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宇宙小戦争

1992年に広島県三原市の天満屋近くのギャラリーであった上映会で視聴した。
ハーバート・ジョージ・ウェルズの宇宙戦争の映像化作品。原作と違って円盤で来襲し、それが変形して三脚のウォーマシン(トライポッド)になる。変形シーンの特撮はボール紙にコピーした部品を差し替えるジョージ・パルのパペトーンの手法を真似たもの。アダムスキー型円盤の下部の三つの半球が伸びて足に変形し、上部のドームが伸びて光線砲となる。
トライポッドの進撃シーンも同様に三本足の部品を差し替えて歩行シーンを再現している。
二重露光によるトライポッドのバリヤー表現や光線によって消滅する戦車はジョージ・パルの宇宙戦争に倣った表現。
都市破壊シーンも光線が当たると光って消える表現を用いていて爆発シーンは無い。
ラストは原作通り細菌に感染して火星人が死亡する展開だが、作り込んだミニチュアのコクピットのハッチが開いて出てくるのは本物のタコ。三原市で釣ったタコをそのまま利用して撮影したそうだ。(撮影後タコ飯にしておいしくいただいたそうな)
円盤が地球に来襲して地上でトライポッドに変形し自衛隊を蹴散らして都市破壊し細菌感染して全滅するまでを5分で描いている。
光線の表現は色つきビニール紐をほぐしたものを砲口に取り付け後ろから扇風機で風を当てたもので、監督曰く池田憲章の著書『これが特撮SFXだ』廣済堂出版(豆たぬきの本)に紹介されていたアイデアだそうだ。


頭が伸び光線砲になり円盤下部の半球が伸びて三本足のトライポッドになる
ウォーマシンによる掃討作戦
細菌感染して死ぬ直前の火星人(タコ)の本編イメージの再現

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