【あやかし管理人】※大阪支部 安田要 第一話/おさん狐①

あやかし管理人とは、
その土地のあやかしが他の地で悪さをしぃひんように管理をしとる。
わいは、大阪支部の安田要(やすだかなめ)ちゅう。
大阪のあやかしに東京で悪さをさせるわけにはいけやんと、
わいは1匹のあやかしを追って東京の地に足を踏み入れた。

東京の男にほかされた・・・
そんな大阪女の正体はおさん狐(きつね)。
元は人間の美女に化けて妻や恋人のいる男を誘惑しては痴話喧嘩を好み、
そのくせ、嫉妬深い。
恋路を邪魔する女や浮気相手の女に対し、蔑称として女狐(めぎつね)と呼んだりもする。
こないな呼び名はこの妖怪から来てんとも・・・

人間に化けては水商売の店に潜り込み男を漁っとった。
その、女狐が本気で恋人のいる男に惚れた、東京の男に。

男も出張のほんの少しの火遊びのつもりやったのやろう。
自分は彼女と喧嘩ばかりで東京に戻ったら別れ話をするといった。

もう、喧嘩をしとる男に興味を持たへんはずが何故かこの男にひかれしもた。
きっと、この男が嘘をついとったからやろう。
実際は仲睦まじい恋人やった、そないなことを知らんと勘違いをしたのやろう。
最初から自分を惚れてもた男がいたと
男が東京にいのうとした時、自分も連れて行って欲しいといった。
男は困って、別れたら必ず東京に呼ぶと・・・
いつまでたっても連絡がこないことにしびれを切らし女狐は大阪を飛び出した・・・

わいは東京の管理人、築城裕也(きずきゆうや)に連絡を取った。

※【あやかし管理人】※東京支部 築城裕也
第一話 おさん狐② に続く。

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