弊社の構想は実現できるので今までのイメージを覆すような大きなことができると確信しています。

47passは、企業側は基本無料で使えるビジネスモデルです。
「日本全国に新たなビジネスエコシステムを創る」というビジョン達成に繋げることから、企業側の有料化は断固として反対したのも難航した理由の一つでした(苦笑)

でも、今回出資して頂いたVCはそんなチャレンジとも言える弊社サービスの可能性を信じて出資いただきました。出資に至ったコメントなどはプレスリリースに譲ります^^
是非、読んで頂けると嬉しいです。

「47pass(よんななパス)」は全国各地にサービスを広げる発射台になる!

企業の地方展開を支援する47passは、企業にとっての「発射台」です。
しかし、発射の設備が整っても肝心の到着地(各地域)が受け入れてくれる準備が整ってないと、安心して降り立てません。
そのため、47passでは準備が整って広げやすい地域の情報を集約することで繋がれます。

準備が整うという表現だとわかりづらいですが、地域内の課題が明確でそれに対してあらゆる自治体施策を講じている地域と、47passは積極的に繋げていきます。

また、国内の社会課題を解決しようとするDX系スタートアップ企業が非常に相性良いと考えています。世の中の社会課題を解決する想いで立ち上がってサービスを構築したのに、地方に拡げる時にはハードルが高かった、理解されなかった。そのような企業の皆様には、是非とも使い倒して到着地となる場所を増やして頂きたいと考えています。

弊社は単なる「自治体施策プラットフォーム」でない

47passは現時点で、自治体施策の一元プラットフォームであり、自治体施策の情報収集〜申請までをDXするサービスですが、我々が47passを作った想いは、企業の地方展開です。

作っているサービスは自治体のためのサービスではなく企業のためのサービスなんです。
リクナビと同じで就活生からお金を取らず就活生を囲い込む企業からマネタイズするように、企業を呼び込みたい自治体サイドからマネタイズしますがいたって企業ファーストです。

企業ファーストの視点だと、単に自治体の情報収集〜申請までをDXしただけでは0→1の地方展開の取っ掛かりは掴めますが、その後の展開が成功するかまでは至りません。

例えばサービス導入したとして、その後の展開やアフターフォロー、現地での雇用など1→10の段階での課題が次々と出てきます。
47passでは、このように単なる自治体施策プラットフォームではないということ、そしてこの自治体が、構想の第1段階であることを強調します。

細かい内容は、note末尾のコラムに集約しましたが、最終的には移住促進にまで広げていくサービスに育てていきます。

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すっかり長文なりました。
とはいえ、FromToにとっては長い航海の序章に過ぎません。

今後ともFromToの、まだまだ長い航海の旅路を応援頂けると嬉しいですm(_ _)m

<おわりに>採用について

弊社では、47pass開発スピードアップに伴い、エンジニアの採用を強化しております。
また、メンバ全員が地方出身ということもあり、自社サービスを盛り上げることで地元を応援したい!という意気込みを持つ方を歓迎します^^

フルリモート可、そして事業の特性上、他地域でのテレワークも歓迎します!
気軽にカジュアル面談を受け付けておりますので転職を考えている方は是非ともお問合せください!!

<コラム> なぜ、地場企業のアップデートが重要に至ったか?

移住サービス開発時に、移住検討者でのヒアリングのこと。
9割の方が「都内で培ってきたスキルや経験が活かされなさそう」と回答。移住促進する地域側は「仕事は多数ある、魅力的な企業は多数ある」と伝えている背景もわかりますが、不安は払拭されていないのが現状。
PR不足というより、こびり付いたイメージが原因かと思っています。

例えば、アナログな運用だったり、デジタルな戦略を説明しても通じない、旧態依然とした雇用・ワークスタイルから変化が無いざっくりとしたイメージが付いているのが原因です。そのため活発なビジネスパーソンからするとキャリアダウンに繋がる、、、と見えてしまいがち。

そこで、都市圏から地方への人の流れを増やす、巡らすにはどうすべきか?を考えたところ、地場企業のアップデートが重要という考えに至りました。
いま、世の中には様々な業界の課題をDX化して解決する素晴らしいサービスが生まれていますが、全国にサービスが広がっていないのは企業側にとって地方とコネクションがない、また情報の非対称性の課題が解決していないからと感じています。

これらの問題を解決し、企業と地方を繋げることで地方に"新たな風が吹き込まれ"地場企業のアップデート、ひいては新たな風による刺激で起業家の創出にも繋がると考えています。こういった好循環が生まれれば地方に対する不安イメージも払拭され地方移住も広がっていくものと考えています。

そこで、弊社はまず最初のとっかかりとして「47pass(よんななパス)」で地方展開の足掛かりとなるサービスの開発に至りました!


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