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神経と血のみち


2020年2月の普遍人間学を読む会in和歌山のレポートです。

今回もなかなか読み応えのある読書会でした。

どんどんアントロポゾフィの深みに入っているので、レポート書くのもちょっとドキドキします。
が、書きます。


前回はシンパシーとアンチパシーについて深く考えていきましたが、今回はそれに続いて、

「神経」と「血」とは一体なんなのか。   というお話でした。


私たちは、これまで学校や社会の中で、現代の自然科学を学んできているので、ちょっとびっくりする視点です。

既存の概念が、今日もおもしろいくらいにガラガラと崩れ去りました。



ざっくり言うと、

シュタイナーは「こころ」におけるアンチパシーの働きが私たちの身体中をめぐる「神経」とつながっている、

そして、「こころ」におけるシンパシーの働きが私たちの「血液」をつくっている、

といいます。


「神経」はアンチパシーつまり目覚めること、認識することに関わりがあります。

「血」はシンパシーであり、死(死後の世界=コスモス)への萌しです。
もともと精神が宿っている液なのですが、それを壊すことで、物質としてい続けるため「 血」となります。(壊さないとコスモスに帰ってしまう)


これ、すごく、おもしろいじゃないですか?(説明不足で意味不明ですよね。)


まず精神があり、こころがあり、そこからシンパシーの働きによって、血が体じゅうを動く。そしてその「血」が心臓が動かしている。


私、聞きました。

「質問です。先生、人は心臓が止まるから、死ぬのではないのですか?」


「違います、まず精神とこころが、精一杯生き終えたのだと、体から離れるのです。そしてこころのシンパシーの働きが止まり、血が止まり、心臓がとまります。」

「えー!まじですか!?」という感じでした、私。びっくりです。



つまり、人間の体の成り立ちは、物質的に「ある」前に、

こころの働きとして「ある」。
そして、その前に精神として「ある」。
見えない何かが、いつもいつも、はじめに「ある」。


いったい誰が、なんのために、そういうことしてるんでしょうね。


謎は深まります。


神経と血の働き方が、なにやら人間の体と大きな関係がありそうです。





ここで、体を3つの分節に分けても、見ていきました。


頭    胸    手足


頭はコスモス(宇宙・神)からアンチパシーによって吐き出された、コスモスの似姿
脳や神経はそのコスモスを照らし出すところ


手足は反対にコスモス・(宇宙、神)に愛され、コスモスと一つになろうとするところ



。。。書いていて、これ、大丈夫かなと思い始めました。
が、つづけます。



私のイメージですが、頭や脳、神経というところは、静かで冷たい感じです。
頭はコスモス(宇宙・神)から吐き出された似姿、そこに頭自らのアンチパシーとコスモスからのアンチパシーが出会います。そこでぶつかり、跳ね返ることで「覚え」が生じます。


手足(下腹部も含む)は動きがあり、あたたかい感じがします。
こちらはコスモスに愛されています。コスモスと1つになろうとするシンパシーの力で引き合います。


アンチパシーとシンパシーはコスモス(宇宙・神)から注がれているわけですね。


コスモスからつくりだされているシンパシティックな人間の手足の部分と

コスモスと分かれながらも、コスモスから何かを受け取ろうとするアンチパシックな人間の頭という部分。



今後もこの大きな二つの極のシステムから色々なことがわかってくるようです。

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今回、私たち現代人は、「〜したい」という気持ちを持ちづらい、自分が一人の人間として、何をしたいかわからない人が多いような気がするという話が出ました。

「自分が本当にしたいことがわからない」

それは、

「自分が愛すべきことがわからない」ということだと、諏訪先生。


「したい」という気持ちは「欲する」「意欲」のこころです。

自分が「欲する」力、「意欲」の力は自分を信じ、愛するところから育っていく。

それが育つ場所は、親子の関係性であり、夫婦であり、私自身と向き合う教育です。


シュタイナーが、どれほど深い人間愛、さらに人間を取り巻く世界に対する愛をもっていたのか、本当にここにきて、やっとわかります。


人間とは何か、世界とは何か、私はもっと知っていきたい。


とってもとっても、難しいこといっぱいの「普遍人間学」ですが、私はこの本に、今、出会えたことを、これからずっと幸せだったと思います。

この世界は、本当のことが嘘だったり、反対に嘘のようなことが本当だったり、見かけの美しさと内側の美しさが違ったり、相反することが多いけれど、人はずっと成長しながら、真実を感覚できる心、からだを獲得していくのだと、アントロポゾフィを学んで、私はそう思います。


来月は、第3章から続けて読み進めていきます。


次回は、

日時:2020年3月9日(月)10:00〜12:30

場所:和歌山県岩出市 (個人宅)

講師:諏訪耕志(「ことばの家 諏訪」主宰)

参加費:3600円(月謝制)

体験:4000円

※本は、精巧堂出版からの 鈴木一博訳『普遍人間学』 を使います。お買い求めの上、ご持参ください。
https://www.seikodo-store.com/show1.php?show=b0031

お申し込み、お問い合わせは

mitteno20@gmail.com または、

mitteの庭 ホームページ https://peraichi.com/landing_pages/view/mitteno20
お申し込みフォームまで。

読んでいただき、ありがとうございました。




文:momo


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