見出し画像

フィッターは自転車遊びの羅針盤を扱う人

先日はご縁でパラアスリートのフィッティングの依頼をいただいた。もちろん前例がないので、ベストポジションをライダーと一緒に想像し、その都度考えながらの作業でした。皆さんポジションは快適ですか?

ポジションって自転車によって違うのですか?

バイクによって、分けないといけないのですか?と同じ現場のスタッフにふと聞かれた時、瞬時に説明ができなかった。タイムトライアルバイク、マウンテンバイク、ロード、グラベルと日々自転車があそびが進化しています。

当然ポジションの作り方や考え方も変わるはずですが、多様性の流れにのっていますか?と自分に投げかけられた一石として受け止めた。一緒に働いているスタッフの一言で、流に乗れていない自分に気がついたの頭を整理しながらまずは一歩を踏み出したい。

●シロサトTTなどいい感じで盛り上がっているタイムトライアルバイクでは、純粋なタイムトライアルからトライアスロン等の競技特性や距離・強度に合わせてポジションを作ります。快適な〇〇がテーマに置くことが、ポジション作りの最初のステップとして、やりやすいのではないでしょうか。

サドルの高さやエアロハンドルの角度や高さをアレンジし、ライダーが快適にゴールまで行けるポジションを作ります。ライバルが「時」のため、マイペースに走る続けることが優先順位が高いのです。


●マウンテンバイクではペダリング重視のクロカンを例に、マッド、ロック、サンドと言ったペダリングがやりにくい意地悪セクションが存在します。タイヤを食わせて走る都合、トルク重視で175ミリのクランクを定番で使い、約5〜10ミリサドルの高さを低くセットすることもしばしば。
周回ごとに同じコンディションでも走れないため、フレキシブルなスキルとポジションが求められています。

エンデューロやダウンヒルなどの速度域が高い種目になると、ブレーキングやコーナリングなどスキルをやりやすいポジションを重視します。前後のサスペンションの調整も入ってくるので、ジャンプをする、ドリフトする、グリップさせるなど、ライダーのスタイルに合わせてサスセッティングの能力も求められます。

●ロードではエアロとパワーの両立が求められていて、1台の自転車でいくつかの種目や距離をこなし、ライダーが多様に楽しんでいます。自宅で行うオンラインZWIFTも含まれますね。フィッティング の時には、ゴールをインタビューで聞きつつ、ライバルは何?という質問をするようにしています。

それぞれの競技でライバルを仮定すると、このようになるかなと思います。
・クリテリウム:順位、ポイント
・ヒルクライム:タイム
・ロードレース :展開に混り順位
・耐久レース:集団ゴール(集団に居続ける)

今後人気が出そうな、グラベルもこの僕のかなではロードカテゴリーに属性を置いていて、土の上を走ることが前提でより多様なポジションを求められている。海外のレースでは、ドロッパーポストを使っている選手もいたりととても面白い。機会があれば、グラベルのエンデューロレースはでてみたい。

過去の当たり前はもう使えない

ので、ライダーもフィッターも新しいことへチャレンジして行こうということになる。正解は全くわからないけどその最前線にいるのはライダーで、走りながら楽しいことを発見しています。僕たちフィッターもついて行かないとご機嫌な提案ができなくなってしまう。やや危機感を持っています。

フィッティングでは「ポジションはこう作るべし」も存在しないし、ずーっと同じ考えで「このポジションが良い」は言えないのです。自転車と身体の双方の道具を使う扱うスキルとライダーが、「使いやすい」に自転車が変わっても合わせて行かなきゃならない。

正解がないからいつも考えなきゃいけないのですが、失敗を恐れず一緒に未来のポジションを見つけよう。一緒に今の自転車の要素に合わせて、ワクワクするポジションを一緒に作りましょう。
ご相談は気軽にお待ちしています。

画像1




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?