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靴選び前夜_2 足トラブル解消のためアンド・ステディで靴をオーダーした話

こんにちは。みわと申します。
当記事は、あきやあさみさんの発信とその著書「一年3セットの服で生きる」で提唱されている「自問自答ファッション」を実践している人間の記録の一部です。
ただし、それを特に知らずとも問題なく読めるようになっている(はず)です。

(前回のあらすじ)
制服化の第一歩、靴を探すにあたって、トラブルまみれの足では満足いく靴が探せないと考えたみわ。誰かどうにかしてくれ~!という気持ちが爆発し、アンド・ステディさんのまるごとベーシックプランを申し込みました。


前回記事(自問自答色が濃いめです)

あきやさんのnoteはこちら

アンド・ステディについて

アンド・ステディは「くつトレ」という、足に合った靴で歩くことにより足と体を整えていくトレーニングを提唱している靴の直営店・サロンです。
今回はカウンセリング、足の計測、オーダー靴&インソール等のサービスが一式セットになった「まるごとベーシックプラン」を受けてきました。

受診前に誰かしらの感想を読んで雰囲気をつかんだり向き不向きの判断などをしたかったのですが、探し方が悪いのか中々最近の情報を見つけられなかったため、ほんなら私が書くわい!ということで筆を取っております。

先に受診後の感想を述べると、靴選びや足に大なり小なり悩みや違和感を持つ人には非常におすすめのサービスでした。
私がまさにそうなのですが、簡易測定で幅狭、幅広、その他変形が判明した方にこそ検討してもらいたいサービスです。

では、レポ&感想です!

あくまで私の主観と記憶に基づく感想であり、詳細な知識・サービス内容は公式サイトを確認&問い合わせをお願いします



受診まで

私の足について

詳しくは前回の記事にも書いたのですが、受診前に認識していた足に関する悩みや状態をざっと書きます。
似たような症状を持っている方の参考になればという魂胆です。

足単体
・親指の巻き爪(特に外側=体の中心側)
・アーチの崩れ(開張足&扁平足)と、結果としての足裏の厚い角質
・小指の外旋
・細足(ワイズC)
・浮き指※推定

歩き方
・前に持っていく足のかかと内側でもう片方のかかと内側を蹴ってしまう
・着地前の爪先や靴裏の前面を地面に引っ掛けてしまう
・疲れやすい※推定

申し込み~受診まで

ネットからの申し込みです。申し込みの際に、要望や相談内容を書く自由欄があります。
私は現在自覚している上記の悩みと、ゆくゆくは体全体をしなやかに使えるようになりたい旨を書いて送りました。

予約確定の返信の際、自分の書いた悩みに対して現在想定できる足の状態と、また筋肉をつければ改善がみられるであろうという旨を書いてもらい俄然やる気がわいてきました。ライフスタイルや現在使っている靴のことなどの追加の質問に返信し、当日を待ちます。

当日

入店まで

アンド・ステディのお店は2店舗あり、伺ったのは東京・人形町。
大阪の梅田にも店舗があります。

サイトに最寄り駅からの道案内の記載があるのですが、なんと各路線の出口毎に写真での道案内ページがあります!空間認識能力0人間大歓喜!!アクセシビリティ~!!!
ただ、私が行った時は丁度地元の祭りをやっており、行く先々で待ち構えるお神輿に進路を塞がれ結局GoogleMapを見ることになりました。

持ち物は、試着用の靴下タイプのストッキング、普段履きの靴を1足。
靴を持ち込むのは靴から普段の歩き方の癖などを見るためで、使い慣れているものであれば当日履いていくものだけでも大丈夫だそう。
私は現在週5で履いているレースアップシューズを持っていきました。

歩き方のチェックやウォーキング指導があるので、膝の動きが見えなくなるロングスカートは×。私はワイドパンツを履いて、念のためユニクロのリラコを持っていきました(結局使わず)。
たくさん足を見てもらう&靴の試着をするので、個人的には動きやすい細身のパンツが安心なので強く推奨です。私はパンツの手持ちがなさすぎてワイドパンツになっちゃいましたが…。お腹ゆるめのやつがオススメです。しゃがむ時しんどいからね。

到着時、お客さんは私の他にもう一人いて別のスタッフさんが対応されていました。マンツーマンで見ていただく形でした。
持ってきた靴を机に置いて待機していると、担当してくださるシューフィッターさんが来てくださいます。

