見出し画像

靴探し_4 プランB アンド・ステディ再々訪

靴を買いました。散々欲しい欲しいと言っていたプラダローファーではなく、アンドステディのオックスフォードです。前に自分で言っていたところのプランB、もっとときめく靴が欲しいと言いつつ理性的に考えれば一番取るべき手段だとは分かっていたオーダーシューズの購入を行った形です。

(欲しい欲しいと言っていたプラダローファー&プランBの話)

やっぱり足を良くしたいけれど

くつトレを始めてから4か月が経ちました。
(くつトレについてはこちら)

教わったテーピングも靴紐結びも板につき、それまで履いていた靴はストレスが多くて履きたくなくなるところまでスニーカー生活が日常に染み付きました。
あらためて、私の悩みは偏平足&開帳足で疲れやすいこと、変な歩き癖があること、右足の内反小趾(最近知った単語。要するに外反母趾の小指verで、変形の理屈は同じ。右小指の違和感は完全にこれでした)。

基本的には年単位で見ていく必要がある矯正ですが、筋肉がつくことによる足状態の改善(主にアーチの改善)、それに伴う変化が現れ出すのは3か月以内が目安だそうです。が、正直あまりそのような感触がなく…。というのも、筋肉がついて足が締まってくると靴に違和感が出てくることが多いようなのですがそのような手ごたえが全くありませんでした。見た感じの変化もなく、足指を使う感覚がついた感じもなく、アーチ崩れ由来のタコの改善もなし。
習った歩き方は特に問題がないことを確認してもらっているし、やっぱり私の足はくつトレでは改善が見込めないのではないだろうか。骨の歪みを含めた改善が長期戦(+靴以外の改善込み)なのは分かっているけど何の変化も起こらないのは流石に…。ということで焦りと不満と不安がじわじわと出てきていました。

現状ストレスなく履ける靴がくつトレスニーカー以外に無いこともあって、改善がダメそうなら見切りをつけてプラダローファーを買ってしまいたいが、くつトレを継続するなら現状のスニーカー1足では心許ない。2足買うことは金銭的にも管理的にも無理。(しつこいですが、矯正は年単位で見るべきもので私の気持ちが焦っているだけです)

今ふりかえってみると、当時の状況&選択肢はこんな感じでした。

Q.くつトレの効果があるのか?
1.ある場合
 1-1.アンドステディでもう一足買う(くつトレ継続)
 1-2プラダのローファーを買う(平行してくつトレ)
2.ない場合
 2-1.足矯正の方法を再検討
 2-2.プラダのローファーを買う(矯正断念)
 2-3.上2つの同時並行

最初の問い「くつトレの効果があるのか?」の答えが分からない以上選択肢を選ぶところまで行ける訳がないのですが、早急に靴が必要な現実と焦りと欲望が絡みごちゃごちゃとしてしまい、状況整理もできず答えが出ない感じになっていました。整理できていたところで判断材料が足りないことに変わりはないのですが…。
無駄にぐるぐる悩んでいるだけなことには気づいており、この状態がしんどく、コンセプト的には間違いなく正解であるプラダを買って自問自答的前進をしたい気持ちでした。コンセプトもさることながらハイブランドのものを手に入れるという行為自体への欲求も気持ちにブーストをかけていました。

欲しいのはプラダのローファー、でも足が痛いのは分かっている。でも欲しい。くつトレの効果が分かりやすく出ていないことにイライラしているが、イライラしてもしょうがないことも分かっている。時期的には早いのを承知で再計測しに行ってもらってもいいが、無意味かもしれない。いやローファー欲し~~~~~

でもここでプラダのローファーを買ったらせっかく見つけた決意のための靴が逃げの靴になってしまうのか、とふと思った瞬間、それはすごく嫌だなと思いました。
これしかないと決めて買ったのならある程度の痛みとも気長に付き合えそうだし、たとえ失敗だったとしてもいい思い出になりそうですが、今買ってやっぱり痛いままだったら絶対嫌な後悔の仕方になる。それは嫌すぎる。

アンドステディで足の計測をして、色々相談してからもう1足だけオーダー靴を作ろう、ということにしました。改善の進捗を知るには再測定してもらうしかないことは分かっていたのですが、くつトレ開始からは4か月、前回の調整からは1か月しか経ってておらずちょっと恥ずかしく(&無意味な可能性が高い)、来店を渋っていたというのがあります。

そもそもコンセプトシューズが買えなかろうが足の矯正がうまくいかなかろうが靴は必要で、長く使えて足に合う靴を買うとなるとここしかない。くつトレスニーカーを4か月履き続けて痛感したのですが、本当にいい靴なんです。履き心地は最高で痛いということが本当にないし、痛みが出たとて相談ができるし調整もしてもらえる。安心感が半端じゃない。

