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子育て世代の親を掴む!シャトレーゼのマーケティング戦略とは?

シャトレーゼの#マーケティングトレース
会社名:株式会社シャトレーゼ
業界:洋菓子、和菓子、アイスクリーム、パン、飲料の製造・販売およびFC店の全国展開
理念・ビジョン:
一、 お客様に喜ばれる経営
一、 お取引先様に喜ばれる経営
一、 社員に喜ばれる経営
代表者名:
売上高・営業利益:単体 618億円 (2020年3月期)※営業利益は不明。
従業員数:単体1,200名
トレース目的:コンビニスイーツの販売額が増える中、シャトレーゼは何を届けていきたいのかを学びたい。

マーケティングトレース参考URL
・株式会社シャトレーゼ
 https://www2.chateraise.co.jp/
・東京都福祉保健局
 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/allergy/pdf/res_a06.pdf
・モンテール「スーパー・コンビニ スイーツ白書2020」
 https://www.monteur.co.jp/storage/news/20200309.pdf

「スイーツは女性のもの」は死語で、”スイーツ男子”という言葉もあるくらい男女問わず食べられているスイーツ。
今日は、私もスイーツが好きで、ちょくちょく利用するシャトレーゼのマーケティング戦略について分析していきます。
それでは、始めていきます。

(1)-シャトレーゼとは?

シャトレーゼ

山梨県の甲府市に本社を構える、お菓子などを製造・販売する会社で、
青森県、秋田県、徳島県、香川県、沖縄県を除く日本全国に店舗があります。
(シャトレーゼがない県の理由が気になります)
そして、販売している商品は
・ケーキ
・プリン
・焼き菓子
・アイスクリーム
・ワイン
・和菓子 など。
また、海外にも店舗があることを知りました。

シャトレーゼ-海外店舗

(2)-お客さんに提供したいモノは何か?

それは「安全性」だと言えます。
ケーキなどのお菓子に限らず、
私たちが普段から食べている物がどのように作られているかは見えにくく、
・2013年に発覚した食材偽装問題で、食への安全意識が高まったこと。
・子どもの食物アレルギーが増加傾向にあるという調査結果も出ていること。(※東京都福祉保健局より引用)
これらの問題が分かってから、有機栽培へのニーズが高まったことは事実です。
子どもも、大人も食べるスイーツの安全を「ファームファクトリー」によって担保していることは、消費者から見たシャトレーゼの長所だと言えるのではないでしょうか。

(3)-シャトレーゼは誰にスイーツを提供したいのか?

それは、「子育て世代の親」だと考えています。
というのも、
シャトレーゼを利用しているお客さんの家族は、「親子」が多いからです。
ファームファクトリーで安全性を担保しつつ、手ごろな値段でケーキなどを買える点が、
お金のかかる子育て世代の親にうけていると考えています。

(4)-生産者の立場で考えた、シャトレーゼの魅力とは?

それは、「生産量を決めて、売上を安定させられる」ことです。
「農作物を作ったのは良いけれど、売れなかった…」
これが生産者にとって困ることではないでしょうか。
だからこそ、生産量を決めて、売上を安定させられる契約農家システムは、生産者にとってのメリットだと言えるはずです。
一方のデメリットは、災害や天候の影響で契約した量を作れない場合です。
具体的な契約内容が分からなかったのですが、それなりのペナルティがあるはずなので、
作りきるプレッシャーは大きそうです。

(5)-コンビニとの違いは何か?

“シャトレーゼは誰にスイーツを提供したいのか?”と繋がりますが、
シャトレーゼは「子育て世代の親」、コンビニは「20代~の自分向けのご褒美」と
ターゲットが違います。
モンテール「スーパー・コンビニ スイーツ白書2020」の調査結果から、
“10 年前と比べ「食後のデザートに」よりも「自分へのご褒美に」スイーツを食べる人が増加”しているようです。
この情報から、
シャトレーゼは家族向け、コンビニは自分向けと分けることが出来そうです。

(6)-STP分析

STP分析のベースとなるスイーツのカスタマーアクションについて考えていきます。
・ご褒美としてスイーツが食べたい
・誕生日など、ギフトとしてスイーツを買いたい
・仕事の合間に食べたい
・アレルギーがあってもスイーツを食べたい
・みんなでケーキを食べたい
・10時とか3時のおやつに食べたい
このように、日常の休憩だったり、イベント時にスイーツを食べる機会が多いのではないでしょうか。
このカスタマーアクションを基に、セグメンテーションとターゲティングをしていきます。
結果は以下の通りになりました。

ST-シャトレーゼ

次に、シャトレーゼのポジショニングをまとめるとこのようになりました。

ポジショニングマップ-シャトレーゼ

スイーツの味が美味しいのは当たり前だとすると、
売るためのポイントは「値段」と「場所」にあると考えました。

(7)-4P分析

Product(商品)
ケーキ、焼き菓子、プリン、和菓子、ワインなど。
Price(価格)
商品によって様々ですが、100円台から売っていて手ごろです。
Place(流通)
店舗販売だけでなく、オンラインショップでも販売。
Promotion(広告)
私が住んでいる福井県にあるシャトレーゼ(全4店舗)をGooglemapで見ると、
スーパーやショッピングセンターのそばに立地しています。
親子で訪れることの多い場所に店舗を立てることで、自然と目に入る場所を選んでいることが広告になっていると考えました。

(8)-シャトレーゼのマーケティング戦略とは?

ここまでの分析をまとめると、
「シャトレーゼは、お客さんに安全なスイーツを、子育て世代の親に提供している」
ことがマーケティング戦略だと考えました。
これは私自身の経験ですが、
子供の頃はシャトレーゼに連れて行って貰いましたが、大人になるにつれて行かなくなり
私が親になって、再びシャトレーゼを利用するようになりました。
つまり、安全なスイーツを息子に食べさせたい親心があったからです。

(9)-自分がCMOだったら?

安全なスイーツを提供するシャトレーゼだからこそ、
「スイーツ手帳」をアレルギーのあるお子さんに届けます。
食べてはいけない物を書いておき、食べても大丈夫なスイーツを書いておけば
忘れても安心です。
アレルギーがあると食べれる物に制限があって、悲しい思いをするかもしれません。
アレルギーを持つ子の親は子どもに対して申し訳なさを持っていると仮説を立てて、
そんなお子さんに、毎月新作のスイーツをお届けするプランをサブスクで提供すれば、
「お店では買えない特別なスイーツ」として、楽しい思い出に変えられるのではないか?そんな企画です。

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