ダリの心臓


中学生の頃、鎌倉駅の近くにダリの宝飾展を見に行った。
そこにはダリの絵画ではなく宝飾品が常設してあるという。

新聞の日曜版で初めて見たダリの絵。
すごく細く長い足を持った象が印象的だった。それは「宇宙象」と名付けられていた。
ダリの描くモチーフの中で一番好きだ。

その宝飾展には宇宙象の立体物か他の宝飾品があったかもしれない。
ところが全くと言ってよいほど覚えてないのです。
余りに強烈な作品を見てしまって。

「王家の心臓」と題されたその作品は、王冠を頂に掲げた黄金の中心にルビーの粒でぎっしりと心臓の形を模っていた。
そして驚くことにその赤い心臓が動いているのだ。ドックドックと鼓動している。
これにはかなりの衝撃を受けました。
他にどんな作品があったのか全く覚えていません。

この文章を書くにあたって「王家の心臓」について調べると、今はダリの故郷スペインはカタルーニャの小さな村のダリ美術館にあるらしい。
私が鎌倉で見た頃は日本の資産家が所有していたのだそうです。
あんなに貴重なモノを目の当たりにできたとは、なんて幸運な!

他にもダリらしい素晴らしい宝飾品が展示されているようでスペイン、一度訪れてみたい
ものだよなぁ。
ガウディも見たいし、バルでタパス食べてワイン飲んだりしたいなぁ。

なんて過去に未来に、遠い異国に、思いを馳せてみたりして。

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