持ち込み靴の確認

軽くお話をしてから、まずは持ってきた靴の確認です。
持ち込んだのは前の記事でも書いた革のレースアップシューズ。今年の初めに確か3万円ほどで購入。
購入段階で既に自分の足が幅狭であることは分かっており、また本革の靴を買って大事に使おうという意図のもと選んでいたため、毎日がんばって紐をきっちり閉めて履いていました。

早速靴を眺め検分するフィッターさん。
見て数秒で「あ~、なるほど」 な、何が!?
「靴が歪んじゃってますね。足が内側に倒れてしまっている。」
パッと見ただけなのに…プロすご…。秒で初耳情報。
その他にも次々と靴の変形と、その原因である足の状態を指摘されました。

覚えている範囲で指摘してもらったのはこんな感じ。
・足が内側に倒れているため靴がその方向に歪んでいる。右の方が重度。
・アッパーの履きじわ的に恐らく浮き指。
・靴の先端が削れており、歩行の際に足がちゃんと上がっていない。

確かにある程度の情報は事前に伝えてはいましたが、まだ足も歩き方も見ていないのに自覚症状や悩み、自分の知らなかった足トラブルをバンバン見抜かれ、ハイソウデス!エッソウナンデスカ!?の二言を繰り返すマシーンと化しました。
靴の選び方自体は誉めてもらえました(しっかりしたつくりの靴、かかとがしっかりしている=ホールド力がある、紐靴である、などなど)。
ただ根本的な問題としてサイズは合っていないだろうとのこと。やっぱそうか。

足の測定

次に足の測定をしてもらいます。
カーボン紙のようなものを挟んだ紙の上に足を置いて、道具を駆使し足型をとってもらいます。
その後も足を浮かせた状態の足囲を測ったり、歩行の様子を見たり、などなど。

しばらくして計測が完了。歩き方の問題点等も記録されているようです。
自分の足型とJIS規格のサイズ表を手元に置きながら説明をしてもらいます。YourFIT365の計測では24cmのワイズCであったことは伝えていました。

「確かに、足の長さは23.8cmなので24cmの靴が一番フィットすると思います。足囲も、この表だとワイズはCです。ただ…」
ただ?
「Cは荷重状態での数値です。足を浮かせた状態で測ったものが非荷重時のワイズになるんですが、これだとAかAAになります。」
え、AA…!?!?ヒカジュウジノワイズってなんですか?

以下はざっくり伺ったことのまとめ。
非荷重時のワイズとは、足を地面から浮かせた状態で測ったワイズです。荷重時ワイズは立った状態、足に体重が乗った状態で測定したワイズ。
荷重時と非荷重時のワイズは大なり小なり荷重時のワイズが大きくなります(体重でアーチがつぶれ足が横に広がるため)。そして靴は非荷重時のワイズで選んだ方が良いのだそう。
靴は履いた状態で歩くものなので、足が地面から離れる=非荷重状態になるタイミングがあります。荷重時ワイズで靴を選んだ場合、この地面から離れた瞬間に靴幅にゆとりができ、着地の時に足が前に滑ってしまう。前滑りを抑えるため指をはじめ変なところの筋肉が頑張り、それが積み重なった結果の足の変形というパターンが多いそう。私も例に漏れず、というか幅狭足はデフォルトで靴幅ガバガバなため、大体この状態にあるみたいです。

測定では足裏への体重のかけ方もわかるのですが、見事に足の指に体重が乗っておらず、角質でガッチガチの場所にはしっかり体重がかかっていました。浮き指ですね。
浮き指と巻き爪はセットの概念で、何もせずにいると内に丸まっていく爪を、歩行で適切に体重をかける(下からの圧力を加える)ことで正常に生えるようになっているのだそう。

足のアーチは縦アーチと横アーチがあり、縦アーチが崩れたものが偏平足、横アーチが崩れたものが開張足。私はやはりどちらのアーチも崩れており、予想に間違いはありませんでした。縦アーチにはさらに外と内があり、フィッターさん曰く大切なのは高さより外内のアーチのバランスだとのこと。

浮き指も巻き爪もほぼ全てがアーチの崩れに起因しており、そのアーチの崩れの原因がワイズの合わない靴を履くことによる前滑り、という理解です。前滑りこそが諸悪の根源…。

