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『二時間だけのバカンス』を好きになって、私は。

2016年に発表された宇多田ヒカルさんの『二時間だけのバカンス』。
こちらはfeet.椎名林檎さんとなっています。
発表当時から聴き入ってしまって、MVも地球と時間軸が異なっている印象があり、今もこれからも大好きな曲です。
今回はこの曲について、どんなことを想うのかを棚卸しします。


見知らぬ惑星

MVでは、本当に美しいどこかの惑星が現れてます。全編、地球以外が舞台。なんとなく土星かなぁとか考えることはあるけど、そんなこと問題ではなくて。誰もいない見知らぬ美しい場所を、2人がランデブーしている様子は日常の隙間とか、中途半端な束の間という気がする。
フィクションに見えるようで、すごく見覚えのある曖昧な私の中の過去の日々が顔を出す。
晴れた静かな休日、午前11時くらいにこの曲を聞いている間はもう、時が止まってしまう。


束の間の逃避行

曲が進むほど、この中途半端な束の間へと、曲中の「私たち」は逃避行をする。
じゃあ「私たち」以外はこの時間に何をしているかといえば、
学校へ行ったり、仕事をしたり。何かに向き合う人が多い気がする。
だからこそ、今だけしか知らないような、他の何にも向き合わない椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんの二人の世界は、MVでは雑音が少なくて静かに見える。
簡単に言えば、ふたりは時空の狭間にいるけれど、曲中の「私たち」は時空の狭間まで行かないと行けないほどに、地球での日常は日々大小さまざまな事に追われているのかもしれない。
自由でいられるのは、自由を浴びられるのは、どこか見知らぬ惑星じゃないと。


2時間だけのバカンス

2時間だけのバカンス
2時間しかないバカンス

何かを犠牲にしないと行けないバカンスだから、
優しい日常に対してスリルが私を求めて来るし、授業もサボる。
2時間しかないから、渚の手前までしか行かないし、
一生忘れられない笑顔を向けてくれるかもしれないし。

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