【妄想】ゆっけお偉いさんになる

「うちで働かないか。」
「ありがとうございます。嫌です。」
※本編は身バレ防止のためにフェイク、脚色を存分に含んでおります。妄想としてお読みいただければ幸いです。

ゆっけです。
ありがたいことに時折若輩の私に、就職を促す打診を頂きます。
私は人と円滑にコミュニケーションを取れないのでお断りする以外に返答方法を知りません。

今夏の話で、以前より俗に言うスカウトをしてくれている方より、より具体的な提案をしていただきました。
結論から書くと、期間限定で開発部署に所属します。

さて、本日はお仕事のお話です。
前文の件、はたして私を雇った会社は利益を出せるのでしょうか。
これには開発という分野と、その結果によりパフォーマンスによって決定します。
今回の契約上、開発商品は共同開発と分類され、その利益の一部は私の権利となります。

世の中、いえ今回の企業内に限ってですら数え切れない程の有能な人材が在籍しています。
かたや私は、ニッチな産業分野に於いて独特なシェアを持っているだけです。
無駄飯と言われることのないよう祈るばかりです。

今回の強行人事は、企業側の管理能力不足が原因であることは明らかで、これから牽引する人物が如何に優秀であるか、如何に社員の能力が劣っているかを訓示する為に行われたのではないかと考察します。
つまり私、ゆっけを見倣えと。

それ、完全に人選失敗です。
私が出来る事は、今の仕組みに何が必要かを聞き取り、それをモノとして創ることだけです。
良く言って、誰でも出来る事を無知ならではの探索力で実現することができる。程度です。

と言っても承諾してしまったのならばやるしかありません。
決められた期間にて結果を出す事が求められる立場ですので、今後の方針をまとめようと思います。
今回所属する部署の人材は豊富且つ優秀であり、割り振りさえ間違わなければ勝手に結果は付いてくると思っています。
なので私は骨子考案と日程管理のみを考えるだけになるでしょう。
問題があるとすれば、能力に劣る私に従わない人間がどれほど存在するのか、またその場合に直面した時、適切な対応を実行できるのか、の二点のみです。
大問題です。

ともあれ来年の私は沢山の技術と一般教養に触れる機会があることと思われます。この機会に真人間に近づけるよう意識してみようと思います。

今回の開発内容について触れていませんでした。
と言っても具体的なお話は出来ないのですが、ある分野に於いて、製造ラインに不可欠な部品の開発が目的です。
私はこの分野でいくつかの特許を取得しており、これらの部品の多くは、(大袈裟に書くと)市場価格の1/10で同様の能力を出すものです。

逆に今回の開発は、市場価格と同等程度の価格で10倍の性能を備えるモノを作ります。
開発に見合ったリターンが求められるためですね。
根底を知らない私がその常識を覆すことはそれほど難しいものではありません。私にしか出来ないコトを私がやり、私に出来ないコトを周りに助けてもらう所存です。

来年の今頃、その結果が良き形で世に出回ることになれば、エゴを存分に蓄えた私が嬉々として皆様に報告すると思います。
お話のネタが尽きた時にでもまた続きを書きます。

妄想でした。
以上、よろしくお願いします。

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