他にもいろいろとお話を聞いたのですが、専門家ではないため正確な表現ができない&うろおぼえ部分も多く割愛します。
私はろくにチェックせずに伺ったのですが、サイトに各種足の特徴&お悩みについての記事がめちゃくちゃ豊富にありますので、気になった方はそちらを是非。

木型選び

足の様子が分かったら、次は自分に合う靴の感覚を掴むためフィットするパンプスを選びます。パンプスを買わなければいけないということではなく、一番木型の種類があり、足にフィットする感覚を掴みやすいのがパンプスなのだそうです。
測定で規格上の数値が出せても足の特徴や木型によってベストな木型は変わってくるため、数種類履いて様子を探っていきます。

まず履かせてもらったパンプス。相変わらずフィットするワイズの靴って本当にギチギチです。体重をかけていない状態でも靴と足の間に紙1枚も入りそうになく、履き口の甲あたりなどちょっと痛い。
でも、パンプスという靴は両サイドと甲のわずかな部分で滑らないよう足を支えるしかないため、ぴったり合う状態の靴を履いてもある程度の圧迫感は必須。

履いた状態で立った後、つま先立ちを繰り返すように言われました。私の場合は左足が若干細いのですが、何度か繰り返すうち左足が前に滑り(!?)少し靴の踵が浮いてきました。
そう、履いた時点でギッチギチでもまだ前滑りする余地があるということ…まだ大きいっていうこと…。
さらに1サイズ小さいものと履き替え。今度はつま先立ちをしても踵は浮きません。そのまま少し歩いて、またつま先立ちの指示。踵、ちょっと浮く…!
非荷重時にワイズが小さくなる、そして前滑りするという現象を体感。ちょっとしたサイズの変更でこんなにも変わるかという驚きと、こんなギッチギチでもまだ(略)という驚き。

文字に起こしてもあまり伝わらないと思うんですが、普段自分が思っているピッタリの靴より3段階くらい小さい靴を履いてなおこれなので、本当に「マジか~…」という気持ちになります。

履き比べる度に違和感や痛みをチェックして、それを元に別の靴に履き替えていきます。違和感の内容をフィッターさんに伝えたら、今の自分の足の状態と絡めながら違和感の理由の説明が返ってきます。そして次に渡される靴はどんどん足に合うものになっていきます。プロすごい。

その後も何足か履き比べ、現時点でのベストフィットパンプスを決定。
自分の足のカタログスペックを知るというよりは足に合った靴の感覚を掴む作業であるため、履いた靴が何cmの何ワイズかなどは聞いていなかったのですが、私の足の場合は比較的数値通りの木型が合うようでした。

フィットするパンプスを履いた感想は、歩きやすいなあ~!!!!!です。
普段ヒールのある靴もヒールの細い靴も履かないのですが、ヒールに対する慣れなどは全く必要ない感じ。ガッチリ締め付けられる感じはもちろんありますが、どちらかというと靴が足にはまっている感じ。踏み出した瞬間と着地する瞬間で全く靴の中の足が動きません。

というより、普段の靴を履いているときに指や足が動いているなんて考えたことがなかったので、指が動かない状態を知ることで初めて普段の靴では指も足も動いていたことが分かった感じです。
最初に履いたパンプスに比べて履き口の痛みもありません。今なら分かる、最初の靴は前滑りをしていたので甲部分の履き口との接点が痛かったんだと…ワイズがぴったりだと横の支えがしっかりするので圧が分散するんでしょうね。
履いて立った時点で痛みが出る靴は全くサイズが合っていないということなんだなあ…。

靴の決定

木型が決まったところで、いよいよオーダーする靴について決めていきます。この靴を履いて正しい歩き方をして、足の状態を改善していくというのが目的なので、なるべく毎日履ける種類&デザインを選ぶのがいいかなと。

選べるのはスニーカーとパンプスの2種類。スニーカーは白と黒の2色(本革)から、パンプスは革の種類などを色々選べます。
タイトルには「オーダー靴」と書きましたが正確にはオーダーとなるのはパンプスのみで、スニーカーは木型を選んで在庫があれば当日持ち帰ることができます。スニーカーも自分に一番合うサイズ&ワイズを見繕ってもらった上でインソールの調整が入るため、既製品とはいえどもほぼオーダーのような履き心地です。(靴のオーダーしたことないので想像ですが)
パンプスであれば後日再来店をして微調整&インソール作成をして受け取り。

