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SUBARU ff-1 レストアプロジェクト

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50年前、宮城スバルが試作した車が、現在のスバルのAWDシステムの原点となったことは皆さまご存知でしょうか? 今回弊社の歴史を振り返る為、その原点ともいえる車両を1年がかりでレス… もっと読む
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2021年12月の記事一覧

SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第12回

こんにちは。宮城スバル本社です。 今回はシリンダーケースの分解整備の模様をお届けします。 本レストアプロジェクトの目的は、このff-1を新車と遜色ない状態に戻すことにあります。ボディ等の外装だけではなく、エンジンも完全に分解して清掃と修理を行います。 エンジンにはシリンダーライナーというエンジンを構成する筒状の部品が組み込まれています。 役割は筒の中でピストンを、気密性を持たせながら滑らかに摺動させることです。 現在の主流はドライ式といって、シリンダーケースとライナーが一

SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第11回

こんにちは。宮城スバル本社です。 今回はエンジンのシリンダーヘッドとバルブの分解整備の模様をお届けします。 その前にff-1に搭載されているエンジンについて豆知識を少し紹介します。 水平対向4気筒 OHV 吸排気2バルブ構成のエンジンが搭載されていますが、当時としては先進的なエンジンでした。 OHVエンジンはクランクシャフトの回転をギアでカムシャフトに伝え、カム山でプッシュロッドとロッカーアームを介してバルブを駆動させているのが特徴です。 その構造上、エンジンを高回転まで回