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ばーかばーか


先月の30日にどうにもご飯を食べなくなったニコツ(愛猫)
かかりつけの動物病院に行くと、医者のレイジ(中川家の礼二に似てる)から「腎不全がかなり進行してる…ステージ4です」「この状態だと年は越せないかもしれません」と告知。
その日からカレンダーに体重を記録し始める。12月中盤くらいまでは何とか持ち堪えていたものの、15日過ぎくらいから衰弱度合いが激しくなり、ついに25日を迎えることに。

レイジに処方された薬
痩せて毛がばさばさ
体重は2.6kgくらい
自分で体温調整が出来なくなり、燃えそうなくらい近くで暖をとる
2.4kgくらい。骨格がわかるほど痩せ細り…
自立できた最後の夜
床が冷たすぎて布団も必要になった

24日には自立出来なくなり、25日の朝は目も見えないようだった。
猫の腎不全とは、物を食べようとすると吐き気が上回ってしまい食が細くなってしまうとのこと。病院に通い、輸液(点滴で栄養を注入する)を毎日繰り返してたけれど、当たり前に医者嫌いな猫のため、それもストレスになるということで2日に1回に。
ご飯に吐き気止めを混ぜても匂いでわかるらしく全く食べようとしない。
水だけで暮らしているのでみるみる痩せてゆく。
25日の昼はこたつから、か細い声で鳴いて水を要求するものの、舌を出すだけで飲めないようだった。
自分は、クリスマス営業のため奥さんに任せて出勤。
かなり覚悟はしていたけれど、LINEが来ないことだけを祈って仕事をする。

夕方、LINEが届くがツラくて見れない。
結局見たのは22時近くになってから。

元は5kgを超える大きな猫。最後は2kgを切るほど痩せ細っていた。
看取ったのは奥さん。
小さい声で3回鳴いたあと、そのまま動かなくなったと。

ばーかばーか
帰るまで待ってろよ

火葬は明日27日になった。
今日26日がニコツと寝られる最後の夜。
「お前、こんなところじゃ寒いだろ」
と思う。
保冷剤のマットの上に毛布をかけるバカみたいな状態で旅立ちを待つニコツ。
ばーかばーか
お前のために買った''ししゃも''が残っちゃったじゃないか

お線香立てがなくて代用品

大好きな青い丸のクッション
主人を失ってどうしたものか

この青い丸クッションが自分の場所だと思っていた

外猫歴10年、年老いたので家に入れてからの家猫歴2年。

どうしても外を見ていたい
もういない

外猫時代は縁側が好きだったデッキの上も俺様の場所だった

ここでの日向ぼっこがマスト
もういない
青々とした紅葉の下のデッキが冷たくて、夏はここが好きだったよね
もういない

病院に行くと、医者のレイジを引っ掻きまくり、カルテに「凶暴」と書かれるほどのバカ猫だった。ばーかばーか…
そういえば、網戸を破って脱走したこたこともあった。

まだ直していない


出窓が好きで、出掛けるときは出窓からよく見送ってくれた

家猫になってからはここから外の見張りを欠かさなかった
もういない

張り替えたばかりの障子を破って困らせてくれた。ウチでは''ニコツガード''と呼んでいたプラ板もいらなくなるな。

もう撤去か…


ニコツのために買ったチュールも余ってしまった。お皿も、トイレも。

親バカなのであらゆる良いものを買いためる
寂しいけれど片付ける
これも
これもきれいに洗った

こたつにいることが多くて、たまに暑いのか半分身体を出したりていた。踏んじゃいけないと気をつけていたけど、それも気にしなくて済む。
ばーかばーか

暑くなるまでこたつに入っているバカ猫はこちら
端っこのほうによくいて踏みそうになったっけ

暖房してるのにニコツが行き来できるようにちょっとだけ扉を開けるのが常だったけど、それももうしない。
ばーかばーか

ガリガリやって汚いなぁ
ここが開いていると夏暖かく、冬は涼しいのだった

風呂場の出窓も好きだったんだよなぁ。夏場は冷たくて気持ちよかったんだよね。
23日の夜は一緒に風呂に入った。風呂場の洗面器から水を飲むのが好きで、水をチビチビ飲みながら湯船に浸かる僕を見守っていた。

もういない。
ばーかばーか

洗面器いっぱいの水を飲むのがお好き
23日の夜はここに上るチカラもなくなっていた

いま、こたつでこのnoteを書いているけれど、足でニコツがいないか探してしまう。そうだ、いまは使っていない娘の部屋で静かにしてるんだった。そんなとこにひとりじゃ寒かろうに。
青い丸と毛布があればいいのか…チュールもあるしな。

ニコツ 享年12歳と7ヶ月

悲しくて悲しくて、おかしくなりそうなので最後は元気だったころの写真で。

凛々しいねぇ
おしゃべりが多い子で、ナァナァうるさいのなんのって
青い丸クッションと専用毛布で寝るのがマスト


天国に行くと名前を訊かれるって話…多分「ニコツです。あとニコ!とかバカ猫!とか呼ばれてました」と説明するのではないか。
まさにバカ猫である。

ばーかばーかばーか。

冬は窓際が寒いのでザブトン必須 俺様だから
凶暴なくせに花が好きだった
おやすみ 二コツ

さようなら。
天国で待っててくれよ。

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ミチュルル©︎ / たかはしみさお
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