踏み出す一歩目は小さくていい
NHKの神アニメ『電脳コイル』は、オープニング、エンディングともに池田綾子が歌う神曲を採用しています。神本編を神OPと神EDで挟む神のサンドイッチ構成となっているわけです。OPの「プリズム」の神曲加減もさることながら、EDは「空の欠片」はひときわ群を抜いています。
冒頭に引用した歌詞は、「空の欠片」の1番サビ、2番サビのあと、大サビの前、いわゆるCメロという部分で流れる儚げなフレーズですが、この歌詞、とても素晴らしくないですか?
いえ、もしかしたら僕はメロディありきで聞いているから、かもしれないのですが。
だとしたら、ぜひメロディと一緒に聞いてほしいなと思います。
「ポジティブに寄り添う」という神業
この歌詞はこのあと、「君が涙の日は 半分もらおう あの時してくれたように」と続きます。つまりこれって、「君」へ呼びかけている歌なんですよね。「踏み出す一歩目は小さくていい 大きな勇気がいるから」と、自分に言い聞かせているわけではないんです。そしてまぁ…聞いている僕たちからすれば、君とは往々にして自分のことです。
「踏み出す一歩目は小さくていい 大きな勇気がいるから」と、新しい一歩にビビっている自分を励ましているようでもあり、「踏み出す一歩目は小さくていい 大きな勇気がいるから」と、小さな一歩しか踏み出せなかった自分を褒めてくれているようでもあり…。
慰めほど弱くなく、激励ほど強くない、この神がかったバランス感覚。素晴らしい。
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