early human motor development from variation to the ability to vary and adapt
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【要旨】
本レビューでは人間の早期運動発達について概要を述べる.胎児期の早期から運動行為は自発的な神経活動に基づいている:この神経活動とは脊髄上位からの調整を受けている脳幹および脊髄のネットワークの活動である.脊髄上位の活動はまず主として皮質のサブプレート(cortical subplate)によって,のちに皮質板(cortical plate)によってもたらされる.最初,運動のバリエーションはとりわけ探索に用いられている;それに伴う求心性情報は主として発達過程の神経系を刻むために用いられており,運動行為の適応に用いられることは少ない.次のフェーズになると,その開始は機能特異的な月齢となるが,運動のバリエーションが適応に用いられ始める.哺乳や嚥下に関して言えば,このフェーズは満期産を迎える少し前から現れている.言語や粗大運動,巧緻動作の発達に関しては,このフェーズは満期産で3ヶ月から4ヶ月以降にかけて現れてくる.つまり,一次運動皮質および一次感覚皮質における発達学的な焦点が恒久的な皮質回路に移行するときである.月齢があがり,試行錯誤の探索が増えるにつれて,乳児は直立位での粗大運動,巧緻操作,そして母語に準じた発声などの能力を適応的かつ効率的な形でつけていく.
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