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Cloud Identity Free (CIF) をフル活用するために、アカウントに届いたメールを受信する

Cloud Identity Free (CIF)って?

Google Workspace をお使いの皆様であれば、Cloud Identity Free (CIF) という言葉を聞いたことがないでしょうか。

簡単に言うと、
・Google Workspace のアプリ(Gmail、カレンダー、…)は使わないので、Google Workspace のライセンスは不要
・だけど、Google アカウントを利用した他のサービスを使うために、アカウントだけは発行したい
という時に、無料でアカウントだけを発行できるサービスです。
CIFは無料のGmailアカウントと違って、アカウント管理が個人任せではなく、ちゃんと管理コンソールから管理できます。
アカウントの見た目も、xxx@gmail.com ではなく、Google Workspace のドメインと同じ xxx@example.com という会社ドメインになります。

CIFの申込方法や発行方法はここでは解説しませんので、Google や代理店様のサポートに問い合わせてください。私は代理店サポートに全部聞いて発行しました…。

CIFの考えられる使い方

事例としてはどれも泥臭いですが、どれも私が自社で実行している使い方で、オススメです。

(1) 共用端末にChromeリモートデスクトップでアクセス
→ 共用端末にCIFでログインしChromeリモートデスクトップをセットアップ
→ 各個人の端末でもCIFでログインし、共用端末にアクセスするときだけChromeのプロファイル切り替えでCIFに切り替えてリモートアクセス

(2) キオスク端末、表示用端末など
→ CIFは、Googleサイトの表示や、Google共有ドライブの表示(編集は不可)は可能なので、例えばスプレッドシートに記載された今日の予定をモニタに表示させるだけの用途、なんかに向いています

(3) Googleアカウントと連携するサービスの利用
→ Google Workspace は使わないけど、Google アカウントと連携するサービスを使いたい、という場合も便利です。
→ 例えば「Googleアカウントでログイン」的なサービスや、Google アカウントでSAML連携しているサービス、Google Workspace のサードパーティソリューション(rakumo, サテライトオフィス, 等)など

CIFのアカウントに届いたメールを受信する

で、ようやく本題。

(3) のように、Googleアカウントと連携するサービスをCIFで利用すると、最大の問題が「通知メールなどが受信できない」ってことなんです。CIFの見た目は xxx@example.com で、いかにもメールとして利用できそうですが、実際は Google Workspace のライセンスが無いので、Gmail にアクセスしても利用できません。
例えば、rakumo ワークフローを CIF で利用すると、ワークフローの申請はできるのですが、上司に差し戻されたときの通知メールは本人に届かないので、差し戻されていることに気づけないことになります。これは悲しい。

いろいろと調べていたところ、下記の「アドレスマップ」機能を利用すれば、CIFのアカウントに届いたメールを他のメールアドレスで受信できることが分かりました。

アドレスマップを使って受信メールをリダイレクトする
https://support.google.com/a/answer/4524505?hl=ja

もともと自社では、退職者のメールを後任の在籍者に転送するためにこの機能を利用しているのですが、まさかCIFのメール受信に利用できるとは。

ただ、ここで受信先にどんなメールアドレスを設定するかは、CIFに届く可能性のあるメールの内容や機密性に応じて判断いただければと思います。個人的には、ワークフローの通知程度であれば、個人のメールアドレスでもいいんじゃないかなって思ったりします。