食べることが好き

長い間食べることにそんなに興味がなく過ごしてきた。高校時代は食べることが苦痛でしかなかったし(今で言う拒食症だったと思う)、生まれつき腸の疾患があったので、子どもの頃から便秘と下痢を繰り返し、おなかが痛いのが普通だった。
社会人になっておいしいものを食べると必ずおなかが痛くなる、という生理現象を乗り越えた時、はじめて食べることが好きになった。

そんな矢先に新たな病気が発覚した。
食べても食べてもお腹が空いて、食べても食べても痩せていった。
原因が分かって治療を始めたら、今度は食べなくても太るようになり、1日で多い時は4kg…15kg増えたところで薬を増やしてもらって落ち着いた。
代謝が落ちるだけじゃなく、筋肉も付きにくい病気で、運動しても痩せず、食事制限してやっと2kg減っても、食べたらすぐに元通り。
小麦粉がいけない、糖質・脂質がいけない、酵素を飲め、プロテインを飲め…周りから色々言われたし、自分でも色々調べまくった。
食欲も落ち、1回に食べる量も3分の1くらいに減ってるのに、何もやっても痩せないのは病気だから。

周りからはデブだのブタだの汚いだの言われる。いくら病気だからと説明しても、病気は痩せるもので、太るのは努力が足りない思われるらしい。
もしくは薬の副作用で太ってると思われることもある。違うんだけどね。
理解しようという気のない人には何を言っても無駄だし、本当の意味で病気を理解しようとしてくれる人はひとりもいない。
せめて好きな人には分かってもらいたくて何度も説明するけど、近い人ほど遠慮なくデブとか言う。
太りたくて太ってるわけでもないし、がんばっても痩せないし、オシャレ大好きな本人が1番辛いんですけど!!!

好きな物食べよ、ってある日吹っ切れた。
食べることが何より楽しみ。美味しいものを食べていると、生きててよかったって思えるから。
美味しいものを美味しくいただけるしあわせが何より大事。
痩せることを諦めたわけじゃないし、暴飲暴食しないとか、まごわやさしいこを意識するとか、いいことは続けつつ、
ひとの目を気にしすぎず、自分のしあわせを1番に生きていこう。
なんならまだ病気は治ると信じてるから。

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