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ドラマのパラレルワールドみ~「プリズム」「わたし達はおとな」「his」

 先日、NHKドラマ「プリズム」第6話を観ていると…
 藤原季節演じる森下陸が、部屋で恋人同士、映画を見ながらキャラメル味のポップコーンを食べているほっこりシーンで、彼女が「食べる?おいしいよ」とカレー味のポップコーンをすすめるシーンがあった。
 サクッと終わればいいのだが、そこで藤原季節が「俺、子どもの頃からキャラメル一択だから」と言うのに、彼女がしつこく「カレーもおいしいよ。食べてみなよ」と勧め、その誘いも「絶対ない」と断る藤原季節に「人生の半分、損してるよ。一個食べて」と食い下がり、それも断られるのに、「いいから一個食べて」と、「やめろ」と顔をそむける藤原季節の口に半ば無理やりカレー味のポップコーンを入れてしまう。
 結果的に、このドラマでは「うまっ」と、藤原季節がカレー味のポップコーンのおいしさに気づき、二人で笑い合うという平和なエピソードとなるのだけれど、私は、いつ藤原季節がキレるかとハラハラしてしまった。
 というのは…
 映画「わたし達はおとな」で、予告編にもある、藤原季節が演じている直哉が彼女とネチネチとケンカをするシーンで、彼女から「グリンピース残すし、キュウリも残すし」と言われて「それは食べられない、って言ってるじゃん」と言い、「食べられるように工夫しているのに」と彼女が言うのに対して「食べられない、って言っているのに、食べさせようとするの、おかしくない?別にオレ、食べられるようになりたい、とかって思ってないし」みたいにキレるシーンがあったからだ。この映画での藤原季節の論理も一理ある。だからこそなおさら、フラッシュバックのように思い出してしまったのだろう。「別にポップコーンのカレー味が食べられなくても、人生困ることはない。」そう言ってキレるのではないかとハラハラした。

 藤原季節は独特な雰囲気があるからかもしれないが、役が似てくるような気もする。
 男性と付き合ったことがあるけれど今は女性と付き合っている、という「プリズム」の設定は、同じくバイである映画「his」の設定と似ている。まるでパラレルワールドのようだ。
 いいのか悪いのかわからない。が、どの役を見ても藤原季節という存在感が大きく感じられる。こういう感じで一人の役者さんが気になることは、これまでなかったことだ。

 好きとかファンとかいう積極的に求める気持ちがあるわけではないんだけれど、最近、なぜか、気づくと「藤原季節」が出ている作品を観ている。
 そんなに露出が多い俳優さんというわけではないと思うのだけれど…
映画「わたし達はおとな」
ドラマ「プリズム」
映画「his」
羊文学「1999」のミュージックビデオ等々…
「あれ?」と思うと藤原季節。振り向くと目が合う感じ。縁があるのか?

 が、以前夢中になって観ていたドラマ「カルテット」にも藤原季節が出ていたと知って愕然とした。
 当時は、全く印象に残らない存在だった。(一緒に出ていたMummy-Dの存在感がありすぎてかき消されていた感じもあるかも?だけれど…)
 最近急に印象に残る存在になってきた、ということは、「ブレイクしそう」という気配なのか?単純に自分のアンテナが変わってきたのか?~よくわからないが、しばらくは藤原季節のパラレルワールドみを楽しみたいと思う。