見出し画像

頭痛とカニの食べ放題

今更ですが、あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
年明け早々つらいニュースが多く、普通に暮らしていることへの申し訳なさがありますが、今まで通り卑近な日常を書いていこうと思います。


今日から子供らの新学期が始まり、久々にひとりになれました。
(だんなも転職し在宅勤務じゃなくなった…)

12/26〜1/7まで帰省を兼ねた旅行をしていました。上田、妙高、亀田、寒河江、八王子とあちこち巡り、子供らとよき思い出がたくさん出来たけれど、一番強烈だったのは頭痛。死を覚悟した。

白樺湖に向かう車の中。
ガムを噛んでいたら、口内に違和感。
歯の治療で麻酔の注射をされた時の歯が浮いているような、自分のものじゃないような。
「なんか変〜」とだんなに訴えていると、次男が「うんちしたい…」と爆弾発言(今回の旅行で3度あった…)
近くのトイレ情報を調べてわたわたして、製麺所のお手洗いをお借りして、そちらで年越しそばを購入することに。
次男のトイレ問題が解決してほっとしたせいか、歯の違和感が広がり、視界が狭まってきた。

「二八のニって…
子供らがどのくらい食べるか…
柚子入りも買ってみる?…」

だんなの質問がだんだん遠ざかり、会計をしている自分の手が自分じゃないようでうまくお札が取り出せなかった。怖い。

車に戻ると片頭痛がはじまり、うめくしかできなくなった。過去最高レベル。孫悟空もうめくレベル。
歯の違和感からはじまったのも怖くて、脳梗塞とかで死ぬのかもと覚悟しだす。
今夜はホテルビュッフェでカニが食べ放題なのに!

そのために苦手な荷造りをして、子供らの服の枚数でだんなとけんかして、車内で飽きる子供らと延々としりとりして、ハイチュウの包み紙をむいて子供の口に入れてきたのに、カニに辿りつけないなんて!!!

歯の根元に密かに膿が溜まっていて、それが脳の方に爆発したんじゃないだろか?
目の奥の周りももう全部膿に沈んだ。もう無理だ。私の左顔面全て膿のダムに沈んだ。

なんの医学的知識も無く、怖い想像ばかりよぎる。
横でだんなが心配そうに具合を聞いてくる。
「医者行く?」と訊かれたが、山奥だし、年末だし、子供ら二人いて病院にかかる手間を考えたら「平気」と言ってしまった。

散歩する予定だった白樺湖に着いた。私は目も開けられないので車に残り、だんなが子供ら二人連れて外へ。
「とーちゃん、氷!」
「みて、とーちゃん、こっちも!」
子供らのはしゃいだ声が聞こえる。
このまま死んでもそう悪くない人生だったな…としみじみ思った。

でも車戻ってきてお母さんが死んでたらショックだよね、死ぬわけにはいかんなぁ。
私死んだら今夜のカニは絶対なくなっちゃうだろうし。

頭痛はどんどん締めつけてくる。痛み止めのカロナールを二錠飲んだけどいつ効くのか。効かない痛みなのか。
痛い時は息を長く吐くといいって母が言ってたなと思って試してみる。少しマシ?でも痛みで気づくと息を忘れて唸っている。

子供らが元気に戻ってくる。
かーちゃんかーちゃん言ってくる。
今かーちゃん頭痛いから話しかけんな、ととーちゃんが言ってくれるが次男はよくわからず相変わらずおしゃべり。可愛い声がうるさい。

「頭痛調べてたら、標高のせいかもしれないから、急いで降りるよ」
だんながシリアスな雰囲気で運転してくれる。
歯が変になる少し前に、標高1400メートル越えだ!と喜んでた自分を懐かしく思う。

その後、痛すぎて少し泣きながら唸って、座席で七転八倒してたらうたた寝していた。(気絶?)
「標高下がったけど、よくなってきた?」
だんなの声でハッと意識を取り戻すと、もう痛くない。
痛み止めが効いただけかも?またあの激痛が戻ってくる?と戦々恐々していたが、それっきりだった。
夜はカニをもりもり食べた。

軽い高山病だったのだろうか。

「あの辺心霊スポットらしい」とだんなが調べだしたが、怖いので知りたくない。

きらきらした白樺湖で子供らの喜ぶ声を聴きながら、案外思い残さず死ねそうだと実感したことだけ覚えておく。

サポートいただいたら、飛び上がって喜びます。 いただいたお金はサポート、本の購入、noteのネタになる体験に使います! ちょっぴり息子とのおやつに使っちゃうかも。