アーティストがテレビに出るということ

マイヘアがMステに出る

マジか、というのが率直なところだ。とはいえ「嫌だ」という意味のマジか、ではない。

確かにバズリズムなどでテレビというものへの露出はあったが、正直なところMステとは無縁のバンドだとも思っていた。それだけに、あのマイヘアが出るのか、という気持ちだ。

これで顔ファンが増える、いわゆる椎木ガールズが増える、という心配をするファンもいるであろう。けどそれは「迷惑をかける」というワードが前に出るぐらいでいいんじゃないかな。顔ファンだって迷惑かけなければそれは立派なファンだ、マイヘアが好きな人でもメロディーが好き、歌詞が好き、椎木知仁のツイートが好き、そんなのは人それぞれなのだから。

想像しなかった景色を見られたきっかけ

自分はあいみょんのファンでもあるが、初めて見たのは2017年。まだマリーゴールドは出ていなかったし、Mステどころかおそらくテレビには出ていなかったはず。出演したのは2018年、この出演をきっかけに一気に知名度は上がったと思う。

確かにあいみょんはこれから絶対大きくなる、とは思っていたが、好きになった頃には正直予想もしていなかった景色を、いちファンとして見られていることも嬉しいことだ。当時はまだストリーミングの指標はそこまでメジャーではなかったため、Mステ出演の影響はかなり大きなウェイトを占めていたと思う。

マイヘアも4、5年前に武道館ワンマンをした頃からは少なからず変わってきた。360°ステージでライブをすることも、週刊文春に撮られることも。そのチャレンジがMステというだけであろう。

独占欲はあるのかもしれない、その感情を否定するつもりもない。けど自分はやはり、アーティストのチャレンジは応援したいと思うだけ。それが嫌ならファンを辞めてもいいと思うし、ただ自分の欲をアーティストの意思を変えることに使うのは自分はよろしくないことかなと思ってしまう。

ファンの権限、そしてアーティストは変わり続けていく

最近もあるバンドでうちわを持ってきたことが物議を醸していた。もちろん迷惑行為は良くないが(撮影などはそもそも禁止行為なので論外)、何もうちわを持ってきてはいけないルールなんてない。コロナ禍でもなければきっと無かった未来だろうけど、それは自分の欲を強要しているだけに思えてしまう。迷惑をかけるなら別だ、でもそうでないなら快くなくは思わなくとも、否定までする権利は無いとしか思えない。というか、それを言っている割には撮影禁止のライブハウスで写真撮影しているファンは見かけるわけだし(実際、演奏外でもダメな会場も結構多いです)。

バンドもシンガーソングライターも、アーティストは変わり続ける。特に今の時代はなおさら。追いかけるのも、離れるのも自由。自分にアーティストを変える権限なんて無い。アーティストの意向に納得しなければアーティストに干渉しないやり方で行動するし、納得すれば付いていくだけ。それ以上も以下もない。

Mステ出演をきっかけにマイヘアも変わるのかもしれない。けど、それはマイヘアというバンド自身の意思表示だ。それを変える権限はファンには無い。そこにNOを突きつけてしまうならそれは独占欲だよな、と思ってしまうというか。

うまくまとまらないけど、ちょっと色々と思ったところがあったので。