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【友達になろう】D&I社会を実現するために必要なこと【それだけでいい】

LAMP2期の日本プログラムが終わってもう3日。早いものですね。

今回のテーマ《Diversity and Inclusion》はここ2年ほどずっと考えてきたテーマで、今回のプログラムを通じて輪郭が今までよりもはっきり見えてきた一方で、本質や核心部分への距離の遠さを感じ、少し複雑な気分です。

それでも、今の私に何ができるのか、悩んでいる友人がいたらどんな言葉をかけられるのか、それだけはハッキリわかってきた気がするので、ぜひご紹介させてください。

ロジカルであるだけでは超えられない壁

その前に、今回感じた《Diversity and Inclusion》の難しさについて少し補足を。

LAMPを立ち上げたきっかけは、2017年、ミャンマー・バングラデシュ両国をまたいで国際問題に発展したロヒンギャ難民問題。e-Educationが長年活動してきた2つの国で見た世界。それはSNSで錯綜する情報に怒りを覚え、相手国を批判し合う姿でした。

だからこそ、一期に続いて二期でもロヒンギャの人たちのリアルな声を届けたく、日本で暮らすロヒンギャの方々と3ヶ国の若者をセッションを設けました。

しかし、です。今回のプログラムにとても積極的だった参加者が、そのセッションだけは一番後方に座り、明らかに不機嫌そうな態度でトーク中も携帯をいじっていたのです。すぐに注意して携帯を触りながら話を聞くことを止めたものの、最後までその参加者の顔は暗いままでした...。

セクシャルマイノリティな人たち、外国籍にルーツを持つ子どもたち、そして身体的な障害のある人たち。こういった課題にはとても寛容で、真摯に向き合っていた参加者でも、やっぱり心に壁が生まれる課題はある。ロジカルに伝えるだけでは超えられない壁があることを改めて思い知りました。

友達になろう、それだけでいい

これはとても難しい問題です。

「生理的に無理」
「理由はないけど嫌い」
「よくわからないけど嫌だ」

こういった感情はきっと誰もが持ち合わせているものです。

それはもしかしたら防衛本能なのかもしれません。自分と違うものを受け入れると、自分の何かが脅かされる危険性は十分あり、だからこそ異なるものを拒絶しようとしたり、排除しようとすることは、自然の定理なのかもしれません。

それでも。知ろうとする努力を怠ってはダメです。それは社会貢献なんて大層なものではなく、自分が、もしくは自分の大切な人が、誰かから大きな拒絶を受けた時に、そこから立ち上がる術になるからです。

・・・と説明すると、なんだか難しいことに聞こえるかもしれませんが、私が言いたいことはとてもシンプル。友達になろう。ただそれだけです。

今回のプログラムの最後に、先ほど紹介した参加者とゆっくり話す時間がありました。ロヒンギャについて何かイメージが変わったかと聞くと、「わからない。でも、知り合えたことによって何かが変わった」と優しく話してくれました。

私も同じです。ロヒンギャの問題、今回LAMPのミッションテーマとなった社会的マイノリティの人たちが抱える問題。どれも輪郭が見えてきた程度で、本質や核心は今まで以上に遠く感じたものの、それでも当事者の人たち、当事者たちの味方である人たちと知り合い、友達になれたことで、少なくとも他人事から、ジブンタチゴトにできたのではないかと思います。

これで十分です。誰かのために動く理由は「友達のために」だけで十分以上で、これだけでD&I社会に近づいていく。そう感じたLAMP日本プログラムでした。

最後に

LAMPの学びの旅はまだまだ続きます。2月にミャンマーへ、そして5月にバングラデシュへ。

この旅の終わりに《Diversity and Inclusion》への答えがどう変わるのか?これから始まる日常の中でも、その答えを探し続けていきたいと思います。

良かったら、ぜひご一緒に。

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