カンボジアで、裸になって感じたこと
「あなたは今しあわせですか?」
出来立てのパスポートを握りしめて飛び立った先。
東南アジアの湖の上で聞かれたこの問いを、私は今でもよく覚えています。あのとき、ハイと言うことができなかったほろ苦い記憶と共に。
先生の言うことが正解。判断基準は、大人の言うこと。私はごくごく普通の家庭に生まれ育ちました。
父親はサラリーマン、母親はその会社の営業事務。あの時代の女性にとっての憧れ、しあわせになれる王道コースの職場結婚をして、都心から電車で1時間ほどの、田舎と都会のちょうどいい部