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霊感はないけど、ときどき来てしまうらしい

これは、5〜6年前にライター懇親会で知り合ったオカルト作家Aさんから聞いた話です。さまざまな地域のリアルな「怖い話」を本にまとめて出版している人で、私には興味深い内容でした。

■とにかく、現場確認は必須

Aさんのコンセプトは、その場所でしか出会えない体験談を発掘すること。ネット上に出ている噂話から現地に向かうことはほとんどしていません。まず地域を絞り、宿泊先を抑えたらいきなり現地入りし、そこから取材を始めるAさん。

Aさんによると、怖い話を聞きやすいのはタクシードライバーなのだそうです。駅でタクシーに乗り込み、宿泊先へ移動する間だけでも結構収穫があると言います。もちろん、話を聞くだけでは終わりません。よりリアルに書くために、現場確認は必須です。

タクシーを中心に仕入れた怖い話の現場を訪れ、撮影したり実際に歩いてみたりするAさん。そして、納得できる素材が十分集まれば、自宅に戻って執筆作業に入るそうです。


■霊感はゼロ、でも・・・

Aさんは自称「霊感ゼロ」。
どのような場所に行っても見えたり声が聞こえたりということはないそうで、それが取材を続けられる理由だと話していました。
もともと怖い話は大好きなのに、自分では体験したことがないのだそうです。

ところで、現地に行って聞き込みをすると、怖い話として浮上しやすいのが事故現場や自殺現場。現場によっては滅多に人が近づかない場所もあります。タクシードライバーですら
「手前で待っていてもいいなら」
という約束のもとで乗せてくれるケースも少なくないとか。


Aさん自身は、現場で怖い思いをしたことはないといいますが、それでもときどき
「自宅に帰ると、明らかに誰か一緒に来ていると感じることがあるんです」
と話していました。
そこから運が悪くなったとか、家の中で見えたという明確なことはないそうですが、
「ついて来ちゃったかな」
「誰か、いるな」
という気持ち悪さを感じることはあるそうです。

霊感はないという人について行ってしまう、さらに気配を感じるのですから、よほど強い思いがうごめいている場所なのだろうと思います。
もし、見える人、対話できる人であれば、さらにその奥にあるものもわかるのかもしれませんね。


ちなみに、懇親会直前にAさんが訪れていたのが夫が以前住んでいた地域でした。そこで、夫も怖い体験談を持っていることを伝えたのですが、すでに取材は終えていたので詳細は話していません。
その内容を書いたのがこちらの投稿です。




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