MIU404 #4 ミリオンダラー・ガール
映画「ラストマイル」公開されました。間に合わなかったものは仕方ないですよね。楽しく執筆していこうと思います。さて、4話は「ミリオンダラー・ガール」。「賭け」のお話です。
この投稿は「MIU404」を最終話まで観た上での感想、考察、その他いろいろ…になりますので、ご承知の上お読みください。
①世界一平和な国
今回もドラマの時系列に沿って感想、考察を書いていきます。
場所は居酒屋(陣馬さんの第三の家)。3話終盤で九重が断った食事中です。
そこで明らかになるのが桔梗隊長の旦那さんのこと。
実は、事故で亡くなっていたそうなんです。それで、「妹みたいなひと」が息子さんの面倒を見てくれているとか。「ハムちゃん」と呼んでいるようですね。
そっと触れられた「お金」の話。スーツケースから現れたのは数え切れないほどの札束。演出も話の流れも綺麗ですね。
拳銃使用による殺人未遂事件が発生。
被害者女性、加害者男性ともに現場から立ち去ります。
通報を受けた伊吹と志摩は、被害者女性の駆け込んだ付近の薬局店へと急行。
店主の証言では、女性は店内で銃創の応急処置をした後、大金の入ったスーツケースを持って姿を消したといいます。
防犯カメラの映像を見る404。
映像の中にいる「 1億の女 」。
例によって立入禁止のテープが張られます。撃たれたラーメン屋の看板と血痕が光ります。
指紋から撃たれた「 1億の女 」は「青池透子」だと判明。
住之江組の内部抗争かと思われる。
しかし青池は過去に裏カジノ事件に関与していた。
事件の概要は、池袋にあった10億規模の違法賭博場が摘発された。(客には上場企業の役員や官僚までいて話題になったそう)
桔梗さんは裏カジノ事件に詳しいようで、青池について「被害者でもあった」と話す。
池袋でクラブのホステスをしていた青池は、店の客の誘いで裏カジノへ足を運ぶ。はじめに勝たせて次にハマればアリ地獄。気づけば返せない額の借金を背負わされて、女は風俗に沈められる。青池は少しでも早く返済するために、カジノ店でも働いていた。
このとき逮捕されたのは身代わり。実際のオーナーは自称実業家の40代、通称エトリ。裏カジノの情報を垂れ込んだ情報提供者による似顔絵のみ。
今回の発砲事件にもエトリが関わっているかもしれない。
ってわけで青池の行方を追うことになります。
②青池透子の憂鬱
2人は青池を調べる。法律事務所の就職あっせんをする担当によると、前科がありなかなか一般企業に就職できなかったが、この前やっと就職が決まったと喜んでいたそう。
その就職先である「PCショップACE」に聞き込みをする。
同僚によると引き出しから「汚いお金」を出して出ていってしまった。
社長が通報するなと言われていたそう。
場所は変わって桔梗さんと我孫子さんが裏カジノ事件について話をします。
「10億の女神」と呼ばれる情報提供者「ハノムギ」が桔梗さんと暮らす女性だったと分かります。
その話を伊吹・九重も陣馬さんと志摩から聞きます。
エトリを捕まえるまでの間、自宅で保護しているというのだ。桔梗さん…ほんとに……
情報をリークした人を守る術が日本にはありません。
陣馬さんも「桔梗なりの責任の取り方」だと言います。
「PCショップACE」の社長はエトリではなかったようですが、桔梗さんは聞き覚えがあったそう。
陣馬・九重ペアが動きます。
桔梗さんに志摩がエトリと今回の事件の繋がりの薄さを指摘します。
桔梗さん、どこまでもかっこいいひとですよね。
伊吹は青池の趣味でつくったうさちゃんを持ち帰ります。
青池は今何を考えてどこにいるのか。
青池が映ります。希望を見つけたような顔をしました。
陣馬・九重ペアが住之江組について聞き込みに行きます。
明らかに「ヤクザ」という感じの人たち。
九重もさすがに驚きます。が、その人たちは組対の刑事さんでした。
陣馬さんが隊長に行かせなかったのはこういう理由だったんですね。
③逃走
「PCショップACE」は悪事に使うための携帯などを売るための会社として買い取られたという疑いが持ち上がります。
青池は喜んでいましたが、一般企業ではなかったんですね…。
青池透子は資金洗浄に使われていたカネの一部を自分の口座に振り込むことで1億を手にしたんですね。一般企業ではないと気付いたとき、青池はどんな気持ちだったのでしょうか。
暇を持て余していた404、ACEの社長を見つけます。