スニーカーと次頼む靴との二足で冬を越して、春になってもちっとも改善されなかったら一旦靴だけによる足の矯正には見切りをつけよう、などと考えながらもう一度アンドステディに行ってきました。

3度目のアンド・ステディ

まだ早いとは思うが足の再測定をしてフットプリントを取ってもらいたいこと、もう一足靴を作りたいことを伝えました(靴を買うだけでも測定はしてもらえますが、より詳細な計測結果や体重のかかり方を知るにはフットプリントを取る必要がある)。
それと合わせて、足があまり良くなっている感じがしないことも伝えました。それが不満&不安なことを伝えたかったものの、別に靴やサービスに不満があるわけではないし、いまいち要領の得ない話をモチャモチャ歯切れ悪く話す私に対して、フィッターさんは言いました。
「みわさんにとって「良くなる」とはどういう状態ですか?」

どういう状態…?
ものすごく焦りました。色々思っていることはあるものの、ぱっと答えられない。だって上記の通り考えがまとまっていないので。

足の状態を良くしたいと思ったきっかけは、大したことないとはいえ気になるトラブルが何点かあったこと。最終的に手に入れたいのは、痛みも疲れもなく、いくらでも歩ける健やかな体の状態。アーチどうこう、足の倒れどうこうは手段であって別に目的ではない(実際問題としてはそれをクリアしなければ状態の良い足になれないのはほぼ確ではありますが)。

そもそも「健康」に画一的な正解は無いし、自分の体がすべて思い通りになるとも思っていないので、今の自分の焦りとは矛盾するものの何を試してもあまり良くならなかったね、という結果も全然あり得るとは思っています。これだけ気持ちが急いている人間が言っても説得力がないですが…。
でも気持ち的にはやっぱり改善されてほしいし、さらに見た目に分かる改善の証拠があると嬉しいので、できれば足の変形の改善を「良くなった」の指標にしたい。それが裏目に出ており、目先の変化がないことが気になり不安になっている。
そもそも靴屋は病院ではなく、すべての改善を靴に求めるのは間違っているのに申し訳ないと分かりつつも不安な気持ちが抑えられない引け目もあり…モチャモチャ…。
「アーチがしっかりして、痛いところがなくてちゃんと歩ける、って感じです」みたいなことを恐らく伝えました。焦りすぎて記憶がない。長期で改善を見ていかないといけないのに不安になってしまったことも正直にお伝えしました。頭で理解している現実と感情論がごっちゃになっているんだなと再認識しました。

あらためて、今まで長い時間をかけて徐々に変形してきたものを修正するにはやっぱり時間がかかることを説明してもらい(ほんとそうです、分かってはいるんです、すいません)、とりあえず現状チェックをしてもらうことに。
靴の踵の減り具合の左右差や歩き方、痛いところなどを確認。やはり足癖は健在でした。足が内に倒れているのが強敵なようで、その補正と相変わらずの小指の当たりについて中敷き調整をしてもらいました。

調整をしてもらいながら、ここまで自分の足をちゃんと見てもらえることの価値をあらためて感じここでもう一足買うことの決意を固めました。
中敷を調整してもらってから改めてフットプリントをどうするか聞かれ(お金がかかるので)、やっぱり現在の状態に納得してから靴を作ってもらいたかったので取ってもらうことにしました。

足を測ってもらいながら、現状気になる部分と足の状態を照らし合わせて色々お話していただきました。
今回分かった情報は
・左足の方がやわらかい(こんにゃく足寄り)
・親指の巻き爪が左の方がひどい
・爪が薄い
など。左足の方が長さもワイズも小さいのは分かっていたのですが、足自体も柔らかいのはなるほどなと。スニーカーの紐を結ぶ時、右足を全力で締めても軽く締めた左より横幅が出る上、左はどれだけ締めても少し前に滑る感じがあった理由に説明がつきました。
巻き爪については指を使えていないことが主な原因と思われ、理論上は指を使って歩けるようになれば下からの圧がかかって巻き爪が治っていきます。以前もその旨は説明してもらっており、自分としても常に痛いわけではなかったので気長に自然治癒を待つつもりで放置していたのですが、並行して巻き爪治療をしてもいいかもとのこと。爪が薄いのでワイヤー矯正だと割れてしまうかもといったことやサロンの選び方、指の運動まで(これは私がグズグズしながら教えを乞うたので)教えてもらいました。指が動かないのは靴というより地道なストレッチしかないという…これまでも色々試してはいて、それで特に効果がなかったのですがもっと長い目で見ないといけないのかもしれません。とはいえアンドステディに来るのは基本的に足が悪い人ばかりなのでその中ではまだ動く部類らしいです。

一通り測り終わって、足の状態の説明をしてもらいました。

土踏まず、できてた!
4か月前のフットプリントと並べると明らかに接地面が減っている!!!本当に嬉しい!!!!
足の形の変化は体重がかかった状態でないとはっきりしない上にミリ単位の世界なので、見た目で判定するのは無理とのこと。まして私は足が内側に倒れるので余計に自分では見えないという。なるほど。

