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三浦豪太の探検学校

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冒険心や探究心溢れる三浦豪太が世の中について語った日本経済新聞の連載記事「三浦豪太の探検学校」(2019年3月に最終章)の、リバイバル版。わずか11歳でキリマンジャロを登頂。フリ…
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#アンチエイジング

祖父の体力支えた運動

2011年6月4日日経新聞夕刊に掲載されたものです。  先週末、国立京都国際会館で行われた「第11回日本抗加齢医学会総会」では、最新の老化のメカニズムの解明から臨床的な見地による老化抑制、食、運動に至るまで幅広い研究が発表された。  祖父、三浦敬三は101歳で生涯を閉じるまで、1年に110日間もスキーをしていた。その秘密が祖父のライフスタイルにあるのではないかと、研究の対象になったことは少なくない。食事に関して祖父は必ず毎食少量でも栄養バランスがとれるよう工夫し、7~8品を

アンチエイジングの里

2011年2月26日日経新聞夕刊に掲載されたものです。  長野県の高山村は温泉地であり、長寿に関連するポリフェノールを含むリンゴ、ブドウ、各種野菜の産地でもあることから順天堂大学の白澤卓二教授(加齢制御医学)は「アンチエイジングの里」と命名し、僕らは毎年ここでアンチエイジングキャンプを開催している。  志賀高原を背景になだらかな斜面が続き、正面には北アルプスと北信五岳が一望できる美しい村内の田畑は500㍍も標高差がある。日中、日当たりがよく夜に冷え込む西斜面の特性は、ワイ

納豆キムチと祖父

2010年9月18日日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。  4年前、101歳で亡くなった祖父、三浦敬三の日記帳を僕は譲り受けた。   それは95歳の時の手帳で、最初のページにはスキーの技術的な目標が書いてあり、次のページからその目標に向かっていく様子が淡々とつづられている。そして後半部分は祖父が健康法として参考にしていた食事やトレーニング法などが几帳面に記されている。例えば、当時(1999年)あまり知られていない抹茶に含まれる抹茶カテキンが、がん予防や強い抗