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「書くワークショップに行ってきました」②

「書く」ことについて、ちょっと悩んでました。
この4泊5日の間にスッキリしたのでそのことを書いておこう。

「あなたは一体なぜ書くのか?」という根源的な問いに対して向き合ってみると、「忘れたくない」と「分かち合いたい」の2つがあることに気づいた。

1 「忘れたくない」について
思い返すと、初めてヨーロッパに行った時のこと、バチカンに入った瞬間に「こんなに感動することばかりが続いて、私は死んじゃうんじゃないか」と思った。まだ学生だったから、それまでの経験が少なかったのかもしれないけど、祈りが満ちたその空間の細部まで荘厳に美しく表現できないぐらいの天井や床の感じがすごすぎて、死んじゃう死んじゃう、と思った。

大好きだった人と一緒に歩く寒い冬の日。月がびっくりするほど明るかったこと、一生忘れないと誓った青春時代。
親から理不尽に言われたこと、悔しくて大人になっても絶対に忘れないぞ、子どもの気持ちを忘れない大人になるぞと誓ったこと。
会社に入って、店頭でお客さまからの言葉や存在に救われたこと、教育担当者になっても、どんなに偉くなろうとも、美容部員だった時のこの気持ちは忘れないぞ、と思っていたこと。

そういう風に、自分には「忘れないぞ」と誓う時があって、記憶というところにしっかりと体感を持っておさめてあるのだけど、日頃のことって「こぼれ落ちて」忘れることや「上書きされちゃって」忘れることがあって、その時の「感じ」は覚えてても、鮮明に覚えているのって無理じゃね、と思う。

で、書くこと、でそれを「置いている」のだと思う。ちょっと置かしといてね、って感じ。
それと、子どもの頃から小説とか書いてて、すごーく辛い時とかすごーく苦しい時に、「ああ、これはもったいないぞ、書いておこう。いつかネタになる」と思ってた。そう、もったいない、って思っちゃう。
この今感じてる感覚、モヤモヤしている感覚、すごーい腹立つって感覚。
すっかりと忘れちゃう日が来ちゃうぞ。
「もったいない!!」ってのが発動する。
20歳の頃、大好きだった人からつばめグリルで別れを切り出されて、店員さんがパーテーションを置いてくれるようなひどい泣きっぷりだというのに、ああこれはいつかネタになる、と思ってた。
もったいない、書いておこう、と思ってたなー、本当に悲しかったんだけど
もう一人の自分が自分を見ている感覚。
最近は無くなったけど、以前はすごい楽しい時に「これもいつか思い出になっちゃうなぁ」と、寂しさの先取りをしていたこともあった。
もったいない、書いておこう、、、と思っちゃうわけです。


2 「分かち合いたい」について
すごーい美味しい〜とか、これめっちゃうれし〜とか、わー、やばーいやばーい、とか「うま!!」とか、そういうのって分かち合いたいじゃん、というのがある。
だから、私が書いたもので「買います!!」とか、「買ったよー」とか、「読んだよー」とか「食べたよー」とか、めっちゃうれしい。
「ねー、おいしかったでしょー」とか「ねー、面白かったでしょー」とか、そういうのが好き。
それと、
大きな樹に抱きついて、ああじんわりするなーとか
彼岸花を見て、夏が終わるなぁ、とか
世界ってそういう風にやさしいまなざしに溢れているよなぁ、、、ということをそっと差し出してみたりもしてる。
「暑い暑いと言ってたけど、風は秋を運んでくる」みたいなことを
そっと、お手紙みたいに置いておく
それを読んだ人が、「ああ、確かにね」と、目をつぶって感じてもらう。
離れていても心が通じ合っているって感じがするんだ。

そうそう、もったいないと言えば、「知らないってもったいない」はすごいある。
化粧品の教育やってた時に、親会社のど偉い会長との会食に化粧品の教育について聞かれて「こんなにすんごくいいのを知らないで死んじゃうのがもったいないと思うんです」と鼻の穴膨らませて言い放った。
「ワハハ、熱いねー」と笑ってくれたけど、教育方針とか聞きたかったんじゃないか、、、本当は。
まぁ、私は割と空気読めずに鼻息荒く喋ってしまって後からうんと反省するタイプだ、、、。なおらないけど。
知らないで死んでいくなんてもったいない
知っていれば選ぶことが出来るけど、知らないと選ぶことも出来ないわけでこんなすごい素晴らしい世界があるよーってことを、声高に言いたいんだろう。(みつゑのおしゃれサロンは、こんなすごい人いるのにもったいない、と思って出演してもらったり、開華塾はみんなすっごいのに自分のすっごいに気づいてないのー!?って背中を押してる)

で、それを口出して言ってもいいんだけど、「わ!!」と心が動いた時が一番熱量が高いから書き散らかしている。
時間が経つと書けない。

まとめると
①その時の感動を忘れないために書く
②分かち合いたいから書く
③もったいないから書く
ということかしら。
とすると、書くかどうかの前に「自分がどう生きているか」(西村さん談)
ということなんだなーと。

長くなったので、続きは後ほど


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