ライフスタイルが許すのであればトレーニングの観点からもスニーカー推奨とのことで、私は勤務時の靴の制約がないためスニーカーを選びました。今すぐパンプスが欲しいわけでもなかったので。

先ほどのパンプスの木型決定と同じように何種類かを履き比べてサイズを決めていきます。履き比べのためスニーカーを出してもらったのですが、細い!細長い!BとかAワイズのスニーカー、物理的にめちゃくちゃ細いです。市販でこんなの見たことないよ。

最初に紐の締め方をしっかり教わります。諸悪の根源・前滑りを防止すべく、とにかく靴の中で足が動かない=ぴったりの幅で履くことが大切なため、紐をきっちり締めることが本当に重要で、正直めんどくさいですがこれをやらないとどうにもならない部分。

スニーカーなんてパンプスより融通が効きそうですが、これも何種類か履き比べると木型によって履き心地が全く変わってきます。私の場合は24と23.5がどちらも履けたのですが、フィット感ががそれぞれ異なりました。
当たり前なんですが、そのわずかな違いの良し悪しがが自分で判断できないんですよね…。何回か履き比べて感じたことをフィッターさんに伝え、より良いと思われる方を選んでもらいました。プロは本当にすごい。

こうして決まった自分のスニーカーは本当に歩きやすい。お客様の感想ページで「足が軽い」という表現をよく見かけたのですが、その感覚の正体が少しつかめました。軽いというよりも、普段の靴を履いている時足がとても力んでいることが分かったという感覚でした。足の力の抜き方が分かったというか…。

これは足も体も整っちゃうわ~!とルンルンになり、「これを履いて歩けば正しい歩き方になるんですね!」と聞いたところ、「違います」と。
歩き方の癖は靴だけではどうにもならず、正しい歩き方を地道に習慣づけるしかないようでした…。
とはいえ、ただ靴を履いただけの時点でも歩き方の悪い癖が少しましになっていると言われました。自分に合う靴すごい。

テーピング&歩き方指導&インソール作成

靴が決まった後は、さらに自分の足に合わせるためインソールを作成してもらいます。それと並行して、足の構造を補助するテーピングの方法と歩き方を習います。

テーピングの詳細は各々の足の状態で違うかもしれないので割愛。私の場合は崩れたアーチをテープの力で補強するようなテーピングでした。
難しいものではなかったですが、基本的に毎日行ってくださいとのこと。靴紐同様やはりめんどくさいですが、ウン十年の癖を改善するには頑張るしかない…。

テーピングを行った状態の素足でウォーキングの練習へ。

つま先の角度、踏み出してから着地までの足の伸ばし方、重心移動のイメージ、逆の足の抜き方、上半身の姿勢など、細かく指導を受けます。
これこそ文字に起こしても全く意味がなく、実際教わらなくてはどうにもならないというか、それが一人でできたら苦労しないんだ、という部分というか。
自分の姿勢が正しいか、意図した姿勢になっているかなんて見てもらわないと分からないですからね…。(教えてもらってるのに半分も理解できた気がしませんでしたが)

感想としては、着地も蹴り出しも膝めっっっっっちゃ伸ばすじゃん!!!!!に尽きます。
こんなに伸ばしていいんですか?これで着地したら膝にダメージいかないですか?と感じるくらいだったのですが、私の普段の歩き方だと全く伸びていないということだそうです。また、今お教えしたような歩き方ができている人はほとんどいないですけどね、とのこと。
やっぱり靴と歩き方、義務教育でやった方がいいよ…知らないよそんなの…。

一通り動きを教わり、練習します。(この間に中敷きを作ってもらいます。)

……。

……………。

………………………。

あ、歩けね~~~~~~~~!!!

