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35秒で魔法をかけて。

朝からずっとパソコンと睨めっこしていて、さすがにそろそろお昼ご飯にしようと、パン片手に未来航海のShortsを観た。作業の合間に食べるお昼ご飯。いつもは、それさえも作業みたいに黙々と済ませてしまう私だけど、大好きな宮近くんのダンスを見ながら食べるパンはいつもより美味しくて、お腹だけじゃなくて心まで満たされる気がした。

もう何度も何度も言っているし、書いているけれど、私、やっぱり宮近くんのダンスが好きだ。音も周りの空気も自由に操ってしまう、魔法使いみたいなダンスが大好きだ。

床の上で、重力なんて感じさせないほど細かく跳ねて、摩擦なんて感じさせないほどなめらかに滑るステップ。軽やかに踊る中に、お茶目な宮近くんらしい遊び心がぎゅっと詰め込まれていて、見ていて自然と笑顔になってしまうくらいワクワクする。なのに、一つ一つの動きがしなやかで丁寧で、すらっと伸びる腕や指先に、どことなく儚さも感じる。キラキラ光を反射させている水を掬ったときみたいな、透明感も感じられる。水がいつまでもキラキラしていないのと同じように、瞬間的な透明感。永遠なんかじゃなくて、今、この瞬間しか見られないって感じちゃうような尊さのある透明感。
(その瞬間を、動画という半永久的に残るものに閉じ込めてくれて、本当に本当にありがとう。)

熱い太陽や炎みたいな時もあるのにね、ひんやりした水みたいに感じる瞬間もあって、宮近くんの表現って本当に不思議。そこにある音に合わせて、何にだってなれるみたい。やっぱり魔法使いなのかもしれない。(実際は、魔法なんかじゃなくて、持ち前のセンスと努力の賜物だけど。その事実が何よりも大好きなのだけど。)

未来航海を踊る宮近くんを観ていると「こんな風に踊れたら楽しいだろうなあ」ってどこか違う世界、楽園みたいな場所に連れ出してくれそうな気がする。ダンスのことを「好きだけど大嫌い、嫌いだけど大好き」と言う宮近くんが、こちらまで楽しくなっちゃうくらい、楽しそうに踊っているのを見ると本当に本当に嬉しくて、幸せで心が満たされる。宮近くんの軽やかなステップみたいに、私の心も重力を感じなくなるような、そんな感じ。

ふと、どうしようもなく泣きたくなる瞬間が、たまにある。何が悲しいとか寂しいとか辛いとか嬉しいとかでもなくて、どうしようもなく泣いて泣いて自分を空っぽにしたい瞬間。これからは、そういう時に、悲しい映画でもドラマでも小説でもなくて、この未来航海のダンスを見に行ってしまうような気がする。大好きと尊さが詰まっていて、あまりの幸福感に泣いて泣いて、空っぽになった私を満たすまでしてくれる、そんな35秒間。