シリーズ初見の「劇場版ウマ娘 新時代の扉」感想
ネタバレあり!!!
見る前に知っていたこと
ゲームが流行っている。
「うまぴょいなんちゃら」はとても歌うのが難しい曲だが、「ワンツーおじさん」のおかげでライブができている(オーイシマサヨシが言ってた)
結構史実に則ってるらしい(けど競馬はやったことない)
感想
めちゃよかった。特にアグネスタキオンとフジキセキ。
正直最初はノれるか心配なスタートだった。
幼少期ジャングルポッケが観に行ったレースに感動して最強になりたいってとこから始まったけど、そもそも自分は早く走りたいと思ったことがないし。
しかもジャングルポケット、性格がかなり破天荒。「アグネスタキオンって速いやつがいる」って聞いたら、いきなり「おうお前速いんだってなぁ?」とか殴り込み始めるし。こいつヤンキーか?
これは「よく分からないことに、共感できない主人公が熱中するのを、いまいち着いていけない自分が眺める」タイプか…と思いかけたスタートだった。
面白くなってきた
面白くなってきたのはタキオンが圧勝して即引退したあたりから。先に言ってしまうと、自分はこの映画は「ジャングルポケットがアグネスタキオンとフジキセキを再びウマ娘にする話」だと思った。
タキオン戦では負けたけど、ジャングルポケットはその後順調に成長して結果を出す。タキオンの幻影に苦しんで自信を失いかけるけど、「最強になりたい」って気持ち自体は失ってなかったし、その意味でジャングルポケットの心は最後まであんまり変わっていない。
けど2人は一回自分のレースからは降りた。アグネスタキオンは怪我した後、他のウマ娘に「私の研究で助けてあげるよ〜〜〜」とか「走りの境地を見せてくれ〜〜〜」みたいなことを言い始める。
フジキセキも「自分は無理だったから、ジャングルポケットがトレーナーを勝たせて欲しい」と、ジャングルポケットに思いを託す。
こうして思いを背負ったジャングルポケットが覚醒して…
それでいいのか??本当に自分で走らなくていいのか!??!?!?
ウマ娘の本能に再び火をつけるアイドル
最初はついていけなかった速く走る動機だったけど、「速く走りたい」っていうのはウマ娘の本能らしい。
自信を失いかけた瞬間もあったけど、ジャングルポケットは最初からずっと「勝ちたい」一本で変わらない。そのひたむきさが、むしろ周りの方を変えていく。
一度は「自分の時代は終わった」と一区切りつけたふりをしていたフジキセキはもう一度勝負服に袖を通すし、アグネスタキオンは観客席を飛び出して走り出す。蓋をしていた本能をジャングルポケットがもう一度点火して、「やっぱり自分で」と思い直す。
「みんなの思いを背負って私が走る!」「よくやったジャングルポケット…。」でもドラマにはなると思う。けど、そこで踏ん張って「いや私が走るぞ!!!」って覚醒したところで泣いてた。
ジャングルポケット本人は自分のために頑張ってるだけなのに、周りが元気になっていく。「これがアイドルのいうみんなを元気にってやつなのかあ」てのが、見終わった直後に思ったことだった。
以下個別の感想
世界観はよくわからんけど問題なかった
結局最後まで世界設定は良くわからなかった。
例えば「小屋」「学校」「合宿」「タキオンの研究室?」が登場したけど、
ジャングルポケットはどこに住んでるの?もしかして河川敷暮らしで学校に通う苦学生?
学校卒業→レース出走じゃないの?ライバルみんなあの学校に通ってる?
謎の海合宿・夏祭り…これはサービスシーンなのか…?
タキオンが研究室持ちなのは天才で研究職だからなのか、それとも実は描かれてないだけでポッケ含む全員に個室があるのか?
とかその他色々分からなかった。けど別に問題なかった。泣いたし。
トレーナーとウマ娘の信頼関係が良い
トレーナーは走れないからウマ娘に夢を託すしかない。その思いを背負って、能力もあったけどトレーナーを勝たせられなかったことに、フジキセキは負い目を感じてる。けどトレーナーもフジキセキが怪我したことに責任を感じていて…お互いのことを気遣っているからこそ負い目を感じる。信頼関係がある。
絵と音がいい。
どの瞬間もかっこいいし、色とかパキパキでカッコよかった。
音もすごい。キィィンとかポワポワとかの効果音が緊張感を爆上げしてる。あとレース出走直後。静かめに始まるのが逆に緊張感あってよかった。
作画とかは詳しくないけど、やっぱり走りがすごい。走ってる時めちゃくちゃ上体を前傾させるから、足が長くてかっこいい〜〜〜となった。
思ったけど、メインキャラクター3人、ジャングルポケットもフジキセキもアグネスタキオンもかっこいい系ですね、新鮮で良かった。逆に普通の可愛い系キャラのダンツフレームも目立ってておもろい。
キャラデザイン
キャラデザインが印象的だったフジキセキとテイエムオペラオーの勝負服。
フジキセキはなぜ胸元を大きく開けてネクタイをしてるの?わからない...体の線にネクタイが乗っかるの見て、チェンソーマンのマキマさんみたいだーとか思ってた。
テイエムオペラオーは「王」感がすごかった。ウマ娘全員超派手派手な格好してるのに、「あっこいつ別格で強いんだ」ってはっきりわかるデザインでよかった。言動も普通なら途中からの割にキャラ立ちしすぎだろってなりそうなんだけど、キャラデザが「でも最強だぞこっちは!!!」と言ってきてなんか収まってた。
もっと見たかったマンハッタンカフェ
怪我?も治ってやっと本調子ってところで話が終わっちゃって。もう少し見たかった。前を走るウマ娘に追いつく、的なイメージを多分最初に出してきててほとんど走ってないのに印象に残っている。喋りもかっこいいし。
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