音のおとうと 寒い家の暖炉に ようやく火がついたような あたたかい温もりを感じる 音 おとうとの ギターの音 感情が込み上げてくる 今 生かされていることに 感謝
森のおとうと おとうとの 木の作品には 根っこがあるみたい 生きているんだね 木で作った 人間のための道具たちは 私たちとおなじ 再び 呼吸する いきものになる
毎日 朝昼晩 タスキをかけて 仏壇の前でお経をあげ いつも「ありがとう」と 手を合わせていた 私では おばあちゃんのステキさが描けない 生きている存在感は 絵や写真じゃ表せない ただそこにいるだけで 太陽のような人だった
兄弟は不思議なご縁 年子の私たち 写真の いつも隣に姉がいる 誰よりも 一緒に 永く 知っている これからも ずっと ありがとう
おかあさん この人には "何を言っても 最後には 絶対許してもらえる" 心の奥深いところで分かっていた 私の育った家族の中で いちばん存在がハッキリしない人 曖昧で 言ってることがコロコロ変わる そして「いいよいいよ」と人に合わせてばかり に見えた だから おかあさんには きついことも言った 私はおかあさんの一部分だったんだから 私は私自身に言っていたんだね おかあさん ありがとう おかあさんは 海
私は 父の提案で物語を描き始めました "いままでに聞いたことのない話を 見たこともない絵を" と 行き詰まると 父は「日々の生活の中に物語があるんだよ」 と 言いました 慌ただしく流れる日常に 想像力を加えたら 毎日が少しだけ楽しくなるのではないかと思いました 近くの山に 足の短い愛犬ブルーノを放すと 堂々と毛をなびかせて走りました 「君の先祖は お猿さんじゃないか!僕の先祖は恐竜だぞ ガォー‼︎」 と 父はセリフを付けました 山道を走る 小さなブルーノが 大きく
背中を押してくれる仲間に会えて 背中に羽根があったことに気づかされました 私は 風にのる mitsu