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MYU♨️トリオ@音や金時 5月27日レポート

名称が正式にMYU♨️トリオに決定した、
このすばらしいユニットの5月のライブ。

Miyaは今回、
Mary lou Williamsに関する楽曲を特集。

「Black Christ From the Andes」は、
霊気の満ちたアンデスの荘厳を、
『GLORIA」は、蒼天へ突き進むのような晴朗さを、
存分に聴かせてくれた。
「Miya」のオリジナル「Mary Lou’s Parade」は、
緻密な音階でMaryとMiyaの宇宙を結んだ。

植村昌弘さんのアンコールシリーズは、
相変わらずの完成度。
今回はスターウォーズに取材した「16番」を披露。
未知に包まれた冒険譚が目の前に広る。

吉野弘志さんはとっておきの楽曲を提示。
30年前、新宿から渋谷に若者たちのステージが移り、
その渋谷の雑踏から何かが生まれていく様子を、
音楽で表現した「MYU-Tan」。当時の楽曲である。

いつも思うが、吉野さんのベースは易々と時空を超える。
人間そのものが超時空的な存在だということを、
そのたびに強く思い知らされる。

この日の観客たちは皆、
2020年の西荻窪の元銭湯のボイラー室、
つまり音や金時にいながらにして、
30年前の渋谷の雑踏で変化していく何かに、
自分が入れ替わっていく感覚を味わったに違いない。

ユニットのMUYはメンバーの名前の頭文字だが、
それはとりも直さず彼らがMYUTANTであることを、
30年前から示唆していたのかもしれない。

Kazuo Kuriyama

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