コストダウンは安定性で選ぶ。フッ素含有処理設備編
半導体工場や液晶ガラス加工工場で行われるエッチングプロセスでは、排水処理が重要な工程の一つとなっています。
とくに原水槽から反応槽へF系排水を移送する際には、いくつか特有の課題が存在します。
今回は、この工程における課題とその解決策についてご紹介します。
原水ポンプの課題
エッチングプロセスのある工場の一般的なフッ素含有処理設備の排水処理は、以下のようなプロセスが一般的です。
そのなかでも原水槽から反応槽へF系排水を移送する工程(上図赤)は、マグネットポンプが使われている多いようです。
マグネットポンプは「軸漏れしない」という大きなメリットがありますが、この工程でのよくある課題のひとつは、このマグネットポンプの早期故障です。
マグネットポンプの弱点
なぜマグネットポンプが早期故障してしまうのか?
それは、F系排水がスラリー液だから。
スラリー液とは、水や他の液体に様々な固体粒子が混ざった混濁液のこと。
液中に固形分が含まれるので、回転する軸の周りが狭い一般的なマグネットポンプ(下図参照)では、固着や摩耗で早期故障となってしまうのです。
スラリー液にはスラリーポンプ
このようなケースでは、スラリーポンプが最適です。
スラリーポンプ専門のみつわポンプでは、こういった条件でも対応可能なスラリーポンプがあります。
今回の場合は、シールレスの「マジカルポンプ」が効果的です。
マジカルポンプは、スラリーが固着したり摩耗しやすいシール部のないシールレスタイプのスラリーポンプ。
スラリー液に適したセミオープン型のインペラーなので、閉塞することもほとんどありません。
さらに、マジカルポンプは炭素繊維強化樹脂を採用。
耐摩耗性に優れているので、スラリー成分を含むF系排水の移送でも耐久性バツグンです。
コストダウンは安定性で選ぶ
もちろん、短期的なコストダウンを求めるのであれば、安価な汎用ポンプや水中ポンプなど、いろいろな選択肢があります。
でも、「とつぜんポンプが止まるから作業員が駆り出されている」、「予定していない修理予算が突然発生していつも予算が増える」など、知らず知らずのうちに増えている人件費や修理予算もコストのうち。
こういった課題は、ポンプが安定して稼働することによって解消できる課題です。
コストダウンしたいという方は、ぜひ一度みつわポンプへご相談ください。
▼シールレスのスラリーポンプ▼
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