歴史の勉強の始め方。

歴史に興味がある人は意外と多い。
学生時代は嫌いだったけど、大人になってから興味が出てきた、なんて話を大学は歴史を専攻したと、自己紹介で使う私はよく言われる。社交辞令なのかもしれないけれど。

そんな人から、どんな風に調べているの?と聞かれる。
答えは簡単。知りたいことから、自分で調べます。

最終的には、一次資料に近いものに触れるのがいいとは思います。
なぜなら、一次資料から離れたものは、それを書いた人の思惑によって解釈がなされていることがとても多いからです。”今”の著者の主張が混じっていることがとても多いです。

でもそれは、後から考えても大丈夫だと私は思っています。色々なことを勉強しているうちに、事実と主張がなんとなく見えてきます。なので、どんなフィクションからスタートしても、まずは興味をもって自分で調べること、これが歴史を勉強することにおいて一番大事ことだと思います。

大河ドラマで興味を持った、という人ならその年の初めには関連する書籍がピンからキリまで登場するので、本屋さんで試し読みしながら自分に合うものを探せば、自分が知りたいことを知れると思います。
または、大河ドラマなどのトレンドから自分に身近なまちの歴史に触れ、興味が出てくることもある。

そして、歴史だからと、わざわざ図書館に行って、地元史の、例えば「●●県の歴史」と書かれた小難しい本を見つけ、読んでみる。
「・・・何を書いているのか、わからない。学生の時もっと勉強しておけばよかった」と本を閉じる。。

待って!!
大学で4年間結構頑張って歴史を勉強した私も、それ思うから大丈夫!
そこで諦めないで!!

●●県の歴史、あるいは比較的一般向けに書かれた本でも、1行目からわからない単語が出てくることがあります。そういう本は1行目から読まなくて大丈夫です。
そういう、ちょっと小難しい本には最後のほうに必ず「索引」があります。まずは自分が知りたい、人物・場所などが書いてあるページを読んでみてください。

何書いているか8割くらいわからなくても、気になる言葉や単語があったらググってください。
ウィキペディアで調べてください。始めは、ウィキペディアで十分です。大学のレポートだと、怒られますが、自分のための勉強には十分です。

調べ続けたら、もう一度小難しい本に戻ってみてください。今度は、半分くらいわかっていたりします。わからないときもあります。わからなければまた調べたらいいのです。


なぜ、私は、自分で調べて、というかというと、歴史という言葉にあります。
「歴」は年月を経るという意味ですが、「史」は出来事の”記録”もしくは”記録する者”という意味です。
つまり、歴史とは過去の記録がなければ、記録する人がいなければ、そして、その記録を解読する人がいなければ成立しないものなのです。

記録がない過去は、ただの過去です。誰かの目を通してみた過去が歴史なのです。人から聞いた歴史の話は、ただのお話です。今を生きる自分たちにとってはフィクションと変わりません。
学生時代の歴史の授業は、お話を暗記していたのと変わりありません。
それが無意味とは思いませんが、自分で学ぶ歴史とは全く異なるのです。
なので、「学生時代は興味なかったけれど、大人になったら興味が出て」くるのです。

自分の目で過去の記録を知る。それが歴史の醍醐味です。昔のことは知らなくて当然。わからないから調べましょう。

それが楽しいと思えたら、あなたの歴史好きの一員です。
皆さん、楽しく歴史を好きになってください。
歴史が好きな人が増えると、私はとても楽しいです。


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