二足歩行の生き物に生まれてウン十年、歩行がこんなに難しいと思ったことはありませんでした。一歩踏み出すその中で考えることがあまりにも多い…。

足を少し開いた状態で爪先を少し外に向けて立ち、まず右足から踏み出し、膝を伸ばし続けたまま足首をしっかり上げて踵から着地、まだ膝を曲げずに足の中心に重心が通るような形で着地していきその間左足はつま先を地面につけたまま膝をしっかりギリギリまで伸ばして蹴り出してからようやく膝曲げるけど着地動作に移る時にはちゃんと膝伸ばして足首上げてかかとから着地同時並行で右足はちゃんと膝伸ばしたまま後ろに持ってって視線上げてお腹力入れておしり閉めて爪先はアッ左足の膝が曲がったアッアッ左の踵上げて着地して重心移動いまちゃんとできアレッ右膝が曲がってた視線ア左膝が待ってちゃんと伸ばアァ右足地面に掠っ

あああ~~~~~~(絶望)

という感じです。
元々運動神経は悪いのですが、一連の動きを全く連動させることができず、バランスも取れず、壁に片手を添えないと歩けない。さながら何かのリハビリ。確かにリハビリみたいなもんですが。

加えて、私の足先を地面に擦る悪癖は爪先が全然上がっていないことが理由だったようで(靴や足の問題じゃなかった)、毎歩全身全霊をかけて爪先を上げる必要がありました。これを連続でやるの?正気か?
踵の蹴飛ばしの原因である足を前に持っていく時に内側に切り込んでしまう動きに至っては、指摘されても鏡を見ても自分がその動きをやっていること自体を理解できませんでした。

中敷きを調整してもらっている間は練習タイムなので、ひたすらお店の端で悲惨なウォーク&ターンを繰り返します。
作業しているはずのフィッターさんが時々「足上がるようになってきましたね!」とか声をかけてくれました。絶望した心に染みわたる。

インソール投入

インソールを作ってもらったら、スニーカーに入れて最終確認をします。
ウォーキング練習中は裸足だったため、あらためてぴったりワイズの締めつけ感が新鮮で心地いいです。
あまり先ほどのウォーキングのことは意識せず普通に歩いてみても、ふらつきが軽減されている気がする!(というか普段歩いている時にふらふらしていたことに初めて気づく)

やる気が出てきてすっかりいい気分になり、「明日からこれ履いて死ぬほど歩きます!」と調子の良いことを言ったところ、「いえ、明日からは無理です」と。

本格的に履き出す前に、何週間か慣らしの期間が必要なようです。スニーカーはパンプスよりは神経質にならなくていいものの、室内でただ履くだけ程度の慣らしを3~4日は設けてから少しずつ距離を伸ばしていくものだそう。
ここまで丁寧に自分の足に合う靴にしてもらって、それでもやっぱり慣らし履きが必要なのかという驚きがありました。
靴ってそういうものなんだな…いわんや既製品をや、ですね。

靴の手入れや慣らし履きの方法、アフターフォロー等の諸々の説明を受けて終了です。大体2時間程度だった記憶です。
靴屋さんなので、今回計測した足型は保管され、次に靴を購入する時にはそこから微調整を加える形で作ってもらえるようです。その際の計測は確か無料なのだったかな。

帰り道、ぴったりフィット靴の感覚を知った足で普段履いている靴を履くと、改めて今までは足に力が入っていたことがよく分かりました。ていうか幅がゆるゆるすぎる。箱か袋かなにかを履いているようだ…。

後日

何日か室内で慣らしてから、いざ路上で履いてみました。
足、軽!!!!!!!!!!!!!!軽すぎて足軽になったわね。

しつこいですが、今まで自分の足が重いと感じたことがあった訳ではなく、合う靴を履いて初めて「あれって重かったんだな」と理解できるという感じです。重いというよりは動かしにくい、の方が近いかもしれない。
スニーカーを履いた上で習った歩き方をすると、予想の1.5倍くらいの推進力で体が進んでいく感覚がありました。すいすい歩ける!!

ただ、いくら歩きやすい靴を履いても歩き方はかなり意識しないと普段と変わらず、慣れるまでは日常の移動に非常に神経を使いました。しばらくの間は本気で「歩く」をやる必要があります。

仕事の行き帰りなど、バッグを持っているとバランスが取りづらかったので、しばらくは手ぶらな状態で歩く練習をしました。
夜に鬼気迫る顔で住宅街の同じルートをひたすら徘徊(家から離れたくない)する女の誕生です。
最初はまっすぐ歩くことにすら神経を使っていたのですが、よく考えたら我流の歩き方でもまっすぐ歩けてなかった。歩くの下手か?


