ビジネスパーソンのためのChatGPT道場-基礎編-
ChatGPTを仕事で活用するためのビジネスパーソン向け無料教材「ChatGPT道場」を公開します。法人内でのChatGPT導入時の研修資料や独学用の教材として是非ご利用ください。本記事『基礎編』に続き、より実務に合わせた『応用編』なども予定しています。
ChatGPT道場とは?
ChatGPT道場は、誰もが簡単にChatGPTを業務利用できるようになるための完全無料のレクチャーコンテンツです。課題を通じて、ChatGPTの基礎的な使い方に始まり、最終的には、日々の業務でChatGPTによる業務効率化を試行錯誤できる程度の実力を身につけることを目指しています。「私、ChatGPTを使った業務効率化できます!」と言えるようになりましょう!
ChatGPT道場は、主に以下のような方を想定読者としています。完全初学者向けコンテンツのため、AIやプログラミングの知識は一切必要ありません。Twitter上で飛び交う専門用語も出てきませんのでご安心ください。
では早速始めます。記事を読んだだけでは理解できません。必ず、実際に、ChatGPTに入力しながら試行錯誤して使い方を理解してください。
アカウントの作成
ChatGPTの公式ページから、『Try ChatGPT↗』→『Sign Up』の順で、ChatGPT用のユーザーアカウントを作成してください。Google検索は使わず、上記リンクを利用してください。ChatGPTを装った詐欺の可能性のあるアプリや、ChatGPTを組み込んだ第三者アプリが多く、本家ChatGPTと初見で区別するのは不可能です。
(注)本記事は、ISMSやPマークを取得していない企業のビジネスパーソン向けに書いています。ISMSやPマークを取得済みの高いセキュリティ水準の企業で勤務している場合は、会社アドレスでユーザーアカウントを登録する前に、本記事のような用途でアカウントを作成して問題ないか、必ず情報セキュリティ担当者に確認してください。
課題1. ChatGPTに、ビジネスお悩み相談を行う
まずはChatGPTに慣れるため、以下のような、ビジネスパーソンにありがちなシチュエーションの悩みを入力して相談してみましょう。人には相談しにくい内容でも、相手はAIなので、気兼ねする必要はありません。まずは最低3種類のトピックを相談しましょう。また、回答を見て終了するのではなく、気になった点や、追加で聞いてみたい点を追加質問して、ChatGPTとのチャットを最低3~5往復程度実践しましょう。
※自分や上司の氏名などの個人情報、自社や取引先の社名、製品名などを入れないように注意してください。
ビジネス系のお悩み相談トピックの例(そのままチャット欄に貼り付ければ会話がスタートします):
複数のトピックで3~5往復するとおそらくと分かるかと思いますが、ChatGPTは、ビジネス系のお悩み相談に対してよくあるビジネス書のような回答をします。ビジネス書をよく読んでいる方は「役に立たない・・・」と感じるかも知れませんが、ビジネス書をあまり読んだことがない!という人は、ChatGPTをビジネスお悩み相談所として活用してみてください。
おまけ.ChatGPTの回答が途中で止まったら
先ほどの課題1の中で、ChatGPTによる返答の出力が途中で止まった方がいるかもしれません。ChatGPTは、一度に出力できる文字数に制限があり、あまりに長い回答を要求すると文章の途中で出力が停止します。停止した場合は、「続き」「go on」などを指示をすると残りの文章を出力するようになります。
課題2. ChatGPTに、仕事の進め方を聞く
ビジネスお悩み相談を通じてChatGPTを操作方法や雰囲気が分かったら、次は、ChatGPTを使ったもう少し具体的な仕事の進め方を身に着けましょう。まずは、以下のようなトピックで、最低3種類の質問をしてみてください。また課題1と同様に、ChatGPTの回答に対して3~5回の追加質問をして会話を掘り下げましょう。
※自分や上司の氏名などの個人情報、自社や取引先の社名、製品名などを入れないように注意してください。
仕事の進め方の相談トピックの例:
このように、具体的な仕事の進め方を聞くと、ChatGPTはChatGPTなりの意見を提供してくれます。仕事の進め方を一から考えるのが苦手な方や、仕事の進め方や要領が悪いというフィードバックを受けたことがある方、もっとこの仕事を早く進めるにはどうすればいいだろう?と思った方などは、さくっとChatGPTに相談してみてください。言い換えるならば、ChatGPTは、仕事のざっくりとした進め方を一から解説してくれるメンターとして活用できます。
おまけ.ChatGPTは結構間違える
課題1や課題2のChatGPTが生成した回答を見てお気付きの方もいるかと思いますが、ChatGPTが生成する回答には、それなりの割合で不正確な情報が含まれることがあります。ChatGPTは、ChatGPT自身が学習した様々な情報に基づいて回答を生成しているため、人間のように厳密に正確性を判断した上で回答を生成しているわけではありません。一方で、友人や知人にビジネスを相談して得られる回答も、プロのコンサルタントと比べてみれば、間違っていることもそれなりにあるため、「まあ、人間だってミスするし、そりゃAIもミスするか」程度の感覚で対話していくのがポイントです。間違っても、「ChatGPTが生成する回答は正しい」と思わないようにしましょう。
課題3. ChatGPTに、仕事のアウトプットを増やすアイデアをもらう
課題2では、手元に仕事のアウトプットが一切ない状態で仕事を始める際の相談相手として活用しましたが、現実の仕事において、仕事の進め方が全くわからない!なんてシチュエーションはそうそう多くありません。ということで課題3では、手元にある程度のアウトプットがある状態で、『ChatGPTを、自分の仕事の成果を最大化するためのアドバイザー役』に設定します。以下のようなトピックを入力してみましょう。もちろん今回も、ChatGPTの回答に対して3~5回の追加質問をして会話を掘り下げましょう。
※自分や上司の氏名などの個人情報、自社や取引先の社名、製品名などを入れないように注意してください。
ChatGPT上で得られた返答からわかる通り、ある程度、手元に自分なりのアウトプットがある状態で質問をすると、より深掘りしたアイデアをChatGPTは生成します。ChatGPTは、既にある程度できている業務において、今まで気付いていなかった視点や新しいテクニックを発見するアドバイザーとして活用できます。
おまけ.ChatGPTとセキュリティ
ChatGPTを業務で活用しよう!と話すと、会社によっては「セキュリティ上の懸念がある」という意見が出てしまい、業務導入のハードルとなるケースが多々あると思われます。しかし本記事『ChatGPT道場-基礎編-』で紹介したような使い方をする限りでは、会社の秘密情報や個人情報はおろか、社内資料や社内文書をChatGPTに入力する必要はありません。
このように、そもそも秘密情報や個人情報が一切ない利用方法であっても、ChatGPTは十分ビジネス活用できる、ということを知っているのと知らないのでは、導入検討会議の進み方は全く異なります。『ChatGPTなんて使えて当然!』といえるように、まずは秘密情報や個人情報を一切含まない基礎的な活用をできるようになりましょう。
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