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囚人大喜利でした

3月18日(土)に、上京してからずっとお声かけいただいている、囚人大喜利という大喜利ライブに出演しました。

このライブには設定がありまして、刑務所に収監された囚人達が大喜利をし、面白い回答をすると角砂糖が貰え、それを一番獲得した囚人が優勝というものです。

私はまだ一度も優勝した事がなく、今回こそはと意気込んで挑んだのですが予選で敗退、
敗者復活で何とか決勝に上がれたものの、結果は振るわずでした。

優勝 歩子
同率2位 大石浩二(漫画家)、赤嶺総理

この囚人大喜利には、漫画家の先生も出演されます。過去に森田まさのり先生にもご参加いただきました。

今回も長田悠幸先生と大石浩二先生をお招きしました。

私は予選リーグで大石先生と同じリーグだったのですが、心の中で「芸人が板の上で漫画家さんに負けてはいかんよな」との思いがありました。

大石先生もギャグ漫画家ですが、やはりお笑いの舞台は芸人のフィールドなんで、ここで負けてしまうのは情けないです。

本番前、舞台袖で大石先生が、ずっと気持ち悪そうにしておりました。
「めちゃくちゃ緊張してます。一問も答えられないかもしれません」と弱気な事をおっしゃるので

「大丈夫ですよ。手を止めずに、思いついたら、すぐ書いて答えた方がいいです。アグレッシブにやらなきゃ思考が固まっちゃうので」と僭越ながらアドバイスしました。

そして、いざ本番が始まると、お題の難易度が高いせいか、私は中々、答える事が出来ませんでした。それに対し大石先生は面白回答を連発。
完膚なきまでに叩きのめされました。

偉そうにアドバイスしてた自分を往復ビンタしてやりたいです。

正直、とても悔しいです。
ただ悔しいと思える自分がまだいる事も嬉しいです。
負けた事を悔しいと思えなくなったら終わりなので。


2008年にダイナマイト関西というバッファロー吾郎さん主催の大喜利トーナメントの予選に出た事があります。

ノンジャンル予選と銘打って、漫画家や格闘家、構成作家、落語家など入り乱れてのトーナメントでした。

私は芸人や一般人が参加出来る公開オーディションを勝ち抜き、このトーナメントに出場する権利を得たのですが、この予選に対して半端じゃない気負い方をしていました。

落語家に負けるならまだしも、芸人じゃない相手に負けたら洒落にならないなと。

芸歴8年やそこらですが、負けたら自分が選んだ生き方を全否定される様なもんだと思いこんでいました。

迎えた当日、事前のくじ引きで、一回戦は現役女子大生と対戦する事になりました。
この時点でもう、小便をちびりそうになっていました。

場の空気にも飲まれ、カチコチに緊張し、勝負は大接戦にもつれこみましたが、何とか1ポイント差で勝つ事が出来ました。

(この時の女子大生が現在、構成作家の吉岡由衣子さんで、ライブ等で大変お世話になってます。)

次の二回戦であたったのが、O・D・Aさんという普段は会社勤めをしているアマチュア芸人の方でした。
変ホ長調というコンビでM-1グランプリの決勝に進出された事もある、いわゆるトップアマという立場の方です。

私も当時、別にお笑いで生計を立てれていたわけではないですが、「プロがアマチュアに負けてはいかん」と、この対戦も相当に気負いました。

結果は1ポイント差で惜敗。

もうめちゃくちゃにヘコみました。

打ち上げで、バッファロー吾郎の木村さん竹若さんに凄く優しく接していただいたんですが、ショックのあまり、何にも話が出来ませんでした。

芸人相手に負ける事も当然、悔しいのですが、やはり他ジャンルの方に負けるというのは、もう一段重たいもんです。

昨年にもプロレス大喜利トーナメントという、芸人とプロレスラーが玉石混交して戦う大会に出場しました。

とある先輩から「よく、あれに出ようと思ったな。観にくるお客さんは大半がプロレスファンだろうし、もし僅差で勝ってる位なら、負けにされちまうぞ」と助言されました。

リスクがある事も承知してるんですが、やはりそういう場に出たら「プロの芸人さんて凄いね」というのを見せなきゃいけない。

私レベルの末端のプロでもそう思います。

この大会では決勝で、菊タロー選手、リッキーフジ選手に勝利し何とか芸人のメンツを保ちました。

私はプロレスも好きなので、このエピソードも紹介します。

新日本プロレスがタイガーマスク人気で大ブームだった頃、新日の道場には、ちょくちょく道場破りが現れ、その相手を務めていたのが、前田日明選手や藤原喜明選手だったそうです。

大概の道場破りは関節技を極めればギブアップしたそうなのですが、中には降参しない強者もいたらしく、そういう時に藤原選手は躊躇なく相手の腕をぶち折っていたという逸話があります。

恐らく「プロレスラーなんて大した事なかったよ」とか「いい勝負して、もう少しで勝てそうだった」とか後々に言わせない為だったのでしょう。

プロレスという特殊な世界の話ですが、これがプロの凄味なのではないかなと思います。

私もかくありたいです。

次に大喜利で漫画家の方と対峙する時があれば、利き腕をぶち折る気で戦いたいと思います。


もちろん比喩ですよ。








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