荷重時と非荷重時の足囲の差が減った
全体的に足が締まってきて縮み、特に荷重時ワイズが顕著に短くなりました。筋肉がついたことで荷重によるつぶれが軽減された結果。これも嬉しい!!!縮み方は左の方が顕著でした。右ももうちょっと小さくなってくれてええんやで。でないとワイズ差が開いてしまう…。

全然良くなってた。疑って本当にすいませんでした。めちゃくちゃ嬉しいな。フットプリント取ってよかった~~~!!!!
逆に、ちょっと形が変わってきた程度では見た目や靴の履き心地、疲労感が劇的に変化することはないんだなという気づきです。先述の通り、筋肉がついて足の形が変わり靴に違和感が出て再計測→改善が判明、という場合が多いと聞いていたので、特に違和感などがない=改善されていない、と思っていました。私の場合は元からとても痛い箇所があったわけではないので感覚の変化での実感はしづらいかもとのこと。使っている靴がスニーカーなので多少の変化は結び方で調整できてしまうし。
歩行に関しては足より上の問題や骨格の歪みが絡んでくるところなので、靴で現状維持しつつ体全体を鍛える方向で…。

テーピング(強)
歩き方を見た時にやはり足が内に倒れるのが気になるので、と強めのテーピングを教えてもらいました。使用テープ量およそ2倍。詳しいテーピング法は割愛しますが、内の縦アーチをぎゅっと引き上げるような貼り方でした。歩いてみるとサポート力がすごい。毎日やると手間&テープ消費が激しいので、たくさん歩く日などに行えばいいそう。
「たくさん歩く」とは大体どの程度か聞いてみたら、8000歩が一つの目安、といった回答でした。

靴選び

計測も終えて、やっぱり靴を購入させてもらいたい旨をお伝えしました。
目的的に紐靴系一択なので、まずはヒールのあるレースアップを試着。
初回来店時に計測してもらったワイズはA~AA(アンドステディさんの靴での目安サイズの意)。現在の自分の足だとAAがベストだろうとのことですが、そのワイズのレースアップの在庫はなかったのでひとまずAAAを履かせてもらうことに。流石に入らないのではと思いつつ足をねじ込むと、確かにかなりきついものの入ってしまった。しかも靴下を履いた状態で。

足全体がほのかに圧迫されている痛みはあるものの、びっくりするほど隙間がないのに爪先が痛くないのが本当にすごい。前滑りの余地がないとはこういうこと…。前回も散々驚いたところだけど何回でも感動できる部分です。
ストッキングで履くならAAAが良いとの助言でしたが、その予定は全くないのでワイズはAAにすることに。

他にも参考にワイズAAかつレースアップと似た木型であるブーティを履かせてもらいましたが、編み上げではないため甲部分で十分に止まらず前滑りがあり爪先が痛い。確かにAAAではきつすぎたけど、本当にAAのレースアップでも前滑りしないかが少し怖くなり、造形はレースアップの方が好きだったものの万全を期してヒールなしのオックスフォードを注文することにしました。
革の素材を選べるのですが、これも足の状態によって選べる素材の幅や推奨される素材が変わってくるのだと。やはり硬い素材の方が靴の持ちや矯正力は高いものの、柔らかい足には当たりが強すぎることも多いようです。元々欲しかったオーソドックスな黒い革は足的にも問題ないとのことで、そちらを選びました。

これで42,000円。ここにオーダーインソールを付けると9,0000円プラス。たびたび調整してもらっている中敷きはこのオーダーインソールのことです(まるごとベーシックプランにはこれもついてくる)。中敷調整の強力な効果を既に実感していることと、目的が足の矯正&快適な靴を手に入れることなので元々頼むつもりでいたのですが、靴のことを考える場合も頼んだ方がいいとのこと。変形した足だと靴への力のかかり方も変な感じになり、靴に負担がかかってしまうのだそう。確かに初回に見てもらった普段履きのレースアップは形が歪んでいるって指摘を受けたんだった。
気軽にプラスできる値段ではないですが、継続的に調整もしてもらえるし、あるのと無いのでは履き心地にかなり差が出るのでもし靴を購入することがあれば付けることをお勧めします。足の改善目的ならほぼ必須なんじゃないかな…。一旦靴だけ注文し、インソールを後から注文することもできるようです。

これにて注文完了です!1か月後、オックスフォードが届きます。これで靴選びの第一章は終了とします!この2足で強い足を作っていきます。地盤が固まって嬉しい!!!くつトレの継続頑張っていきます。と言っても履くだけなので頑張っている感じは全くないのがいいところですが。

いずれにせよ、もうしばらくはこの2足を履き続けることになるとは思いますがお高い靴も全く諦めてはいないので!またもう少し足が改善した段階で試着旅を再開したいなと思います。

それではまた!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?