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世界に"かける"。

2021年9月4日、とあるダンススタジオから掛けた電話の繋がる先は、過去か世界か。はたまた両方、か。45年の時を経て繋がった先は、1975年1月23日、ジャニーズ事務所の設立記念日。これまで数多のジャニーズアイドルと作品で彩られてきた”伝説”の中に、これから何色にも何ページにでもなれる空白のページが新しく用意された。『+81 DANCE STUDIO / Travis Japan [Teaser2]』を初めて見た時、そんな感覚を覚えた。

何の予告もなく第一弾のティザーが公開された5日前の8月25日。私は日記に『もしこの世界がモノクロだったとしても、7人のダンスで色付けられるんじゃないか。』なんて、気取ったタイトルを付けた。本気でそう思ったから、少し照れ臭く感じながらも思い切って書いた言葉だった。あれから5日。Travis Japanのパフォーマンスと色褪せることのないJohnny’s Classicsが合わさった瞬間、本当に、モノクロだった世界に色が生まれた。7人のメンバーカラーである7色を基調に編集された動画。たった7色のはずなのに、こんなにも色鮮やかに見えるのか。Travis Japanのダンスと最高の音楽があれば、そこには無限大の可能性が広がるんじゃないか。今から過去へ。今から未来へ。日本から世界へ。可笑しな文章になってしまうけれど、7色は何色にでもなれるのだ。彼らの物語は、これから先、何ページにも渡って続いていく。

数多くのステージに立ち、ジャニーズのDNAをダンスで引き継いだ彼らが、今度はジャニーズのDNAを歴史を、YouTubeというデジタルに繋がった世界に彼らなりの表現を通して解き放っていく。ジャニーズを背負った、託された、そんな風にも捉えられるかもしれない。こう書くと、2018年のSixTONESが背負い、掲げた『ジャニーズをデジタルに放つ新世代。』が思い出される。一見、似た状況とコンセプトに見えるけれど、同じじゃない。同じ時代を生きるジャニーズ、同じYouTubeというプラットフォームだけど、決して同じじゃない。SixTONESだからこそ創り継承していける”ジャニーズ”があって、Travis Japanだからこそ創り継承していける”ジャニーズ”があって。それはもちろん、他のグループも然り。それぞれの色で、これまでジャニーズが築き上げてきたものを継承しながら、さらに磨き続けて、魅せ続けてくれる。物心ついた時から大好きだったジャニーズは、ここ数年、目に見えて激しく変化し続けている。けれど、この先も、核となる部分はこうして受け継がれて、私はその時その時のジャニーズに魅せられ続けていくのだろうと、漠然と思った。

ここまで公開された2分半強の2本のTeaserから、彼らが託されたものの大きさを実感する。なんてったって、電話が繋がった先が事務所設立の日なのだ。Johnny’s Classicsを背負えることの喜びと同じくらい、とてつもなく大きなプレッシャーもあるはず。だけど、先輩たちの楽曲に合わせて踊る彼らの表情は、どこを切り取っても楽しそうで、生き生きしていて、自信に満ちているように見えた。真摯にダンスと向き合い続ける中で、悩む日だってあると思う。それでも、7人で踊ることが楽しくて仕方なくて、ずっと踊り続けたいと思う限り、彼らの踊る場所が在りますようにと願う。

ジャニーズだから出来ること。ジャニーズでしか出来ないこと。
Travis Japanだから出来ること。Travis Japanでしか出来ないこと。
その可能性の幅は、これからもずっと広がり続けるのだと思う。7人のダンスがあれば、廊下も階段もダンススタジオも、ステージに変わり、7人で居れば、7色は何色にでもなれるのだから。7人は夢に向かって世界に"かけていく"。