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-自然すら与えられたもの、自然を謳歌する不自由-


自然を謳歌する。
つまり、花の可憐さ、野山、渓谷の絶景、
太陽の恵み、満ち欠けの月と、季節の星の神秘。

その自由さえも不自由なのだ。

それらを私は自分で獲得しておらず、与えられた物。

ちょうど半年前になるが、私はスピノザのように自然の支配に気がついた。

自然が在るという不自由さを知った。

最後に物質である自分を切り離したときだった。そのとき、「無」に到達できた。

以来、自然が美しいと思わなくなった。
かつて美しいと感嘆していたものは、

今そこにただ在るのみ。

しかし無に到達したとしても、
無には有が少し紛れている。


まだ幾ばくかの不自由を感じている。






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