数ヶ月前から、新潮文庫の人生論(トルストイ)を読んでいる。
一向に進まないが、やっと全体像が見えてきたのでこの本を今っぽく解釈しようと思う。
トルストイ・人生論
トルストイは、晩年求道者を目指し財産を手放す過程で、家族と不仲になりホームレス状態になる。
最後は鉄道の駅で凍死したと言われる。思想の通りに生きた人である。
人生論では、僕らの生活の根本である生命とは、幸福とは理性とは何かを追求し続けている。
要点
動物的自己とは、情動に引きずり回される自分のこと。基本的にこの本は、動物的自我を従わせる理性について書かれてる。
人間はそもそもが理性的な存在なので、快楽によって幸福な状態にはなれない。
それなのに、自分1人が快楽的な幸せになるために生きる人が多いことを嘆く。
他人の幸福のために生きることができれば、人同士の争いや飽くなき欲求、死の恐怖を乗り越えられる。
動物的自我に惑わされた結果が、自殺であるとトルストイは語る。
自分1人の幸福しか考えられない状態を動物とし、他人の幸福を考えるが故に、回り回って自分の幸福につながると思えるのが、理性的な人間である。
本来の生命について語り、動物的な自己と理性的な自己を分けて愛とは何かを語り続けたのが人生論になる。
キリストを例に挙げた結果、求道者になったのは頷ける。
関係ないが、あるサイトに人生論を2時間半で読めると書いてあったことに衝撃を受けた。
どういう読み方をしたら体の話なのだろうか。