感想・雑感

現在までの変化・効果

現在、受診から約2か月が経過しています。普段の外出は基本的にこのスニーカーを履いており、平均歩数は約6000歩/日。たまにテーピングをさぼったり別の靴を履く場合もあり。

足自体の見た目にわかる変化や感覚的な変化は特にありません。逆に悪化することもなし。くつトレ開始前の足の写真を取っておけばよかったというのが反省点です。とはいえアーチや浮き指の状態が分かる写真を自力で撮るのは難しそうですが…。

歩き方に関しては、2か月経ち流石に歩き方の意識は大分散漫になってきています。ただ、気を抜いて歩いても完全に以前の歩き方に戻る感じはありません。習った歩き方の方が従前のものより体を頑張って使っている感覚ではあるものの、総合的には習った歩き方が楽に感じるようになってきたためわざわざ以前の歩き方が表に出てくることが無いといった感じ。

あと、すいすい歩けるという感覚は間違いではなく、実際にかなり早く歩けるようになりました。
受診してからは街ゆく人の歩き方を観察することが多くなったのですが、特に自分と似た背丈の女性と比べた時、自分の方がピッチは遅いのにスピードが速いことが増えました。スニーカーを履いているというのもありますが、一歩毎の推進力が上がった感覚があります。歩くの楽しいです。

また、足先を地面に擦る頻度はかなり減り、踵を蹴る悪癖についてはほぼ出現しなくなりました!特に後者は悪い動きをしていることを認識すらできなかった部分であるため嬉しい変化です。
程度が軽くなったため実害が出なくなっただけで原因となる動きの癖自体は治りきっていない可能性も高いですが、少なくとも改善はされているのかなと。

フィッターさん曰く、足に筋肉がつき形が改善されてくるのは3か月程かかるそう。筋トレと一緒なんですね。早い人だと1か月程度で足の変化を感じるようなので、元々の症状やどれだけ習った歩き方をできているか等含めてかなり個人差がありそうです。
アーチがしっかり形成されることによりワイズが変わり(大抵は潰れが改善されさらに細くなるらしい)、靴に違和感が出てくる場合もあるようです。

私の変化はまだオーダースニーカーありきのものだと思うので、ゆくゆくは足の変形が改善されて市販の靴でもこの歩き方ができるようになったらいいなと思いつつ、ひとまずは靴に違和感が出る日を夢見てぼちぼちやっていっきます。また何か変化があったらここなり別の記事になり記録を残す予定です。

受けてよかった?

受けてよかったです!!!
長年の、「別に歩けないとかじゃないけどなんか気になるよな」というトラブルの原因がわかったことが非常に嬉しいです。また、健康面からも自問自答面からも、一生使えるであろう靴選びの知識と経験(足に合った靴を履いた時の感覚)が得られたのが何より大きいです。

結局私の場合は無料の3Dスキャンでは不十分だったということに尽きるのですが…。
靴の販促を目的とした無料カウンセリングサービスと靴の調整自体のサービスに付随するカウンセリングを比較しても仕方がないのですが、やっぱりプロによるしっかりと時間をかけたカウンセリング&測定は素晴らしいです。実測値はワイズCだけど本当はAAの方がいいとか知らんやん。
また、足の特徴や弱点を知ったからには改善方法を知るまでがセットだと感じました。

足に何らかのトラブルがある人には当然おすすめなのですが、今の靴で問題ないと思っている人でも、受けてみたら今の靴が合っていないことに気づいた、となるパターンも多いだろうなと感じました。
それくらい、体感で楽な靴と本当に合っている靴が違いました。
私もネットが発達して様々な情報を検索できる世の中でなければ自分のアーチの崩れも疲れやすさも靴選びの難しさも疑うことはなかったと思いますし…。
この店がおすすめ!というより、一度しっかりした店やサロンで靴を見てもらうのおすすめ!といった方が正確かもしれません。

ここまでの感想でもしつこく、「今までの靴が悪いとは思わなかったが、合う靴を履いて初めて今までの状態が良くなかったことに気づいた」みたいなことを書いたのですが、本当にこれに尽きます。無知の知みたいな。違うけど。


デメリット

基本的にはおすすめなのですが、デメリットや気になる部分も何点かあります。

①高い

私が受けたまるごとベーシックプランは2023年7月現在、66,000円(税込)です。ちなみに、より本格的な上位コースもあります。
値段に見合ったサービスではないということではなく(少なくとも私にとっては良いサービスで、価格以上の価値があったと思っています)、他人に気軽に勧められたり、勧められた方も良いと思ったとて気軽にぽんと出せるような値段ではないなという話です。

