仕事がない時は自分を深めようか~日本講演新聞
全国の講演会を取材して、その中身を掲載する日本講演新聞です。
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私たちの使命は、そんなポジティブな情報を得る習慣を提供することで、読む人の人生をより豊かにし、優しさや思いやりが溢れる社会を創ることです。
noteでは特にファンの多い社説をご紹介しています。
昨今の流行り病のあおりを受けて仕事の現場や働き方、日常の過ごし方に大きな変化が起きている。
在宅勤務ができる人はまだましで、一時的にしろ仕事がなくなり、生活が困窮している人は数知れない。
一般的に自然災害の当時者を「被災者」と呼んでいるが、今やみんな世界的な災害の「被災者」である。それでも今晩寝られる家があり、大切な人が生きているならば、それだけでも有難いと思うべきなのかもしれない。
何の慰めにもならないが、少しだけ見方を変えると「空き時間が随分増えた」とも言えるのではないか。
最近、録(と)り溜めていたテレビ番組を観ようとリモコンを操作していたら、NHKの『 SWITCH(スイッチ) インタビュー達人達』に手が止まった。異なる分野で活躍する二人の「達人」が、前半と後半でインタビュアー役を「スイッチ」して、相手の成功への道筋や独自の哲学を聞き出すという番組である。
たまたま録画していたその回は、女優の松坂慶子さんとアメリカで活躍するジャズピアニスト・秋吉敏子さんの二人がゲストだった。
秋吉さんは満州事変が勃発する2年前の1929年生まれ、御年90歳。今も現役で活躍している。体力の衰えを感じ始めてからは、ピアノの鍵盤の重さを通常の1.5倍にして負荷を掛け、指の筋力を鍛えているという。
秋吉さんの最初の言葉に圧倒された。
「歳を取ることは、どんなことがあっても防ぐことはできませんが、勉強するかしないかは自分でコントロールできます。怠けることも、一生懸命努力することも、自分でコントロールできるんです」
「勉強」という言葉を聞いて、松坂さんは自分が最も尊敬する先輩俳優・緒形拳さんの話を始めた。緒形拳さんとの最初の出会いは『華の乱』という映画のロケ地だった。
「初めまして。松坂です。よろしくお願いします」と言うと、次の瞬間、左の頬をビンタされ、驚いた。あとでそれは緒形拳さん流のあいさつだと知った。
いろんなことを教えてもらった中で最も松坂さんの女優人生に影響を与えたのは次の言葉だった。
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