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母の手作り【シロクマ文芸部】

誕生日で思い出すのは母の手作りパフェだろうか。

高度成長期とはいえ、まだまだ貧しかった日本で育った私は、小さい頃から小学校の中学年くらいまで、誕生日には数名を招いて誕生日会を催していた。

その時に出てくるのが母手作りのパフェ。アイスクリームでさえそう簡単に売ってなかった時代で、コンビニはもちろんスーパーマーケットさえ我が町にはなかった時代なのに、アイスクリームと生クリーム、フルーツとウエハース、時にはプリンなどが豪華に盛られたパフェはお気に入りと同時に自慢でもあった。
もちろん料理も手作り。思えば母の見せ場だったのかもしれない。

招いた人が誰だったのか、貰ったプレゼントが何だったのか、ほとんど記憶にないが、あのパフェだけは強烈に印象に残っている。

今から思うとさほど裕福でもなかった家庭にはかなりの贅沢品だったような気もするが、でもそれを当たり前だと思ってた自分がいた。
あの世で会ったらちゃんとお礼を言おう。

美味しかったよ母さん。

今週も参加させていただきます。
小牧幸助様 よろしくお願いいたします。

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