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百首会の記録

先週の土曜日、Zoomで百首会をしたのでそれについてメモ的に残しておこうかと思います。

百首会とは、一日で短歌を百首つくるという頭がおかしい催しです。
短歌ってそういうものじゃなくない?

夢のなかでオニオンリングをかじるときヘリコプターがぶつかってくる

何を言っているの?

こんな感じで、ふだんであれば「これは発表できないな……」みたいな短歌もガンガンつくって見せていきました。百首という壁を乗り越えるには、妥協することが肝心なのです。

朝から夜までずっと短歌を作り続けていると、言語の使い方すらよくわからなくなってきます。短歌は基本的には三十一文字で作るものだけど、それが数えられなくなってしまったり。

シュークリーム(食べ物でなく)、店頭のビデオではすごい勢いで磨かれている

これなんかは完全にものすごく字余りですね。音の数を数えられなくなってた。

ネタも切れてくるので、お題を募ったりもしました。

暗いまま寝室で見るYouTube ワイヤレスイヤホンの明滅

これは坂中さんにもらった、「イヤホンもしくはヘッドホン」をいう題を詠み込んだもの。Bluetoothイヤホンを使っている人にはわかると思うけど、暗い部屋だとBluetoothの青い光がすごくまぶしい。でもBluetoothイヤホンを使ったことない人には伝わらないかも。短歌ってむずかしい。


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夜ごろ、阿波野さんが突然、題詠「題詠」と言い出しました。

※題詠・・・お題に沿って短歌を詠むこと。題の言葉そのものを短歌のなかで使用する場合もあるし、題を受けて自由に発想して短歌を詠む場合もある。前者の場合は「詠み込み」と言ったりする。

つまり、「題詠」という題詠で短歌を詠む……?
嫌だよ。

題詠で詠んだ短歌のほうがまだ自然なかんじする気がします

やりましたけどね。私は真面目だから。

するとまたしても阿波野さんから、やっぱり題詠「ダイエー」でした、とZoomのチャット欄にメッセージが。
……いや、どういうこと?

それに、ダイエーって消滅したんじゃなかったっけ? と思い調べると、やはり現在はイオングループに飲み込まれていることが判明。

ダイエーがイオンになってショッピングパークみたいな施設になった

詠みましたけどね。私は真面目だから。でも、私以外にこの題詠をやった人いなかったぞ! ちゃんとやりなさいよね。

すこしだけ見れてうれしい 各々の部屋に存在するぬいぐるみ

参加者たちが自分の部屋にいるぬいぐるみをZoomを介して見せてくれるシーンがあり、うれしかったのでそのまま歌にしました。
ぬいぐるみ、いいよね……。

友達には、「夜とか、ぬいぐるみちょっと怖くない?」なんて聞かれるけど。
「全然怖くないよ、うちの子たちは全員いい子だから」って言ったらめちゃくちゃ怖がられたけど。どうしてでしょうか?

オムライス屋さんで食べるオムライス カシオペア座の季節が来るね

私にとってオムライスは幸せや穏やかさの象徴なんだけど、実際にオムライスが好きかというとそうではない。ケチャップライスが苦手だから。
つまりこれはすべてが虚ろな歌。なにも言っていないのと同じ。
でも短歌にするとちょっと良さそうに見える。そこが短歌の恐ろしいところだと思います。

何のつもりなの? 電車の広告で自分の顔を載せる医者って

知らないよ。

以上、こんな感じで百首を作りました。前回よりは苦しまずに作れたかな。
慣れてきたのかもしれません。これに慣れるのはまずい気もするけど……。

疲れたけど楽しかったです、カステラさん(主催者)ありがとう。

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