まったく楽しいやつらです。
偶然たなぼた盗み聞きの3連コンボして得た情報をもとに、404は動き出します。
青池透子名義でタイ行きの今晩発つチケットの予約があったと判明。
住之江組も動き出します。
うさぎちゃんが転げ落ちる演出も大好きです。
そこで青池の乗ったリムジンバスが判明。「品川200し・238」
それと、青池の乗ったバスに青池を撃った男も同乗していると、糸巻さん気づいちゃいました。(ナイスだけど…ナイスだけど……)
どこかで高速を降りるようにするつもりでしたが、銃を持った男がいるとなれば別です。何が起きるかわからない。
「空港でドンパチされるよりも、バスの中でドンパチされる方がマシです」
数の理論。間違ってはいないことです。被害は最小限にしたい。
選択を迫られます。どうすれば。タイムリミットはあと3分。
「えー機捜404から1機捜本部、マルタイのバスに追いつきました〜。追尾しますどうぞ」
聞こえてきたのは呑気な声。でも、これに賭けるしかない。決め手になりました。
④暴発
「ん?気付かれる前に確保ってどうやんの?」
うーん難題ですがやるっきゃないですね。
さて、メロンパン号はバスを追います。
バスは「エンジントラブル」と称し高速を降ります。
修理業者として社内に入る伊吹。
流れるメロンパンのうた。
隠れていたもう1人もぶん殴って気絶させ、
外に出たところで、
志摩に、拳銃が突きつけられました。
銃を持っているのは青池の会社の社長。バスを追ってきていたんですね。
(CM前は流れていたBGMが一旦途切れ、メロンパンのうたが流れますが、CM後は最初からメロンパンのうたが流れ続けているところも飽きさせない演出でいいですよね)
志摩は男の方を向き、拳銃の穴を指で押さえます。
微笑みながら男の持つ拳銃を自分の頭に押さえつけます。
間一髪のところで伊吹が男を蹴ったことで志摩は助かりました。
機捜の隊員も駆けつけ、3人を取り押さえます。
しかし伊吹は怒ります。「あんなんで暴発するワケねえだろ」
「知ってるよ」「死にてえのか」
答えません。
「…はあ?助けんのがおっそいんだよ。青池透子に話聞くんだろ?」
志摩は、自分の命を軽く見ているのか。
見えない。その目の中になにがあるのか。
2人はバスに戻ります。
伊吹は心臓マッサージをします。
青池の持っていたスーツケースは、空っぽでした。
⑤消えた1億の謎
青池の死因はおそらく銃創の失血死。
青池を撃ったのも、追いかけていたのも住之江組の人間でエトリとは無関係。
青池は横領をしていたがために狙われた。
「感謝状をもらいたいくらい」と言われた後の伊吹の顔が哀しくて…。
青池の足取りは以下の通り。
②と③の間に誰かに渡したか、隠したか。
糸巻さんが青池のツブッターの履歴を印刷してきてくれました。
「笑ってしまう 私はまた暴力団の下で働いていたのか ようやく普通の生活を手に入れたと思ったのに」
やっとみつけた就職先。他の誰も気付かなかったが、青池は気づいてしまった。
社長は平気で汚いお金を綺麗なお金へ流すように指示してきた。
「もし通報しても警察は次の仕事を用意してくれるわけじゃない 、もう風俗に戻りたくない」
桔梗さんの顔が映されます。青池はハムちゃんと、同じなんですね。
「金持ちの世界どうなってんの? 私なんて手取り14万で働いてんのに」
そうして青池はマネーロンダリングに手をつけてしまいます。
伊吹の、決意のような、真剣な眼差し。
桔梗さんは2年前、ハムちゃんを危険にさらして青池を助けた。
でもハムちゃんは顔を隠して籠の中の鳥、青池は誰にも助けを求めず死んでしまいました。
青池の最後に遺したツイート。
桔梗さんはぼやきます。「私たちはいつも間に合わない」
青池はどのようにして1億を持ち出そうとしたのか。
そこで(ムダに空気を読んでいないフリをしていた)伊吹から糸巻さんの見つけた情報が入ります。
青池透子は宝石店に通っていたことがわかりました。
店主「青池さんね、来てますよ何度も」
このセリフの前に2人で値段数えるとこ、お気に入りです。
総額1億の同じような大きさと色の石を今日、買いに来ていたのです。
それも、「うさちゃんの目」として。
伊吹が持ち帰ったのは練習代だったんですね。
伊吹「MISSION!1億円のうさちゃんを探せ〜」
陣馬さんは捨てたのでは、との考えだったが…
警察にも暴力団にも渡したくないとなればありえるかも?
