初期衝動を忘れたくないのさ。
バンドってのはひとりでは出来ない。
何人か集まってやるからバンド。
だから楽しいんだよね。
初めてバンドで合わせた時の事。
今でも覚えてる。
最高だったな。
ブルーハーツのラブレターだった。
いきなりギターだけ難易度たけーじゃねぇか。
と思ったのも覚えてる。
下手くそだったけどめちゃ楽しかった。
まあそこからあまり成長していないのだけれど。
近所に離れの小屋に住んでる幼馴染がいて。
そこで良く練習してた。
高校生だったな。
練習してると。
「ブルーコメッツやらなきゃダメだ」
と近所の親父が現れ。
謎の助言をしてくる。
グループサウンズというやつだね。
ナウく言うとGS。
なんだそれ?
だせえ。
何がGSだ?
やるわけねーだろ。
高校生だから仕方ない。
そう思うのが普通だ。
当時1990年代で。
GSが一世を風靡したのは1960年代。
30年も前の曲をやろうとも思わないし。
聴く気にもならなかった。
今2020年代で。
1990年代の曲を今の高校生がどう思うだろうか?
ふと思った。
LIVEが終わった後。
よく言われる言葉がある。
初期衝動。
多分同世代の人だと思うけど。
よく言われる。
人は一番輝いていた時に聴いた音楽を。
一番良い音楽だと思うのか。
「あの頃の音楽が一番良かった」
とか。
「今の音楽は何かが足りない」
とか言ってしまう。
俺もそうだと思うけど。
歳を重ねればそうなってくるのものなのさ。
「今の若いやつは…」と言ってるのと。
大して変わらない。
しょうもないやつらさ。
そういう俺らも若い頃は言われてた。
きっとそういう事は忘れてる。
新しいものを吸収していくのも勿論大事。
変わらずにいるってのも同じくらい大事。
だから俺はあの頃の感性で曲を書くし。
同年代が懐かしい感じがするのも分かってる。
色んな事を経験して。
大人になっても。
あの頃の続きを生きているんだ。
初期衝動を忘れたくないのさ。
それじゃまた。