見出し画像

スタンドの涙の意味

全日本選手権の日程を終え、苫小牧へ移動中です。
レッドイーグルス北海道は準決勝でH.C.栃木日光アイスバックスに敗れ、今季チームの目標の一つとして掲げていた全日本選手権タイトル獲得は達成できませんでした。

前回の記事でも書きましたが、勝敗が分かれる競技スポーツにおいて、勝って喜ぶチームがあれば、負けて悔しい思いをするチームがあるわけで、今回は残念ながら後者の立場になりましたが、目標に向けてチーム全員で準備を重ねてきたことは、誇れることであると僕は思っています。

とは言っても…
やはり目の前で他チーム(しかも古巣)が優勝する光景を見るのは率直に悔しかったですし、準決勝敗退をスタンドで見つめるしかなかったことも、悔しかったです。(出場した選手はもっと悔しいだろうけど)

準決勝敗退後、ベンチのあと片づけをしていた時、ベンチ裏に座っているワシスタントの方々が、涙を流している姿が目に映りました。

どんな思いで会場まで来て、どんな思いで延長戦を見つめていたのか。その涙のわけは悔しさか悲しさか、それとも選手の心情を思ってなのかーー。
そんなことを考えながらも、僕は何もできませんでしたが…。

一方で、日曜日の決勝戦は僕も会場で観戦しましたが、試合終了直後、アイスバックスファンの方々が涙を流して喜ぶ姿がありました。

対照的な涙であったと思いますが、その両者の光景を見たあと、色々と考えさせられました。

読者にワシスタントの方々も多くいらっしゃる中で、このようなことを言うのはデリカシーに欠けるかもしれませんが、僕は自分がやっているスポーツ、自分が戦っているステージにおいて、ここまで感情を割いて応援してくれるファンの方がいることを、少し嬉しくも、そして誇らしくさえ思えました。

涙を流していた両者の方々は、きっとアイスホッケー観戦(応援)を、月曜日からはじまる仕事の活力にしたり、日々を生きる上での何らかの活力にしているのだろうなぁと想像します。

もちろん、その応援に応えることができなかったことは本当に申し訳なく思いますが、前述した通り、スポーツは勝敗が絶対に分かれるものであり、勝ちが決まっているような試合や大会の構図なんて面白みはありません。
そういった意味で、今回「涙を流す価値」がある試合ができたということを、僕たちはもっと誇りに思っていいと思うし、それこそがプロスポーツ、プロスポーツ選手としての存在意義であると思います。

「見ている人の心を動かす。」

プロ(興行)スポーツにおいて、その目的は全てここに通じると思います。

今回、チームとして望んでいた結果は残せませんでしたが、僕はこのプロスポーツにおける目的は達成できたのではないかと、対照的な涙を見て感じました。
#皆さんの気持ちを逆撫でしていたらすみません

敗戦は敗戦としてしっかり受け止めつつも、来季に向けた「新たなストーリー」ができたという言い方もできると思うし、この事実からいかにプラスの要素を引き出すことができるかが、今後の僕たちにとって大切なことであると思います。


まもなくネピアリに到着します。

ご声援くださったみなさん、本当にありがとうございました。

H.C.栃木日光アイスバックスの選手、スタッフ、ファンの皆様、優勝おめでとうございます。

今季のアジアリーグが終わる時、ワシスタントの皆さんが別の意味の涙を流せるように、明日からまた頑張ります。

それでは今日はこの辺で。


こんな感じの記事を毎月4〜6回のペースで投稿しております。
興味があれば、メンバーシップ登録もよろしくお願いします!

ここから先は

0字

スタンダード会員

¥300 / 月
このメンバーシップの詳細

皆様のサポートが励みになります!いつもありがとうございます!