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ハンコヤドットコム、「カバンに名入れサービス」のマーケティング戦略とは?

ハンコヤドットコムの#マーケティングトレース

会社名:株式会社AmidAホールディングス
※ハンコヤドットコムはAmidAのグループ企業です。
業界:印章関連商品、印刷関連商品、オフィス用品具等の企画、開発、製造及び販売
理念・ビジョン:
「全社員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類の進歩発展と平和に貢献し、
時代を先取る積極経営を展開します。」
代表者名:藤田 優さん
売上高・営業利益:28億9400万円・2億8300万円(2020年6月期)
従業員数:114名
トレース目的:
コロナウイルスによって、風当たりの強くなったハンコを販売する同社が
今後の事業方針をどのように考えているかを学びたい。

マーケティングトレース参考URL

・株式会社ハンコヤドットコム(企業ホームページ)
 http://www.hankoya.org/
・株式会社ハンコヤドットコム(商品販売サイト)
 https://www.hankoya.com/
・名入れトートバック館
 https://www.printya.jp/bag/

ハンコヤドットコムとは?

印鑑やシャチハタなどのハンコをネットで販売している会社です。
希望の印面をネットで入力して注文できるので、お店に行かずに購入・受け取り出来ます。
補充インクやスタンプ台なども支払い手続きの時に合わせて購入できるので、「そういえばスタンプなかった…」の防止にもなります。

PEST分析/3C分析

ハンコヤドットコムのマーケティング戦略を読み解くために、PEST分析、3Cのフレームワークを活用して整理していきます。
① PEST分析から市場環境を分析

PEST分析

② 3C分析から戦略概要を理解

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戦略のまとめ
PEST分析:
リモート化とハンコ文化の終焉が見えており、ハンコ依存の事業は危険。
                  ▼
3C分析:コロナ禍で外出する危険性が高まり、ネットショッピングの需要がさらに高まる

分析すると、「ハンコ以外の商品を販売することが急務」なのかと分かります。
ハンコヤドットコムは日本ならではの事業を展開していてニッチさを突いています。
けれど、コロナウイルスによって破壊されましたね…。

STP分析

ターゲットは、「小売店」と設定しました。
その理由は、実際にお客さんに名入れカバンを提供するのは企業であり小売店だからです。
個人でカバンに名入れをする人の割合についての情報がありませんでしたが、
ロゴ入りカバンで企業の認知度アップが目的だと仮説を立てています。
この仮説について、マーティング戦略を考えながら確認していきます。

ポジショニング

ハンコヤドットコムのポジショニングは次のようにまとめられます。

ポジショニングマップ

「今までの」ハンコヤドットコムのマーケティング戦略とは?

「エンドユーザーと直接つながり、面倒を取り除く戦略」
だと仮説を立てています。
ハンコやシャチハタを使う目的は書類への押印です。
エンドユーザーの企業や個人からの注文時に収集する利用目的などの情報を基に、
商品構成などを揃えてきたのではないでしょうか。
そもそもハンコヤドットコムを使う理由は何かを”お客様の声”を基に分析すると、
・オフィスで使うハンコを作るために時間をかけたくない
・Google検索でトップ表示だったから
・前と同じ商品が欲しかったから
という意見が多数を占めていました。
私も経理としてハンコを作る時にハンコヤドットコムを利用していますが、
注文する作業は面倒で、「時間をかけたくない」意識がとても強いです。
ブランド価値ではなく、注文⇒購入⇒納品のサイクルが早いからです。
ここまでの分析から、
エンドユーザーと直接つながってきたハンコヤドットコムだからこそ、
ニーズを知り、商品を届ける仕組みが強みと言えそうです。

「これからの」、名入れトートバック館のマーケティング戦略とは?

今回のトレース対象の“名入れトートバック館”ですが、
「販促・ノベルティオリジナルバッグ」販売目的のサイトとして紹介されています。
サイトを立ち上げた一番の理由は、
・コロナウイルスによってハンコメインのビジネスの仕組みが終わりに近づいていること
・レジ袋有料化によってマイバックを持つ人が増えたこと
この2点を踏まえて、ハンコの印面を作る技術をバックへの名入れに応用したと考えました。
女性誌の付録になっていたトートバッグが人気になったり、ロゴやデザインが人のニーズに与える影響は大きいので販促としてのバッグに戦略としての需要はあるはずです。
けれど、コロナ禍によって人の往来が制限されているので、「持ち歩くことでの宣伝効果」をどのように訴求するかを”自分がCMOだったら?”で考えていきます。

参考情報:1人当たり営業利益はどれくらいか?

⇒248万円/人

人口減少に向けての仕組み化はされているか?

企業に限らず個人とも接点があり、商品の受発注システムをサイトで完結させる仕組みがあるので、人の作業を最小化出来る仕組みがあると考えています。

自分がCMOだったら?

今回の”名入れトートバック館”を見て2つのことを感じました。
1.オフィスから日常へ
2.EC企業からマーケティング企業へ
エンドユーザーと直接繋がっていたハンコヤドットコムと、
グループ会社にはデジタルマーケティングを行う株式会社AmidAがあり、
ニーズを基にした商品を届ける「仕組み作りの環境」があります。
コロナウィルスによってオフィスという場が強制的に解体される可能性がある中で、
商品を届ける仕組みこそハンコヤドットコムの強みと言えるのではないでしょうか。
そこで、
1.各地域にあるお店の顧客向けに、必要になりそうな商品情報をデジタル広告配信。
2.仕組みをプログラムしたサイトをサブスクリプションで提供。
3.顧客の情報を得つつ、収益も得る。
4.各地域のお店との繋がりも出来る
一石四鳥の戦略です。

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