伊吹「ピンとこない。なんかこうほとばしる青池ちゃんのバトルオーラ…」
志摩「そういうふんわりした話はやめろ」
九重「……青池透子は、誰を助けたんでしょうか」
⑥「最後にひとつだけ」
九重「青池透子は、誰を助けたんでしょうか」
「助けるって…誰を?」
一同呆然。
九重「いや最後のツイートに『私が助ける』って」
桔梗「『私が助ける 自由になれる そんなの嘘だ』つまり、助けると言って助けてくれなかった警察への揶揄、恨み辛み」
そう取れますね。ハムちゃんのことが思い出される言葉です。
陣馬「九ちゃん、もうちょっと心の機微を学ぼうか」
そうですね…九重は真面目すぎると思っていましたが…
九重「ほんとに意味が、分からないんですけど…
だってこれのどこが恨みなんですか?
『何もできない そんなの嘘だ 私が助ける 最後にひとつだけ』って」
志摩「…逆だ。読む順番!!」
九重「あっ、逆に読んでたんですね。正しい順番は『もう死ぬみたい』からで、」
九重「青池透子は、誰を助けたんでしょうか」
…九ちゃあああああん!!!!!!!!!!!!
わたしもここで抱きしめたくなりました。そして九重を正式に九ちゃんと呼ぶことを決めました。
「逃げられない 何もできない 少女たちに。」
ガールズインターナショナルという団体のキャッチフレーズでした。
運送会社に確認すると、青池をよく覚えていました。
流れる「感電」。
バスからうさぎのぬいぐるみを見送ります。
トラックは、分かれて、別れて、離れていきます。
最後の賭けは、青池の勝ちでした。
桔梗「必ずあなたを自由にする。必ず。」
絶対に間に合わせる。決意に満ちた、言葉でした。
伊吹「…お前の本性が死にたいやつだったとはな」
志摩「ハッタリかましただけだ」
伊吹「あんなマネ、二度とすんじゃねえぞ」
志摩「……合点承知の助」
志摩の死に急ぐ理由はいつ見えるのでしょうか。
●その他伏線、好きなところ
・「オレ、パパ立候補しようかな〜」「こどもかわいいな〜って。えい」
流れるメロンパンのうた。思いっきり手を振る伊吹と、こどもと目が合ったのか少し面倒くさそうに小さく手を振る志摩。対比がいいですね〜。
・天丼の天ぷらを落とすシーン。警官伊吹、雰囲気違くていいですよね。
・「羽野麦のハとムをとってハムちゃん。」「かわいい〜」
・「土壇場で分かるよなあ、そいつがどんなやつか。隊長も青池透子も肝が座ってる」
・「うさぎってさ、追い詰められると、オオカミも真っ青な強烈なキック繰り出すんだって〜。アニマルチャンネルでみた。そいつの本性を見るには、生死がかかった瞬間を見るといい」
・「だぁって組対の山崎が組織犯罪対策部の部長と刑事部の部長は対等なんだから黙ってろってヤクザみたいな脅しの電話かけてきてもう怖い怖いお邪魔します」
・「やばいひましまひま」
・「直接聞いていくスタンスぅ?」
・「伊吹、空気を読みました」「なんで余計なときだけ読むんだ」
◯あとがき
4話、衝撃の回ですよね。
そして九ちゃん!!!お前の力だ!!
「賭け」のお話でしたが、さまざまな社会問題が取り扱われていました。小さな幸せを大切にしたくなるお話です。
5話は外国からの留学生のお話です。志摩の過去が少し明かされます。
長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!
MIU404 #ミリオンダラー・ガール でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?