【お金の使い方・入り方】~日本講演新聞

日本講演新聞は「感動の共感を世界中に」をモットーに、全国の講演会を取材し「感動した!ためになった!元気になった!」そんな心を揺るがす話だけを記事にし、読んでくれた方の人生がより豊かなものになることを願って、毎週月曜日(月4回)、全国に発行しています。
noteでは特に人気が高く、本にもなっている社説をご紹介します。
消費税率がいよいよ本日より10%になりました。お金の使い方を見直す方も多いと思います。実はお金って使い方ひとつで、入ってくるようになるんです!

ーえっ? 諭吉さんにインタビュー?ー

 お金が絡んで人生につまずく人は多い。というより、転落の人生にお金が絡んでいるのは世の常である。

 「転落」とまではいかなくても、お金が原因でそれまでよかった人間関係にひびが入ることも少なくない。

 三重県在住の北岡恵子さんも、お金の使い方を巡って夫婦喧嘩が絶えなかった。

 恵子さんはある日、不思議な体験をした。1万円札の福澤諭吉に向かって、「ねぇねぇ、諭吉さん。もっと我が家にいっぱい来てよぉ。困っているんだから人助けと思ってさ」と話し掛けたら、なんと諭吉さんがしゃべってきたのだ。「お金はね、自分との付き合い方なんだよ」と。

 雷に打たれたような衝撃を受けた。

 「そうか、自分が自分を嫌いでいる限り、お金との付き合い方もおかしくなるんだ」と、それまでの悩みが吹っ飛んだ。

 そして思った。「『金が物を言う』ということわざがあるけど、本当だったんだ」

 その日から恵子さんは諭吉さんとおしゃべりをするようになった。諭吉さんは言いたいことがたくさんあったらしく、恵子さんの質問に応えて、しゃべりまくった。その話があまりにも面白いので、「自分一人が聞くのはもったいない」と本にした。地方の新聞記者をしていた経験を生かして、インタビューという形でまとめた。タイトルは、『感謝感謝のお金道』。

 「お金道」というのも諭吉さんから出てきた言葉だそうだ。

 「剣道、柔道、華道など、昔から続いてきたものにはすべて『道』が入っているよね。お金にも使い方の流儀があるんだよ」 

 恵子さんが、「お金がないと不安です」と言うと、諭吉さんは言った。

 「お金がなくなるんじゃないかというのは錯覚だよ。『錯覚』って、『昔お金があったことをいつまでも覚えている』って書くだろう? それを錯覚というんだ」

 「お金たちがつくっているのは『今』という瞬間の喜びなんだ。今、今、今の繰り返しが未来へとつながっていくんだ」

 「私たちを使って得た喜びに感謝して、私たちをリスペクト(敬意を表する)してくれたら、また戻ってくると約束するよ」

 「諭吉さんはどういう人のところに行きたいと思うのですか?」と恵子さん。

 「その人にふさわしい分だけ私たちは行く。器の大きな人のところにはたくさん行くし、小さな人にはそれなりに。器にほころびがあったら出ていくよ」

 「どうしたら人間の器が大きくなるんですか?」

 「『今』という瞬間を喜んで生きると決めること。過去を後悔せず、未来に不安を持たず、『今』を大切にする。両手を心臓に当てて、鼓動を感じながら、『大丈夫、大丈夫。今を喜んで生きる』と自分に向かって約束するんだ」と諭吉さん。

 恵子さんが「ワクワクしますね」と言うと、諭吉さんは言った。

 「実は、その『ワクワク』が今を喜んで生きるキーワードなんだ。腹の底から絶えることのない喜びが泉のように湧いてくることを『湧く湧く』というんだよ」と。

 恵子さんが「いつ、どんなときも『今』を喜んで生きるなんて無理ですよ」と言うと、「器が小さいということはそういうことなんだね」と返ってきた。

 諭吉さんが繰り返し言っていたのは「私たちお金は循環する」ということだった。 お金はただ「立ち寄る」だけ。だから、自分がお金を循環させる「通り道」になることが大事なのだそうだ。

 もう一つ、諭吉さんが行きたいと思う人は自分をリスペクトしている人。

 「お金が無いと叫んでいる人に聞いてみたらいい。100%自分が嫌いで、不平不満、愚痴の多い人だから」

 諭吉さんの話はさらにお米の話や古事記、皇室の話にまで深まっていく。

 このインタビュー本、第二巻は樋口一葉で、これは電子版のみ発刊中。今後、野口英世、そして2000円札の紫式部と続き、4部構成で完成なのだそうだ。

 国を栄えさせ、人を喜ばせ、自分も幸せになるお金の流儀をお札の人たちに学ぶ。この発想が面白い。ワクワクしてきた。
  (みやざき中央新聞 魂の編集長 水谷もりひと 2015/04/20号社説より)

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