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おみくじとおじいちゃんの手品

石段を登り神社へ。着く頃には息は上がり汗がにじむ。マスク着用だから余計に蒸し暑い。
いつもおみくじは引かないのに
この日は何故かおみくじに手が伸びる。
みごと大吉。いいことしか書いてない。よかった。
内心ホッとする自分がいる。
「嘘が身を滅ぼす」
ドキッとする。
最後に書いてある心得に目が止まる

小さな言い訳 自分を否定する言葉
知らず知らずに自分に嘘をついていくのはやめて
最初は小さくてもその溝は大きくなる
自分の存在を大切に

、、、どう?
内側でやりとりがはじまる。
吐露しておきながらどこかで誤魔化している
どこかで取り繕ってる自分がいる。
なんだかなー
なにがしたいんだろう

少し足を伸ばして滝へ。
緑が濃くうさうさしてる。
うさうさ?
そう、うさうさ。そんな感じ。
どんな感じだ?
エネルギーに満ちている場所。
途中、おじいちゃんに声をかけられ
促されるまま中へ。ちょっと強引。笑
フレンドリーにあれこれ聞かれる。
いきなり、ちゃんづけで呼ばれる。
ちょっと引く。笑
そんな私を察して「なんだこのジジイと思ってるだろー」おじいちゃんが言う。
思わず「おじいちゃんは何者ですか?」と口走る。
「お湯が沸くまで待ってね」
おじいちゃんは笑いながらそう言った。
どうやらお茶を飲むことになったらしい。
完璧におじいちゃんのペース。笑
畑仕事をしていたおじいちゃんたちが集まってくる。誰ひとりどこの誰かも知らない私を気にも止めず、お茶のみが始まる。
、、、結構、馴染んでる?
いや、おじいちゃんたちが
そう感じさせてくれてるんだ。
「これ飲んだら手品見せてあげるよ」
またまた新たな展開。
もう抵抗はしない。笑

おじいちゃんの手品は最高だった。笑った。
ネタバレするから中身は内緒。

おじいちゃんの目はとてもやさしくて深い。
いつの間にやら安心している。
手品のあとのおじいちゃんにかけられた言葉
どうやら、見透かされているらしい。
おじいちゃんに見送られ滝に向かう。

生きていると何が起こるかわからない。
わからないから不安になるし怖くもなる。
わからないから面白い。
面白くなる時は心のままに動いた時だ。
余計なことは考えず。逆らわず。
誤魔化さず生きていけたら。
心のままに。


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