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和紅茶に適した肥料を探すなら 基礎

結論

① NPKのバランスを取る

➁作りたい物をハッキリさせる

③肥料を振る事で、何を得られるのか調べる

前提知識:紅茶の質を決める要素は味、水色、香りの3つ

紅茶の味と水色はカテキン類が酸化した物質が主体となっている。香りは茶葉が製造中に受けたストレスへの抵抗として現れる。これは全ての紅茶に共通する要素である。

適度な肥料を与えると品質が上がる

肥料は紅茶に甘味やコクといった要素を与え、より味わい深い物にする。また樹勢をより良くして、収量を増やす働きがある。
無肥料で育てた紅茶は香りが良いが味が無い。揉捻を強くすれば渋味は絞り出せるが、全体的にトゲトゲしくなる。美味しくない味を無理矢理ひり出す事にどんな喜びがあるのか。逆に肥料を施肥し過ぎた紅茶は香りが無い上に、変な味になる傾向がある。イメージで言えば、出汁の素に紅茶を混ぜたような風味というか・・・

お茶の種類によって目指すゴールが違う

日本の緑茶、特に浅蒸し茶の場合は、甘味と旨味があり、黄色~黄緑色の水色で、みる芽香新鮮香(かぶせなら海苔香)と呼ばれる香りを備え、鮮やかな緑、或いは深緑色、針のような細やかな外観を持つ物が高級品とされる。これを実現するために、窒素を主体とした肥料を大量に使用する。そしてこまめな農薬の散布は必須となっている。
紅茶はさっぱりした苦味にコクのある深い味わいと、芳醇な香りを持っている物が高級品とされる。また海外の紅茶産地では伝統的に肥料を入れ過ぎると青草い香りが強まり、風味が落ちるという概念が定着している為、その施肥量は日本の緑茶よりもずっと少ない傾向である。旨味たっぷりで海苔の香りがする紅茶は好まれない。


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植物の根と、水分、栄養素の関係

植物は基本的に根から成長に必要な栄養素を吸収する。そして栄養素が水に溶けた状態でないと根から吸収出来ない。これは植物が、根から水を吸い上げ葉の気孔から蒸散させる際、同時に栄養素を吸収する仕組みを取っている為である。この仕組みが水耕栽培が可能にしていて、かつ水やりを怠ると植物が枯れる原因でもある。
自然界でこの仕組みが正常に機能するのは、地面の土が様々な物質が混じった水溶液だからである。よって、肥料は最終的に水溶液に溶ける製品が多い。

植物に使う肥料は2種類あり、役割に違いがある

お茶に使う肥料は2種類ある。無機物で構成された無機肥料、動物や植物の死骸を基にした有機肥料である。

そして無機肥料と有機肥料には役割の違いがある。無機肥料は植物の根に出来るだけ直接的に、早く届ける役割を担っている。そして、有機肥料は土の中の微生物を育てる栄養になる役割を担っている事が多い。

特定の有機肥料を施肥すると農作物がその匂いを放つという噂があるが、魚をあげようがイカをあげようが、紅茶が魚臭くなったりイカ臭くなる事は無いと思う。それが正しいとしたら、肥料として肥溜めを使ってた時代は、あらゆる農作物が大小便臭かった事になる・・・昔の人はスカトロ愛好者だったのか? 
人間は食事を通して、直接体内に栄養を取り入れる生物なので、植物の栄養の取り方についても、人間基準を当てはめがちだが、栄養を直接体内に取り入れる動物と、間接的に栄養を取り入れる植物は、違う生物であると線引きをしておく必要がある。

チャは栄養吸収のパターンに特徴がある

チャは葉肥えが主体で、窒素の大部分を4〜11月、リン酸は4〜6月、9月に集中的に、カリは4〜11月に吸収するとされる。したがって、窒素は年数回に分施し、リン酸は春秋に二回に分施し、カリは二〜三回に分施するようになっている


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