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祇園祭 くじ取り式

今年も7月2日は祇園祭のくじ取り式が行われます。

くじ取り式とは

祇園祭には合計で34基の山鉾が巡行を行うのですが、その中のくじ取らずの10基を除く24基が巡行の順序を決めるためのくじを取る会です。
元々の起こりは、応仁の乱以降長らく途絶えていた祇園祭を復活させた際、先陣争いが絶えなかったので順序を決めるために行ったようですが、あの大きな山鉾が先陣争いをする姿を見てみたいと思うのは私だけでしょうか。

昨日の7月1日は祇園祭の始まりの日であり、これから1か月、京都は祇園祭に彩られます。
昨日は何があったのか?
具体的に書くと、祇園祭の巡行で先頭を行く長刀鉾のお稚児さんが、祭りの無事を祈願するために八坂神社へ参拝に出掛ける「お千度の儀」が行われた日です。

前 祭

祇園祭で最も有名なのは17日の山鉾巡行だと思います。
有料観覧席などもできますし、前日・前々日は宵山・宵々山と称し、山鉾エリアは大部分が歩行者天国となり、露店も出て大層な賑わいになります(宵々々山もありますが歩行者天国にはなりませんのでご注意です)。
これをお目当てに京都観光に来られた方も大勢いらっしゃることでしょう。

実は17日に行われる23基の山鉾巡行は前祭さきまつりのフィナーレなんです。
朝9時、長刀鉾前に張られた注連縄を切るところから巡行が始まります。
それに先立ち10日には鉾立てが始まり、12日の夕刻にはコンチキチンが鳴り始めます。

行列が動いていくだけのような静かなイメージの京都の祭りでは珍しく、この日の夕刻、八坂神社の神様を乗せた御神輿が御旅所に渡御されます。
実はこの神輿渡御がメインイベントだったりしますから、ご存じない方は損をされているのかもしれませんね。

後 祭

もう一つ損をされているかもしれない事柄をお知らせいておきましょう。
17日までを前祭といいましたから、当然後祭あとまつりもあります。

18日には後祭組の鉾立てが始まり、21~23日は前祭同様宵山になります。
ただし、露店もありませんし、歩行者天国にもなりません。
静かな宵山ですが、その分存分に山鉾の見学は出来るのかもしれません。
そして巡行は11基が参加し24日に行われます。
巡行ルートも前祭とは逆を辿りますから、前祭とは見え方が逆になるので面白いです。
この日の夕刻には、御旅所におられた神様を御神輿で元の神社へお帰り願う還幸祭があります。

そして7月晦日、八坂神社内の疫神社で夏越祭りを行い、今年の祇園祭は終わります。

ここには書きませんでしたが、これ以外にもいくつものイベントが存在します。
詳しくは祇園祭山鉾連合会か、祇園祭2023のホームページをご覧ください。

祇園祭で何を見て何を感じられるかは個人の自由ですが、そもそもが神事ですので、疫病の退散やご家族やご自身の健康を祈念してご参加・ご見学していただければ祇園祭の意義も増すのではないかと思います。
三羽 烏

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