サービスの他にオーダー靴(スニーカーはオーダーメイドではないですが)1足を含んだ値段であるためかなりお値打ちだなとは感じます。似たようなサービスをしているお店でも、オーダーシューズはどれだけ安くても3万円台から、4〜5万円が相場のようです。お値打ちではあるがしかし、というところ。

カウンセリングと測定だけしてもらうことも可能で、その場合は9000円です。でも何かおかしいなと思って健康診断受けて、所見があるのに放置って基本ナシっていうか、治せるもんなら治したいってなるじゃないですか…。

②めんどくさい

仕方ないけどね!!!!!!!!!!!!
要するに靴を使った足の矯正&トレーニングなので、やること0な訳はなく当然なのですが、でもズボラ人間としてはこれは絶対伝えておきたいポイントです。

テーピングは毎日。スニーカーを選んだ場合はしっかり紐を締めて履く必要があります。一番の問題はこの手間自体というよりは、どちらもいっっっそがしい朝、もとい出かける前に組み込まれるタスクだということです。最悪テーピングはサボれても靴を履かないというわけにはいかないし。私は何度か遅刻しかけました。
今もちゃんと靴紐結んでる方にとっては全く問題ない部分なので読み飛ばしてください。

また、紐をしっかり締めるということは脱ぐ時もそれなりに丁寧に緩めなくてはいけないんですよね。無理やり脱ぎ履きすると靴の踵やら諸々がつぶれて要であるホールド力が失われてしまいます。(スニーカーの踵は本当にカッチカチに作られています!)

あとしばらくは歩く際にいろいろ考えなくてはいけません。
ただ、これをやらないとトレーニングもへったくれもないので…。仕方がない…。

やっぱり私が感じた最大の障壁は出かける際に発生するタスクがでかすぎることなので、生活にめちゃくちゃ余裕がない時期は避けて受診するのがいいかもしれないです。まあでも思い立ったが吉日とも言いますし、そのへんは適宜(?)。

③選べるデザインが少ない

シンプルなスニーカーかパンプスの2択。そりゃあ可愛くてきらびやかな靴はその辺のファッションビルの靴とかハイブランドに軍配が上がります。
くつトレで選べる靴が2択なだけであって、アンド・ステディさん自体はいろいろな靴を出しています。ここで測った足型を使ったり再測定を行ったりでオーダー注文が可能。

ただそもそもの問題として、(この店がというわけではなく何店舗か検討しつつ思ったことですが)小足大足幅狭幅広などの靴やオーダー系の靴ってどうしてもデザインは見劣りするなというのが素直な感想です。でも既成の靴は足が痛い、でもオーダーの靴は高いしそんなにときめきは、でも…。
難しいところですね。どういう戦略でいくかは足がいい感じに矯正された後改めて考える必要がありそうです。


おわりに&靴についてのくだ巻き

改めて、私は受けてよかったです!まだそんなに成果出てないけどね。
自分の体のことが理解できて良かったし、これからの靴選びの精度がかなり上がりそうだし(そも数値的に既製品を買える気がしなくなってきましたが)、何より抱えているトラブルに対して「改善の可能性がある」というのは嬉しいことだなあと思います。

しかし、改善されたところで本当に既製品が買える気がしなくなってきました。海外ブランドは細い木型を使っているところもあるようなので、リサーチしつトレーニングを続けようと思います。
昨日、以前のスタメンであるレースアップシューズを履いてみたら死ぬほど歩きにくくて凹みました。合うものを知ってしまった私の足ではもうあの靴は履けないかもしれない…。

YourFit365でも感じたのですが、靴選びって本来難しいくせにファッションと同じくらい学ぶ機会がなく、ゆえに靴選びは難しいということすら分からないのだなと感じました。
ていうか健康や生活に関わる部分なので家庭課の被服項目や保険体育の授業でやった方がいいのでは?50m走らせたりする前に正しい歩き方を教えてくれよ。

また、イメコンにも通じる部分があるのですが、カウンセリングというのは恐らく相性があることと、無料サービスというのは使い方が難しいなということもしみじみと感じました。この辺りはまた別でくだを巻きたいですね。

それではまた!長い文章をお読みいだたきありがとうございました!



我が相棒です!これからも私のへなちょこ足をよろしくお願いします。

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